2021年11月3日、鹿島アントラーズはサンフレッチェ広島のホームへ乗り込み、2021年J1リーグ第34節を戦いました。
鹿島が今シーズンに目指すことが出来る目標は、ACL出場権を手にすることだけになったのでチームの連帯感がより強まった・・・というニュース等が流れていましたが、個人的には先日の天皇杯で敗れ方があまりにも酷く、チームに悪影響を及ぼしていないか心配でした。
それだけに、スタメン発表を見て、首脳陣は手を打っていると感じました。
GKスンテ!
シーズン最終盤になって、背番号1の守護神がついにスタメンで起用されました。
期待に胸を膨らませながら観戦して1戦は、鹿島に関わる全ての人を笑顔にする試合内容となりました。
2021年J1第34節(アウェイ)鹿島VS サンフレッチェ広島戦の結果をまとめておきます。
- 2021年J1第34節(アウェイ)鹿島VS サンフレッチェ広島戦の試合結果、及びスターティング&交代メンバー
- 2021年J1第34節(アウェイ)鹿島VS サンフレッチェ広島戦の試合内容と感想
- 2021年J1第34節終了時点の順位表
- 今後の鹿島について
- まとめ
2021年J1第34節(アウェイ)鹿島VS サンフレッチェ広島戦の試合結果、及びスターティング&交代メンバー
鹿島 4-1 S広島
前半3分 アルトゥール カイキ
前半28分 常本 佳吾
前半34分 エゼキエウ
後半5分 アルトゥール カイキ
後半26分 荒木 遼太郎 (PK)
早い時間に相手のミスを突いて先制し、試合の流れが停滞する前に追加点を獲ったことで、鹿島が終始ゲームをコントロールすることが出来た印象です。
スターティングと交代メンバー
GK1クォン スンテ
DF2安西 幸輝
28町田 浩樹
32常本 佳吾
33関川 郁万
MF7ファン アラーノ⇒後半42分39犬飼 智也
17アルトゥール カイキ ⇒後半21分11 和泉 竜司
20三竿 健斗⇒後半42分20三竿 健斗
21ディエゴ ピトゥカ
FW8土居 聖真⇒後半21分13荒木 遼太郎
18上田 綺世⇒後半35分9エヴェラウド
カイキとアラーノの良さが「出続ける」試合展開になりました。
これが、どの試合でも出来るようになれば、「優勝争い」が出来るようになると思うのですが・・・。
2021年J1第34節(アウェイ)鹿島VS サンフレッチェ広島戦の動画ハイライト
当たり前だけど・・・
鹿島が勝った試合のハイライトは何度でもリピートしてしまいます。
昨日の個人的に一番のゴールは、アラーノとカイキで獲った3点目ですね。
カイキの推進力、ハンドくさいプレーでも止まらずにボールを奪い前に進むアラーノ、すぐさまポジショニングしなおしたカイキ・・・。
最高でした!
2021年J1第34節(アウェイ)鹿島VS サンフレッチェ広島戦の試合内容と感想
残り5戦、ACL出場権を手にするためには1つも負けられない戦いが続くのですが、そのためにベテランがどんなプレーを見せてくれるのか?に注目していました。
前半総括:1失点で抑えたことが勝因の1つ
開始早々、上田が相手DFのミスを誘って敵陣深くでボールを奪うと、連動して動いていたカイキがグラウンダーのクロスを流し込んで鹿島が先制!
中盤、追加点が欲しいところで常本のスーパーゴールで鹿島が追加点!
失点は相手の青山を褒めるしかない。
終盤、熱し過ぎて関川がイエロー貰ったのはやりすぎだった。
後半総括:荒木の二桁得点達成で試合は決した
開始早々、カイキのゴールで鹿島が3点目。これで広島の気持ちが沈んだ。
中盤以降は鹿島がゲームをコントロール。
交代選手がやるべき事を果たして得たPKを・・・
エースからPKを託された荒木がきっちりと決め、Jリーグ史上2人目の10代での二桁得点を達成!
最後に「永木」が投入されしっかり締める。
試合終了:攻守共に素晴らしい出来で勝利を飾る
残り4戦!
勝って、勝ち続けて、上位陣へプレッシャーを与えよう!!
・・・色んな選手のことに言及したいのですが、以下の3件に絞りました。
スンテ!素晴らしきゲームコントロール力!!
