2019年3月17日、鹿島アントラーズはコンサドーレ札幌のホームに乗り込み、2019年J1リーグ第4節を戦いました。
リーグ開幕戦は敗戦、続くライバル・川崎Fに引分け、前節は苦しみながらホームで今期初勝利・・・。
そして、第4節!
中国でACLを戦ってから中4日、約6000キロの移動のあとですが、きっちりと勝利を収めて気分良く中断期間を迎えて欲しいと願っていました。
その願いは・・・
乗りに乗っている伊藤翔
一昨年の輝きに近づきつつあるレアンドロ
初代表という栄誉に燃える安西
彼らが躍動して快勝劇を見せてくれた、2019年J1第4節(アウェイ)・鹿島VS 札幌戦を振り返ります。
- 2019年J1第4節(アウェイ)・鹿島VS 札幌戦の試合結果、及びスターティング&交代メンバー
- 2019年J1第4節終了時の順位表
- 鹿島VS 札幌戦の試合内容
- 鹿島VS札幌戦を観て感じたこと
- 鹿島の今後について
- まとめ
2019年J1第4節(アウェイ)・鹿島VS 札幌戦の試合結果、及びスターティング&交代メンバー
鹿島 3-1 札幌
前半12分:伊藤 翔
前半23分:伊藤 翔
後半31分:レアンドロ
後半40分:アンデルソン ロペス
スターティングと交代メンバー
GK 1 クォン スンテ
DF 2 内田 篤人
22 安西 幸輝
28 町田 浩樹
39 犬飼 智也
MF 4 レオ シルバ
6 永木 亮太
10 安部 裕葵 →後半21分 18セルジーニョ
11 レアンドロ →後半41分 20 三竿 健斗
FW 8 土居 聖真 →後半47分 14 金森 健志
15 伊藤 翔
この試合の後、中断期間に入るのですが、敢えてセルジーニョには無理はさせずベンチスタートとしたところに、今の監督やコーチ達の精神的余裕を感じました。
2019年J1第4節終了時の順位表
名古屋がFC東京に敗れたので、第4節にして全勝のチームは無くなりました。
また、鳥栖が磐田に勝利したので、全敗チームも無くなりました。
我が鹿島は現在5位!
首位のFC東京とは勝点差3です。
まあ、まだ4節ですが、一歩目こそ躓きましたが、ACLを戦いながらとすれば、まずまずの二歩目、三歩目であると思います。
鹿島VS 札幌戦の試合内容
札幌は、前節では清水に5-2と圧勝する攻撃力を保持し、しかも、初の代表に選出された鈴木武蔵の気合は十分!
一方の鹿島は、前節の湘南戦こそ無失点を達成しましたが、今期、ACLのプレーオフから数えると公式戦6試合で無失点試合は僅かに1試合だけ!
昨年のDFラインのファーストチョイスは山本、昌子、植田、西・・・彼らのうち3人は移籍し、1人は怪我で離脱中。
よって、ゴッソリと若鹿に入れ替わったDFラインを、内田がどう統率し、札幌の攻撃陣を如何にして押さえ込むのか?そこがこの試合の鍵になると注目していました。
前半開始、両チームがサイドで主導権争いを繰り広げる。
前半6分、鹿島の前から嵌める守備を難なく掻い潜った札幌が決定機を作るが、菅のシュートはスンテがキャッチ!
今にして思うと、このシーンが試合の果を象徴していたように思う。
この時のシュートか、もしくは数分間続いた札幌の時間帯に彼らが先制していたら、鹿島は苦しかったと思う。
でも鹿島は、後ろでしっかりとブロックを作って守り、素早いカウンターで攻める形に試合の中で戦い方を変えました。しかも早々に先制点と言う結果もついて来ました。
鹿島のチームが持つ経験値が活きた10分間だったと思います。
前半12分、相手の攻撃を守備陣が弾き返し、こぼれ球を拾ったレアンドロが相手に寄せられながらもキープ。レオに出すと、レオはダイレクトで前線の伊藤にロングパス。相手DFが寄せるが弾いたボールは伊藤の身体に当たって前にこぼれ、拾った伊藤がそのままドリブルし、最後は前に出たGKを見てチップシュート!
久々に、綺麗なカウンターとシュートを見ました。
鹿島先制後、レアンドロの躍動が目立つ。もの凄く、動きにキレがある。ドームだから寒くないからか?
前半23分、再三やりあっていた右サイドの攻防で安西が結果を出す。
犬飼からのロングパスを受けた安西は、いつものように縦に行かず、中へドリブルで持ち込むことに成功します。その後、相手ゴールに迫りいつものようにドーンと打つのかと思いきや、なんと見事なスルーパスを伊藤へ。受けた伊藤はトーキックを選択することで相手GKのタイミングを外し、股を抜いて2点目!
