2019年5月22日、鹿島アントラーズは聖地・カシマスタジムにグループEの首位に立つ山東魯能泰山(以下山東)を迎え、グループステージ第6節を戦いました。
予選前半3試合の戦いは順調で、グループステージ突破は確実と思われていましたが、後半はまさかの2連敗して一転してグループステージ敗退の危機に追い込まれてしまいました。
そして迎えた重要な一戦!
勝てば文句無く突破。
引分でも突破の可能性。
負けると、他の試合が引分以外なら敗退。
・・・とにかく勝てば良い。
しかも相手は既に突破を決めていて気持ちに緩みはあるはずだ!
そう思っていたら、まさかの主力投入&真剣モード・・・。
さらにはやってはいけない先制点まで奪われ、窮地に立たされた鹿島を伊藤翔が救い出しました!
苦しみぬいた、2019年ACL第6節・鹿島VS 山東魯能泰山戦の記録を残しておきます。
2019年ACL第6節・鹿島VS 山東魯能泰山戦の試合結果、及びスターティング&交代メンバー
鹿島 2-1 山東
前半11分:フェライニ
後半23分:伊藤 翔
後半25分:伊藤 翔
スターティングと交代メンバー
GK 1 クォン スンテ
DF 5 チョン スンヒョン
28 町田 浩樹
39 犬飼 智也
MF 4 レオ シルバ
6 永木 亮太 →後半10分 16 山本 脩斗
8 土居 聖真
13 中村 充孝 →後半18分 15 伊藤 翔
18 セルジーニョ
20 三竿 健斗
41 白崎 凌兵 →後半40分10 安部 裕葵
ここまで、リーグとACLでフル出場が続いていた安西を、出場停止という名目で強制的に休ませることが出来たのは、先々を見据えると良かったはずです。
あとは、6月上旬の代表戦による中断まで2試合を、レオと永木が無事に戦い抜いてくれることを願うのみです。
本当に、本当に、怪我だけは気をつけてね。
2019年ACL第6節・鹿島VS 山東魯能泰山戦のハイライト
フェライニと町田の身長はそれほど変わらないのに・・・
画面で見る二人の身体の大きさが違う!
筋肉を付ければ良いと言うものではないことは判っているが、それでも、まだまだ改善の余地があるように感じた。
今日のハイライトは伊藤翔が全てです!
ショー、SHOW、SHO!
久々にテレビの前で絶叫しましたよ!!
鹿島VS 山東戦の試合内容と感想
試合内容について・・・
相手の山東は既に1位での突破を決めているため、前後にリーグ戦を重視して、ペッレやフェライニは温存する可能性があると言われていました。
実際、試合前の取材でもそのような雰囲気は匂わせていた。
しかし、わざわざ数千万掛けてチャーターで来日し、上記の2人を帯同していることを考えると、言葉通りに考えて良いのか悩ましいと思っていたら・・・。
奴らはガチで鹿島を潰しにきました!
先のワールドカップで嫌な目に遭わされた194センチのフェライニだけではなく、イタリア代表歴があり中国超級において10試合9得点と爆発しているペッレ(194センチ)、さらにはブラジル代表歴もあるこれまた193センチの屈強なCBジウをスタメンに揃えてきました。
・・・本当にCKやFKは怖かった・・・。
試合開始、鹿島の選手の動きは好調でした。
先日のリーグ戦(対松本)からメンバーが2名変わっていますが、勢いをそのまま持ち込んだ感じでした。
一方の山東は・・・でかい!まじで、でかい!!
町田やスンヒョンですら小さく見え、エアバトルに不安を感じました。
試合序盤、フェライニやペッレはやはりレベルが高いが、この日の山東は何故か中国人の選手は普段のスタメンではないメンバーを揃えていました。
そのためか、ゴール前での精度が今ひとつでした。
全体的には鹿島がボールを保持し、押し込んでいたのですが・・・。
前半11分、モノの見事に頭で押し込まれました。
CKがファーに飛ぶと犬飼がジウに競り負けて頭で中に折り返されます。そのボールをフェライニと町田が競りますが、対格差で負けて押し込まれます。スンテが必死に掻き出しますが、ラインを割ったとみなされて失点しました。
いきなり先制されますが・・・
それほど悲壮感はチームに漂っていませんでした。
相手の助っ人連中のレベルは高いのですが、中国人選手との差があり、十分に付け入る隙があると感じていたからでしょう。
ただ、鹿島は何度も山東のゴール前に迫りますが、ゴールを奪えず嫌な感じでした。
前半22分のCKから町田がドンピシャで放ったヘディング
前半24分に白崎がゴール前に折り返したシーン
前半31分の中村の強烈なシュート
いずれも得点の匂いを十分に感じさせるものでした。
前半終了間際、カウンターを繰り出すもレオが持ちすぎでチャンスを逸します。
レオはもの凄く自身に腹を立てている様子でした。
後半開始、なるべく早いタイミングで同点弾を決めないと、焦りが生まれるな~と心配していました。
後半序盤、変わらず鹿島が山東のゴール前に迫り続けますが、得点を奪えず。
後半10分、永木→山本
この日の大岩監督は動きが早い。右サイドを山本に変えたことが、この日は吉と出ます!
後半12分、町田が頭でスンテに戻したボールが短く、相手に先に触れられも、スンテが身体を張って立ちはだかり事なきを得る。
後半14分、白崎のクロスにセルジーニョがドンピシャで合わすも、相手GKのビッグセーブに防がれる。
後半15分、クロスに競り勝ったペッレのヘディングをポストに衝突する恐怖を気にせずに右手一本でスンテが防ぐ・・・。
後半18分、中村→伊藤
ショータイム開始!
