2019年1月28日、日本代表はアジアカップ2019の準決勝・イラン戦を戦いました。
試合前のイランはアジアで39戦無敗という看板を引っさげており、今回のアジア大会でも準々決勝までの5試合で12得点0失点と磐石の戦い(日本は5試合8得点3失点)を繰り広げており、準決勝で日本の苦戦は必至と考えられていました。
ところが・・・
我らが日本代表は良い意味で予想を覆し、西アジアの雄・イランを相手に、最高のパフォーマンスを披露してくれました。
3発で快勝した、AFC アジアカップ UAE 2019準決勝・日本代表VSイラン代表戦を観て感じたことをまとめておきます。
アジアカップ UAE 2019準決勝・日本代表VSイラン代表戦の結果と出場選手
日本代表 3-0 イラン代表
後半11分:大迫 勇也
後半22分:大迫 勇也
後半47分:原口 元気
日本代表のスターティングと交代メンバー
GK12権田 修一
DF5長友 佑都
16冨安 健洋
19酒井 宏樹 →後半28分3室屋 成
22吉田 麻也
MF6遠藤 航 →後半15分18塩谷 司
7柴崎 岳
8原口 元気
9南野 拓実
21堂安 律 →後半44分14伊東 純也
FW15大迫 勇也
大迫がスタメンに戻り、これほど存在感を発揮するとは・・・。
期待はしていたし、きっとそうなると思っていたけど、凄すぎました。
それから、富安!
間違いなく、戦うリーグをステップアップしそうです。
昌子も植田もウカウカしていられません!
あと、遠藤・・・
大丈夫でしょうか?長引かないと良いのですが。
日本代表VSイラン代表戦の試合の流れと感想
ベトナム戦での低パフォーマンスを観て、イラン戦は相当に黒するだろうと思っていた予想を、良い意味で裏切ってくれました。
前半序盤、日本の意図が明確になるプレーが複数観られました。
例えば・・・
開始1分、DFからの縦へのロングに原口が反応しペナルティに走りこんでシュート。
前半7分、柴崎、堂安、大迫の連携と裏への飛び出しの狙い。
前半9分、南野の猪突猛進気味のドリブル。
前半13分の大迫から長友へのスルーとクロスへの飛び込み。
日本の攻める姿勢(しかも様々なバリエーションで)は明確となっており、イランはカウンター狙い一辺倒になっていきました。
前半中盤、権田のミスから招いたピンチは、権田自身でカバーして事なきを得ましたが、その辺りから、試合のペースはイランが握り始めます。
度重なるFK、ロングスロー、そしてCK・・・、日本のDF陣が踏ん張りました。
前半終盤、一進一退が続きます。
ただし、どちらかと言うとイランは思うように攻めれらない所為か、前線の選手にイライラが募っているのが画面を通しても判りました。
後半序盤、イランがエンジン全開。度々、日本のゴール前にボールを運びますが、この時間帯もDF陣が奮闘してなんとか凌ぎました。
後半11分、待望の先制点!
大迫がポスト。左サイドに走りこんでいた南野へ。相手DFと接触して倒れるも、すぐさま起き上がり追いかけタッチライン際で追いつきます。
イランの選手は、なぜか大勢で主審に南野のプレーがシミュレーションだと不満を言うために集まっていました。
南野は余裕を持ってセンタリング、慌てて戻るイラン選手とGKの絶妙の位置に入り込んだ大迫がヘディングを決めて日本先制!
後半15分、遠藤が左太腿の裏を痛めて交代。重症では無いことを祈ります。
後半16分、プレミアのブライトンに所属するジャハンバフシュの強烈なFKを権田が弾きます。
後半18分、大迫と南野の2人で左サイドを崩し、南野の折返しが滑り込んでいた相手の腕に当たりハンドの判定でPK!VARでも間違い無くハンド!!
後半22分、痺れるPKを大迫が決めて日本が追加点をゲット!