伊藤翔、本当に凄い基本技術が高い。
鹿島2得点後、鹿島が試合を支配。札幌はたまにカウンターを繰り出すが、鹿島のDF陣は余裕を持って対処しており、危険な匂いはない・・・はずだった。
前半40分過ぎから、雲行きが怪しくなる。
鈴木武蔵を捉えきれなくなると、危ないシーンが生まれるようになる。
42分の鈴木の落しからロペスのヒール、45分にペナルティ正面で鈴木にシュートを許したシーン。どちらも町田が絡んでいた。
後半10分頃まで、札幌がギアを上げて鹿島ゴールに迫る。ただし、鹿島のDF陣に乱れは見られず、耐えていれば流れは変わると観ている方も感じられた。
後半10分過ぎから、一進一退。
後半21分、安部→セルジーニョ
安部が心配だ。無理にチームプレーをしているように思う。後半は、ピッチに居る事すら忘れていた・・・。
セルジーニョ投入後、鹿島が試合を握り始める。特に、内田、永木、レアンドロ、伊藤翔が配置された右サイドに、セルジーニョやレオが絡むと、鹿島の雰囲気が変わりました。サッカー脳が高く、かつ技術が高い人達が揃うと、こんなにも面白いプレーを披露してくれるとは!
後半31分、支配し続けた右サイドから決定的な3点目が生まれる。
クリアを受けた伊藤が永木に戻し、永木はダイレクトで右サイドのスペースに走っていたレアンドロへパス。受けたレアンドロはゴール前にドリブルで持ち込むと・・・
なんと、相手GKを除くと鹿島5:札幌3というあり得ない状態に!
レアンドロが見事な足元の技術を披露して、丁寧なインサイドキックでゴールを決める!
2シーズンぶりのリーグ戦でのゴール!これを契機にレアンドロがゴールを量産してくれるようになれば、鹿島は強くなる!
鹿島3点後、若鹿たちのいけない所が全開になる。
気を緩ませすぎたのか、徐々に防戦一方になる。内田が声を出し、審判に抗議する姿を見せるなど努力するが、それでもチームが引き締まるほどの貫禄はまだない。
後半40分、CKの競り合いで町田が鈴木に負け、中に折り返されたボールをロペスに決められて1失点。
試合終了まで、何度か危ないシーンを作られ、スンテが声を荒げるシーンも見られる。
試合終了、鹿島勝利。連勝という結果を手にして中断期間へ。
2019年J1第4節・鹿島VS 札幌戦のハイライト
翔さん、ハットトリックいけましたよね。残念です。
それにしても、内田の凄さって、守備だけではないことを改めて再認識。シャルケでファルファンと構築した強烈な右サイドを、昨日はレアンドロと構築して見せた。
レアンドロが、本当に気持ちよさげにプレーしていた。
鹿島VS札幌戦を観て感じたこと
シーズン開始直後の過密日程は一区切りとなりました。
リーグ戦4試合、2勝1分1敗
ACL(プレーオフ含)3試合、2勝1分
悪くない滑り出しです。
心配していた攻撃手段の硬直化も、ACL第2節の山東戦、リーグ第4節の札幌戦で改善が観られました。
あとは、伝統の守りきる守備が成熟すれば、今年もタイトルが狙えるチームになれるような気がします。
昨日のVS札幌戦を見て感じたことを4つ書き記しておきます!
レアンドロ、昨年の借りは早目に精算してね!
前節の湘南戦では、長時間動けたこと、足元の技術が健在なこと、その2点が判ってことにお祝いしました。
ただ、高額な助っ人外国人としては、何も結果を残していないので「0点」としました。
でも、この日の札幌戦での評価「文句なぞありません」
前半15分、土居のパスを受けてペナルティに侵入した際、シュートをゴール右に外した時には「あぁ、今日もまだダメかな?」と不安に感じました。
でも、伊藤の1点目に繋がるボールキープ力、そして、献身的に上下動を繰り返す姿を見ていて、開花は近いような気がしていました。
そしたら・・・その時は予想よりも早く来ました!
ドサクサ紛れの点ではなく、きちんとボールをコントロールしてGKの体勢を崩し、綺麗なインサイドでネットに蹴りこんだシュートだったことに注目したいです。
2017年の後半から、強引なシュートが観られるようになり、調子を崩したと思っていただけに、また、綺麗なインサイドが戻ってきたことが本当に嬉しいです。
両膝の手術からまだ1年。
再び怪我したら選手生命も失いかねないので、しっかりとケアしつつ、でもコンディションをドンドン上げて欲しいです。
そして・・・
早目に昨年の借りを精算してね!
内田の凄さ!
いや、凄いのは判っていたけど、人を活かす能力の凄さを改めて知りました。
伊達に、海外で長年闘って来た訳ではないことを示してくれました。
レアンドロが、楽しそうに、そしてやり易そうにプレーしていたのは驚きました。
2017年、大岩監督に変わって中村と共に出場し始めた頃、あんな感じでした。
内田自身も「レアンドロがプレーしやすいように・・・」ってコメントしていましたが、本当に凄い技術です。
自分だけではなく、周りも活かせれば、結果は相乗効果で倍々になるので、本当に大切で貴重な能力だと思います!