後半23分、CKをニアで山本が頭で後ろに逸らすと、相手は処理にもたつきこぼれます。そのボールを伊藤が蹴りこんで同点!
後半25分、鹿島のカウンター!
自陣深いところで奪ったパスを犬飼、白崎、犬飼、そしてセルジーニョへ繋ぐと、セルジはシンプルにレオシルバへ。レオシルバが怒涛のドリブルでゴール前に迫り、相手を十分に引き付けてから、前半終了間際のミスを帳消しにするスルーパスを左サイドに開いていた伊藤の下へ!
伊藤のトラップは絶妙でしたが、相手GKの飛び出しも早く、シュートチャンスを失ったように思いましたが、右足でループシュートをゴールに放り込みます。
鹿島逆転!伊藤翔のSHOWタイム!!
逆転後10分程度、鹿島は追加点を狙い攻める姿勢を強めますが、追加点ならず。
後半終盤、両チーム共にこのままでグループステージ突破のため、徐々に慣らし運転状態に移行し、試合終了!
他の会場の試合は慶南が2-0で勝利していたので、万が一、鹿島が負けていたら予選で敗退となるところでした。
翔さま、さまさまです。
伊藤翔!足の事情も知らず爆発せよとせかしてすいません!!
約2ヶ月ぶりのゴール!
しかも、チームのピンチを救う2発!!
マリノスから移籍してきた今シーズンは開幕から絶好調!
一時期は6戦して7発と大爆発していましたが、3月17日のリーグ第4節の札幌戦で2得点してから音沙汰なしとなった。
開幕当初のキレを感じられなくなり、疲れているのか?研究されてしまったのか?と心配をしていたら、GW頃にはスタメンからも外れてしまった。
でも、まさか膝を痛めていたとは・・・。
大事に到る前に、勇気をもって休みを申請し、また、それを許可したチームに敬意を表します。
体調が万全であれば、この男はやる!
そして、伊藤翔が最も輝くのはこの日の2点目のようなプレーだと実感しました。
先の松本戦でも、終了間際に出場した際にレアンドロからのスルーパスに抜け出すシーンがありました。
あと少し、両者の息が合えば、間違いなくゴールを脅かすはず。
レアンドロ、白崎の今の2列目+球離れを意識して早くしたレオに伊藤が絡んだら、相手にとって嫌な攻撃陣になること間違いありません!
犬飼、町田の両日本人DFにとって貴重な一戦!
町田は主戦場のCBではなく、安西の出場停止を受けて左SBで出場ではありましたが・・・
犬飼も町田も、前半はほとんどフェライニやペッレに勝てませんでした。
身体の大きさの問題ではなく、身体の使い方と経験不足からだと思いました。
だからこそ、これから彼らが鹿島のDF陣を背負っていくためにも、貴重な試合になったと思います。
国際大会で得た経験値を、リーグ戦で還元することで、無失点試合を多く作り出すことが出来るはずです。
頑張れ、犬飼!町田!
中村って、損していると思う!
この日の中村は悪くは無かった。
すべき事を行い、何度かゴールを脅かした。
ただ・・・
才能があるが故の欠点だと思うのですが、一生懸命泥臭くプレーしているというよりは、淡々とプレーしているように見えてしまうのが、彼の欠点なのかも知れません。
だってよく観ると・・・
DFをサボっている訳でもないし、球際で戦っていない訳でもない、最後までボールを追っていない訳でもない・・・
ただ、プレーが冴えている時にはポジショニングが上手いから一生懸命走っていないように見えたり、技術で勝負するから球際で戦っていないように見える・・・。
そんな気がしました。
まあ、だからこそ、中村は目に見える結果(アシストやゴール)を決めないと、批判を多く浴びるのかな?
そんな風にも思いました。
いい選手なのになぁ・・・。
鹿島の今後について
6月上旬の中断まであと2試合(リーグ2試合)。
リーグ戦の2試合の相手は鳥栖とG大阪でどちらもアウェイです。
とはいえ、どちらも下位のチームなので敵地でも勝点3がマストです!
■鹿島アントラーズの今後の試合予定
- J1第13節 5/26(日) 14:00 アウェイ VS 鳥栖
- J1第14節 6/1(土) 19:00 アウェイ VS G大阪
※代表WEEKとなり約2週間の中断
※さらに6月中旬~最大1ヶ月コパに選手が拘束されるかも? - J1第15節 6/14(金) 19:00 ホーム VS C大阪
- ACLラウンド16第1戦 6/18(火) ホーム VS広島
- ACLラウンド16第2戦 6/25(火) アウェイVS広島
※日本勢対決は勿体無いなぁ・・・。 - J1第16節 6/30(日) 18:30 ホーム VS 広島
※広島3連戦かよ・・・。 - 天皇杯2回戦7/3(水) 19:00 ホーム VS 岐阜共立大or北陸大
6月上旬の中断以降は連戦が続くし・・・
コパで中心選手が不在になるかも知れないし・・・
悩ましい日々は続きます。
まとめ
清水戦、神戸戦、松本戦とリーグ3連勝の勢いで、連敗中だったACLでも勝利して、公式戦4連勝となった。
6月上旬の中断まであと2試合!
何としても連勝を6まで伸ばして欲しい!!
しかし・・・
次の試合の相手である鳥栖には「あの男」がいる。
Stop ザ 金崎
彼を乗せてはいけない。
点を獲らせてはいけない。
タイトルを手にするため
今は一段一段着実に登ってください。
そして、実りの秋に、ゴソッと収穫を!
行け、アントラーズ!!
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