気付けば37歳と言う年齢になり、決して長身でもなく、ずば抜けた足技がある訳でもないスンテ選手の一番の武器は何かと言えば、私はやはり「ゲームの流れを読む力」だと思います。
前半序盤、地に足が付かないとみるや、わざとゴールキックをノンビリと行ったり、中盤のカイキのポジションを声を掛けて直させたりしていました。
失点後、大袈裟に悔しがらず、必死に戻って蓋をしようとした安西達DF陣を気遣っていました。
前半終盤、広島の圧力が増す中で、ハイボールの処理の際に接触した佐々木に「笑いながら怒る」フリをして時間を稼ぎ、チームメイトに落ち着く時間を与える。
その後の乱闘の際には、基本的には関わらないようにして余計なトラブルを避ける。
後半のPKゲットの前のシーンでは、相手のカウンターがクロスバーを超えると他の選手は一斉にPKだろうと審判に詰め寄るも、スンテは身体を投げ出した町田を褒めたたえる。
試合終盤、カウンターを仕掛けようと前線に飛び出そうとするピトゥカを制することが出来るのもスンテの経験値があってこそ。
この試合だけでも、流石と思わせる振舞いを何度も見せていました。
正直なところ、1対1でのセーブやキックの精度などに限ってみれば、沖もスンテもそれほど大差はありません。ハイボールはスンテに一日の長があるが、沖には「若さ」という武器があります。
どちらも良い選手ですが、では、JリーグのトップクラスのGK達に比べたら、決してスーパーなGKではありません。
それでも、スンテは総合力で上位に食い込むはず。
それだけの選手を、敢えて控えにして若手を育てるのであれば、せめてCBに鹿島での経験値が豊かなベテランを配置すべきだったと思う。
この2年のGK育成の問題点は、沖を起用したことではなく、犬飼を除けば町田、関川、林と言った若手のCBしか居なかったことだと改めて感じました。
土居&和泉とアラーノ&カイキの違いとは・・・
土居と和泉は本当に良い選手である。
解説の佐藤寿人もミスの無い良い選手だとほめていたし、アナウンサーも鹿島の至宝とまで言っていました。
和泉もまた豊富な運動量を持ち味に、攻守に渡って潤滑油のようにピッチを駆け巡る得難い選手である。
ただし、この土居&和泉とアラーノ&カイキの間には、大きな違いがあると思います。
それは、ボールを受ける時の身体の向きだったり、ボールを持った時の身体の向きだったり、ボールを受けた時の最初の選択肢に、私はあると思います。
アラーノ&カイキは、常にゴールへ向かえる体勢、シュートが打てる体勢、自分が点を獲る体勢、それを一番に考えていると思います。
一方の土居&和泉は、チームとして攻撃をする意識が強く、最初から後ろ向きや横向きでボールを待ったり、受けたりすることが多いと感じます。
この試合の3点目(カイキの2点目)ですが、あの点はアラーノとカイキの組み合わせだったから生まれたと思います。
- 強引に戦車のようにドリブルで運びシュートを打ったカイキ
- こぼれ球を狙っていて奪うと強引に前に運ぶアラーノ
- 運び過ぎてしまい角度が無くなったアラーノ
- 絶好の場所に動いたカイキ
- 絶妙な折り返しを通したアラーノ(よく相手にぶつけるけど)
- トラップなどを端から考えずにボレーシュートを選択したカイキ
点を獲ることを強く意識する二人だから、ゴールまで辿り着いたように思うのです。
誰もがアラーノやカイキのように「前への推進力」だけで勝負しろとは思いませんが、土居と和泉の二人には、ファーストチョイスに「ゴールへ向かう」と言う選択肢を加えて欲しいと感じます。
鹿島の荒木と広島の荒木
開幕戦から3戦連続でゴールを決めて、順調なシーズンの滑り出しでしたが、中盤以降は相手のマークも厳しくなりなかなか思うように点が獲れない時期もありました。
なんとか9点目まで辿り着くもそこから7試合結果が出ず・・・
それでも、この「34試合目」で決めるために、PKを蹴りたいと自分から上田に対して口にするメンタルの強さを発揮して、苦しみながらも結果を出しました
(きっと上田も、荒木が自分から言わなければ、譲ることはしなかったと思う)
個人的にツボに嵌ったのは、荒木が蹴る時にピッチ際でサブのメンバーが仲良く並んで見守っている姿が映し出され、久しぶりにファミリーを強く実感しました。
荒木に関しては、海外へ・・・なんて話も聞こえてきますが、この試合でも塩谷にフィジカルで完敗する等、まだまだ成長しなくてはいけないことはあるはずなので、あともう少しだけ・・・鹿島でプレーして欲しい選手です。
一方の広島の荒木選手は、3年目の今年は広島の守備の中心選手になっているので、上田には荒木を抑えて点を獲って欲しいと試合前の記事で書きました。
そうしたら、開始早々に荒木のミスを誘って先制点に繋がるプレーをしてくれたのは本当に嬉しかったのですが、広島の荒木にとっては厄日になったようです。
序盤のミスからリズムを崩したのか「解説曰く」らしくないプレーを連発し、PKまで献上する結果となりました。
しかし・・・
その後、交代の際に人目を憚らずに涙する姿や、試合後にサポーターに挨拶する際に涙している姿、そして、多くのサポーターが4番のユニフォームをピッチに向けている姿、それらの映像を見て・・・
もしかして、我々は一人の選手を超レベルアップさせてしまうのではないか?と心配になりました。
彼がこの日の悔しさと、サポーターの檄を忘れなければ、これから先、鹿島だけではなく多くの点取り屋にとって「大きな壁」になるのかも知れません。
敵ながら、今後の成長に注目したい選手の1人になりました。
2021年J1第34節終了時点の順位表
34試合を終えて・・・
5位/勝点59である。
神戸の武藤が予想以上にフィットしているようで、なかなか神戸が止まらない。
鹿島としては、残り試合を勝ち続けてプレッシャーを与えるしかない。
今後の鹿島について
次の試合は3位争いのライバルである浦和戦です。
面倒であり、厄介な相手だけど、ホームで戦うからには負けてはいけない!
■鹿島アントラーズの今後の試合予定
- J1第35節 11/7(日) 14:00 ホーム VS 浦和
- J1第36節 11/20(土) 15:00 ホーム VS 大分
- J1第37節 11/27(土) 14:00 ホーム VS 鳥栖
- J1最終節 12/4(土) 14:00 アウェイ VS 仙台
リーグ戦は残り4!
ホーム3試合は、サポーターとしてもチームを鼓舞するので勝利に繋げて欲しい!
まとめ
残りの4試合、相馬監督は誰をスタメンで使うのだろうか?
そして、どんな布陣、どうな交代策で勝利を引き寄せるのだろうか?
その辺りに注目しながら、残り少なくなった今シーズンのアントラーズの試合を楽しみたいと思います。
スタジムに行きたい!
アントラーズの勝つ姿が見たい!!
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