そして、ふと思いました。
「苦悩している若き10番」の安部も、右サイドで内田塾に入塾させたらどうだろう?
もつれてしまった安部の頭を、シンプル化してくれるのではないだろうか?
町田!ここが正念場、飛躍のチャンスだよ!!
昨日の試合、トータルで見れば町田は及第点だと思う。
でも、要所々々で、町田のプレーがピンチに繋がったシーンがありました。
前半42分、左右に振られた後のクロスに対処するのは大変だったと思いますが、鈴木に頭で折り返され、ロペスにシュートを打たれている。
前半45分、ゴール正面で鈴木にシュートを打たれている。
後半36分、ロペスのヘディングシュートのブロックに間に合っていない。
後半40分、CKのクロスで鈴木との競り合いに負けて折り返されている。
ざっと思い出すだけでもこれだけある。
CBは酷な商売だと思う。
89分頑張っていても、1分気が緩んで失点に繋がるプレーをすると、それが悪い印象として残ってしまう。
でも、町田には僅かな隙を見せない選手になって欲しい。
極端な事を言えば、89分の間サボっていても、要所を締めることが出来れば良いのだけど・・・。
最高のシーン!だから私は鹿島のサポーターであることに誇りを感じます!!
昨日のレアンドロのゴールシーン。
ハイライトを見返せば気付いて頂けると思いますが、レアンドロがシュートを打つ際、ゴール前では複数の鹿島選手がフリーになっていました。
その中でも、土居とセルジーニョ!
彼らだってリーグ戦で結果を出したいはずなのです。
ですが彼らは、レアンドロのシュートが決まった瞬間、2人揃って「万歳」しているのです!
また、ゴールを決めたレアンドロが仲間の元に駆け寄る際、後ろから伊藤翔が追いつきこれまた笑顔で頭をグリグリして祝っています。「ハット」決めたかったろうに。
またピッチ際では、「出れなくて悔しい思い」をしているはずの選手達が集まり、レアンドロを抱きしめて祝福している。
当たり前といえば当たり前かも知れない。
でも、「家族の復活を祝う」このシーンが、鹿島を象徴していると感じました。
ONE FAMILY
共に!
鹿島の今後について
各年代の代表活動期間に入るため、フル代表に選出された安西、U22に選出された町田、U20に選出された安部、そして韓国代表に合流するスンヒョン、彼ら4名以外は身体を休めることが出来ます。
良い流れで戦っているので、緊張感を切らさない程度に身体を休め、まだまだ長い1年を最後まで戦いぬけるようにメンテナンスを施して欲しいです。
次の中断は6月上旬までありません!
■鹿島アントラーズの今後の試合予定
- J1第5節 3/30(土) 15:00 アウェイ VS ジュビロ磐田
- J1第6節 4/5(金) 19:00 ホーム VS 名古屋グランパス
- ACLGS第3節 4/9(火)アウェイ VS 慶南(韓国)
- J1第7節 4/14(日) 14:00 アウェイ VS FC東京
- J1第8節 4/20(土) 15:00 ホーム VS 仙台
- ACLGS第4節 4/24(水)ホーム VS 慶南(韓国)
- J1第9節 4/28(日) 13:00 アウェイ VS 横浜FM
- J1第10節 5/3(祝) 15:00 ホーム VS 清水
- ACLGS第5節 5/8(水)アウェイ VS ジョホール(マレーシア)
- J1第11節 5/12(日) 14:00 アウェイ VS 神戸
- J1第12節 5/18(土) 15:00 ホーム VS 松本
- ACLGS第6節 5/22(水)ホーム VS山東魯能(中国)
- J1第13節 5/26(日) 14:00 アウェイ VS 鳥栖
- J1第14節 6/1(土) 19:00 アウェイ VS G大阪
※代表WEEKとなり約2週間の中断
次の中断までの14試合(リーグ10試合、ACL4試合)が終わると、リーグは折返しが見えてきているし、ACLは決勝トーナメント進出の是非が判っており、今シーズンの行方がだいぶ見えてくるのだと思います。
まずはこの2週間の間に、負傷離脱中の白崎や山本山本の復活に期待します!
まとめ
山東戦で犯した2点先取しながら追いつかれた失態を、見事に取り返してみせた我らがアントラーズ。
きっちりと勝点3手にして中断期間に入りました。
私たちサポーターも、これで心置きなく代表戦での安西の活躍、そして昌子と柴崎のプレーを楽しむことが出来るので有難いです。
関川、平戸、山口、金森など、試合に飢えている若鹿には、この中断期間中にしっかりとトレーニングを行って、先発陣を脅かす存在になって欲しいです。
ただし、なぜか最近、中断期間中に怪我して離脱することになる選手がいるので、くれぐれも同じことだけは繰り返さないで欲しいです。
しっかり休み
しっかり準備
中断明けにはエンジン再点火!
首位を狙うぞ、アントラーズ!!
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