このブログは、2015年春に偶然見つかった未破裂脳動脈瘤を、2016年春に『開頭クリッピング手術』を受けて治療した、私自身の体験に基づく闘病記録です。
前回の記事は、退院した日の頭部の痛みや身体の状態についてまとめました。
未破裂脳動脈瘤と闘う ~退院日の頭痛や身体の状態について~ - lands_end’s blog
今回の記事は、退院後、初めて外出した際に起きたことや感じたことをまとめます。
記事のタイトルが3日目・・・となっているので、2日目は何を?と思われる方もいると思いますので白状しますと、2日目は退院したばかりの身体で外に出ることにビビッており引きこもっていました。
退院して3日目、意を決して外出した際に感じたことをまとめます。
退院3日目、勇気を出して外出することにした
退院日、病院から帰ってくるだけで疲労困憊し、さらには疲れから来る偏頭痛や眼底痛に悩まされたため、早目に就寝しました。
しかし、頭痛が酷くてなかなか寝付けず、数時間後に痛み止めを服用して寝ました。
2週間に渡る、病院での規則正しい生活は、身体のリズムを早寝早起きにしており、退院2日目の朝も目覚まし時計無しで6時前には目が覚めていました。
起床、朝食、入院グッズ等の片付け、昼食、昼寝、そして夕刻・・・
散歩に行こうと思っていたのですが、何となく、家から出る機会を逸してしまい引き篭もってしまいました。
夕食を食べ、8時には就寝。夜中に痛みで目が覚めて痛み止めを服用しました。
3日目、昨日のゴロゴロとした生活を反省し、このままでは怠惰になると思い、午前中に外出することにしました。
頭には毛糸の帽子!
外出するに当たり、急に頭の傷のことが気になりました。
パッと見ただけでは、手術したことは判りません。ですが、良く観れば違和感がある事には気付きます。
それに、外で転倒してしまったり、頭に物が落ちて来た時の事を考え、少しでも衝撃が和らげば良いと考えて、毛糸の帽子を被る事にしました。
季節がまだ4月半ばで、毛糸の帽子を被っても暑すぎなかったのが幸いでした。
たかが帽子ではありますが、外出するにあたり色々と気にしていた事が解決しましたので、同じように気になる事がある方におススメします。
目指したのは徒歩5分のスーパー
初めての外出で目指したのは、家から5分ほどの距離にあるスーパーです。
アップダウンも階段もなく、平坦な道です。
平日の昼間、車通りも人通りも少ない中、スーパーへ向いました。
歩き始めて直ぐに感じた違和感
自宅を出て歩き始めて直ぐに、身体に違和感を感じました。
身体が思う様に動かないのです。
動かないと言うか、手術前の速さで歩けないのです。
それから、身体がフワフワとして、地に足が上手く着かない感じでした。
太陽がまぶしい、目が痛い
「太陽ってのは眩しい」
と気付かされました。
考えてみれば、入院中は殆ど日光を浴びていないのです。
直射日光を浴びながら歩いていたら、眩しくて目が痛くなりました。
横断歩道で焦る
先程述べたとおり、スーパーまでの道のりは平坦です。
しかし、店の直前に信号機無しの横断歩道があります。
この横断歩道がやっかいでした。
まず、横断歩道脇に立ち、目の前を猛スピードで走り抜ける車を見てしまったのが失敗でした。目が車を追ってしまい、クラクラしました。
次に、車が止ってくれたで横断歩道を渡り始めたのですが、これが大変でした。
手術前のように、サッと軽快に渡りたいのですが、思うように歩行スピードが上がりません。気ばかり焦ってしまい、危うく転倒するところでした。
焦りは禁物ですね。
片道5分のはずが15分!
手術前は家からスーパーまで5分程度で歩いていました。
しかし・・・、
手術後の初めてのお出掛けでは、なんと15分も掛かりました!
かなり衝撃でした。
スーパーでは1周しただけで体力・気力の限界に!
目的地のスーパーでは、ぐるっと一周しただけで限界に達しました。
頭が上手く働かなくなり、欲しい物を考えるのも、探しに行くのも、億劫になってしまいました。
脳が疲れやすくなっているように感じました。
復路も往路と同じく15分!
買い物を終え、帰宅の途につきました。
家路もしんどかった。
途中からはただひたすらに前だけを見て歩きました。
買い物袋を持っていて転倒すると危険なので、嫁さんに持ってもらいました。
通常なら20分程度の買い物が1時間弱!
いつもなら往復の歩きに約10分、欲しいものだけサッサと買って帰るスタイルで約10分、どんなに掛かっても20分で済むはずが、1時間のお出かけになってしまいました。
恐れていた手術が無事に終わり、術後の経過も順調で予定通りに退院出来て、入院前に願っていたように自分の足で歩けるようになった・・・
それなのに、退院後の初めての外出は喜ぶどころか苦行になってしまいました。
まずは家の前を散歩する程度にして、生きて戻ったことを実感したほうが良かったと後悔しました。
疲労困憊して1日が終わる
3日目は、午前中にスーパーに買い物に行っただけで疲労困憊してしまいました。
体力面での疲れも大きかったのですが、今まで出来ていたことが出来ないという事のストレスや不安から精神面での痛手が大きかったです。
昼食も殆ど食べず、ガックリとうなだれていました。
とにかく入院中から歩くことが大事!
入院時から散々言われていたのですが、歩くことは本当に大事です。
とにかく、尿道カテーテルが外れて独りでトイレに行けるようになったら、ドンドン病院内を歩き回るべきです。
1日寝たきりでいると、元に戻すにはその数倍の日数が必要になります。
入院中なら、多少痛みが酷くなろうとも、仮に転倒したとしても、構わないのです。
なぜなら、そこは病院だから!
何かあれば、直ぐに対応してもらえます。
自宅に戻ってから、必死に階段の昇り降りをするリスクを考えたら、病院で行っておけば良かったのです。
つくづく、医師の言いつけを守らなかったことを後悔しました。
以前の記事でまとめた寝たきりに筋力の低下を再掲示しておきます。
- 1週間寝たきりの場合・・・筋力が20%低下
- 2週間寝たきりの場合・・・筋力が36%低下
- 3週間寝たきりの場合・・・筋力が68%低下
- 4週間寝たきりの場合・・・筋力が88%低下
- 5週間寝たきりの場合・・・筋力が96%低下
低下した筋力を取り戻すのに必要な期間には?
- 1日間の安静臥床 → 1週間
- 1週間の安静臥床 → 1ヵ月
- 2週間の安静臥床 → 2ヵ月
- 4週間の安静臥床 → 6ヵ月
とにかく、1日でも早く歩くこと。
ドンドン歩くこと!
ちなみに、半年後の検診の際に退院後の苦しみについて医師に話しました。
すると医師はこう言いました。
「一生懸命歩いていても確実に弱っているから、程度の差こそあれ退院後の生活に不便さを感じることはあるでしょうが、●●さんは、ベッドで本ばかり読んでいたそうなので、もう少し強く言えば良かったですね。」
年齢や体調、性別、さらには入院時のリハビリの強弱によっても、退院後の生活の感想は人それぞれだと思います。
たぶん、私のケースは相当に悪い方だと思います。
なので、これから手術を受けられる方はそれほど心配しなくても良いかも知れませんが、それでも、術後の歩行訓練は甘く考えずにしっかりと行った方が良いと思います。
次回は『未破裂脳動脈瘤と闘う ~退院後1週間までの生活と痛みの変遷~』です。
↓応援ありがとうございます。
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