このブログは、2015年春に偶然見つかった未破裂脳動脈瘤を、2016年春に『開頭クリッピング手術』を受けて治療した、私自身の体験に基づく闘病記録です。
前回の記事は、未破裂脳動脈瘤が見つかったら、車の運転はどうしたらいいのか?についてまとめました。
未破裂脳動脈瘤と闘う ~未破裂脳動脈瘤が見つかったら車の運転はどうしたらいいのか?~ - lands_end’s blog
今回の記事は、未破裂脳動脈瘤の治療で開頭クリッピング手術を受けた後、いつ頃に車の運転を再開したのか?を中心にまとめたいと思います。
ちなみに、私は運転暦20年以上の40代の中年です。
車はマニュアルで、週1で車で遠出するのが好きな人間です。
手術後の運転再開の時期、その時の状況についてまとめます。
開頭クリッピング手術に際し、術後にてんかん症状が出た場合の重大な告知をされる
未破裂脳動脈瘤の治療の為に手術を受ける事を決意し、その手術方法も開頭クリッピング手術を選択し、さらに、手術を受ける病院と医師を決めた。
数ヵ月後、手術日が決まり、その後、家族同席での医師との面談の際に「術後の車の運転」について話しが出た。
医師曰く、開頭手術をした場合、術後にてんかんの症状が発生することがあります。
理由としては、脳に大きな負担が掛かるからです。
てんかんが起きない様に投薬も行いますが、万一、症状が出た場合には、抗てんかん薬を服用して頂くことになります。その後、2年間、てんかんが発生しなければ、運転を再開する事が可能になります。
寝耳に水の話でしたし、運転好きの自分にとって、かなり大きなショックでした。
術後てんかんとは?
色々と勉強したつもりだったのに、所詮、素人の知識とはその程度だと言う証明ですね。
医師から聞いたあと、自分でも色々と調べました。
一番、判りやすい表記がされていた病院のリンクを貼っておきます。
引用も載せておきます。
Q:術後てんかんとはどういったものですか?
.A:「てんかん」とは様々な原因によって脳の神経細胞が異常興奮し、それによって脳の機能が一時的に障害され、その結果様々な神経症状を引き起こすことです。具体的には、体の一部や全身の震え(痙攣)、脱力、意識障害、異常感覚、記憶障害などが突然みられます。この発作は数秒から数分続き、発作後には一時的に手足の麻痺が見られたり、意識がもうろうとすることもありますが、回復すると普段の状態にもどります。
「術後てんかん」とは手術によって脳にダメージが生じた際、また脳腫瘍等を脳の神経細胞から切除した際等に、術前にはみられなかった「てんかん発作」が手術を契機にみられるようになることをいいます。いかなる開頭術においても術後てんかんが生じる可能性があり、手術合併症の一つといえます。
しかし開頭術を受けた患者さん全員に生じるわけではありません。術後てんかんが生じる可能性が低い手術と高い手術があります。術後てんかんは完全に防止できるわけではなく、また発作予防に関して具体的な方法を示したガイドラインがあるわけでもありませんが、手術直後から抗痙攣薬を投与することでその発症リスクが抑えられるといわれています。
とにかく、術後の運転には注意が必要だということ
てんかんが起きようが起きまいが、術後の運転には注意が必要だと言われました。
明言された訳ではないですが、術前の未破裂脳動脈瘤がある状態よりも、開頭手術をした後の方が、注意は必要だと言うニュアンスでした。
幸い、私は症状が起きませんでした。
本当に、本当に幸いなことに、私にはてんかんの症状は起きませんでした。
こればっかりは、医師の技量でどうこうなる物ではないと聞かされていたので(多少はあるはずだと思いますが、私の執刀医はそういっていた)、幸運に感謝しました。
この時の様子は、下記の日記にまとめています。
開頭手術後、いつ、車の運転を再開したのか?
具体的にいつ運転を再開したのか?
そのときの状態はどうだったのか?
その点についてまとめます。
医師からは退院時に運転の許可は出たのか?
退院前日の最後の診察の際に、医師に確認しました。
「車の運転はしてもよいのか?」と。
医師の回答は以下の通りでした。
- どうしても必要なら構わない
- 運転は極端なストレスを脳に与えるので暫く待ったほうが良い
- 特にマニュアル車ならなおさら注意が必要
- 歩行訓練を繰り返し、意識せずにつま先が上がるようになるのが目安
まあ、やっぱり良いとも悪いとも明言はしませんでしたね。
術後初めての運転は手術後1ヶ月目でした
実際、退院後の身体の状態、生活の様子は、先にまとめた記事の通りです。
正直、退院から1週間の頃は、車の運転をしようとは全く思いませんでした。
まずは階段の昇り降り、長時間の歩行を優先させました。
それに、数時間テレビやPCの画面を見て眼底痛が起きる状態では、車の運転でどうなるのか不安でもありました。
それゆえ、初めて運転したのは、手術から一ヶ月後(退院から約2週間)でした。
運転を再開した頃の身体の状態は、走ったり、跳ねたりはしていませんが、歩行に関しては全く問題なくなっていました。
5分の運転で猛烈な脳の疲れを感じた
初めてのドライブ先は、約5分で着くスーパーでした。
歩行訓練でも行った同じスーパーです。
ここは、歩いて行くと5分ですが、車で行っても大回りするので5分なのです。
途中、左折も右折もあるし、信号もあるし、良い練習になると思いました。
結果は・・・
今日は運転して帰りたくないと思いました。
サイドミラー、バックミラー、目視・・・
運転中ってのは、こんなにも目を動かしていたのか!と思いました。
さらに、クラッチ、ブレーキ、アクセル、ギア、ウインカー・・・
手が、足が、思うように動きません。
スーパーの駐車場に入れたら疲労困憊。
本当に脳味噌が疲れ果てていました。
1ヶ月くらいで普通に運転できるようになりました
訓練が必要だと思い、ほぼ毎日、近距離の運転をしました。
最初の1週間は、自分はもう長距離ドライブは出来ないのではないかと悲観しましたが、2週間目からは、身体が運転の感覚を取り戻していきました。
そして、身体に体力が戻るにつれ、目や脳の疲れもそれほど感じなくなりました。
まとめ
未破裂脳動脈瘤が見つかったら、運転はしても良いのか?
開頭手術をしたあと、運転しても良いのか?
2回に渡ってまとめました。
体験してきて思う大切な点は、以下の3つだと思います。
- 医師にしっかりと確認すること。
- (術前)無理に制限してストレスを抱え込まないこと。
- (術後)無理だと思ったら焦らずに体力の回復を優先すること。
車好きの人にとっては、多分気になる点だと思いますので、私の体験が少しでもお役に立ちましたら幸いです。
次回からは、一旦、闘病日記の更新を休止して、ここまでの記事の確認と目次ページを作ります。
未破裂脳動脈瘤関連のこの闘病日記ですが、書き始めたら次から次へと書きたいことが沸いてきて、気付いた約100本も日記を書いていました。
このままでは、自分でも読み返し難いし、情報を求めて辿り着いてくれた方から見難いと指摘を受けたりもしているので、ここでスッキリさせようかと思います。
整理整頓と見直し作業が一段落したら、退院後、私の身に起きた・起きている、術後の合併症(後遺症)についてまとめたいと思います。
↓応援ありがとうございます。
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