後半中盤、日本は効果的にシュートまで辿り着くが、イランは最後のピースが上手く合わずに更にイライラしていく。
後半終盤、イランの選手は自滅に近い形でやる気を失っていく。
アディショナル2分、献身的にプレーをするも点には恵まれなかった原口がトドメの一撃を見舞う!
終了間際、相手の蛮行にあわや喧嘩両成敗で退場者が出るかと思いましたが、キャプテン吉田の冷静な対応もあり乗り切る。
試合終了!日本が3-0でイランを一蹴!!
日本代表VSイラン代表戦の動画ハイライト
素晴らしい3得点です。
ただ、AFCの公式ハイライト短いので、得点者以外の動きが見れないのは少々物足りないです。
日本代表VSイラン代表戦を観戦して感じたこと
久々に、心地良い試合でした。
権田さんは相変わらずの悩み多きプレーからピンチを招いていましたが、それでもだいぶ、DF陣との連携も練れてきたように思います。
勝利から一夜明けて、心に残っていることを3つ載せておきます。
大迫の控えを本気で探さないと!
大迫が出ている試合と出ていない試合の差が、あまりにも大きすぎます。
大迫のポストプレー軸としたチーム戦術を、大迫が不在時にも選択するのであれば、それが出来そうな、またはそれに近いプレーを持ち味としてしている選手を選出すべきだと思います。
少なくとも、武藤や北川が悪いのではなく、彼らのプレーの本質が大迫とは似ていないのに、チーム戦術が大迫のポストプレーありきのためにソコに合わせた結果、彼らの真価を発揮できないのは、彼らにとっても、チームにとってもマイナスなのではないでしょうか?
昨日の大迫が凄すぎたから余計に、大迫が不在時の心配が募りました。
「王座奪還」のキーマンと期待していた南野が躍動!
日本で行われていた親善試合での輝きが消えてしまったかのような、グループリーグでの南野の低調なプレーが気になっていました。
なんだか、点を獲らないといけない重圧に潰されているような気がして・・・。
でも、イラン戦での南野の活躍はその不安を消し去る働きでした。
(まあ、それも大迫復帰の所為だとすると、ますます大迫の代役が重要になる)
大迫、南野、堂安、そして労を惜しまない原口。
この4人が持ち味を十分に発揮すれば、アジアレベルであれば、そう簡単には敗れることは無さそうに感じました。
森保監督の今大会での狙いは「ワールドカップの予行演習?」
ここまで日本代表はグループリーグの第3戦・ウズベキスタン戦でターンオーバーをした以外は、スタメン固定、交代選手もほぼ固定して戦っています。
ワールドカップの予選でもないのに、どうして早くも選手を固定するのか悩んでいたのですが、イラン戦を終えて感じたのは、もしかして「ワールドカップを勝ち進むための予行演習」をしているのではないか?と言うことでした。
経験値稼ぎ?
チームの熟成?
なども考えたのですが、ワールドカップの予選でもないアジア大会において、このような「ワールドカップ本番で強豪国がやる戦い方」を真似ている理由は、ワールドカップでベスト8に行くための練習以外に思いつきません。
ピークをグループリーグではなく、決勝トーナメントに入ってからジワジワと上げていく方式を、監督は本当に狙っているのかな?
憶測でしかありませんが、監督の表情を見ていて「ふと感じ」ました。
感想のおまけ・ブライトン所属のジャハンバフシュよ大丈夫か!?
イランの右サイドで先発したジャハンバフシュは、鹿島の次に愛するブライトン所属の選手なので、それなりに応援していました。
後半16分に強烈なFKを放ちますが、正直なところ、それ以外は殆ど見せ場がありませんでした。
今季、オランダリーグ得点王の称号を引っさげて加入した彼に、かなり期待していたのですが、プレミアリーグではここまで結果が出ていません。
コンディションが悪いのか?
活かし方が違うのか?
プレミアが合わないのか?
その辺は謎なのですが、1つ言えるのは、昨日のプレーを見ている限り、シーズン後半戦でもあまり活躍できないような気がして心配になりました。
日本代表の今後のスケジュール
「王座奪還」まであと1試合!
相手は、ワールドカップを控えるカタールか?
開催国であり、かつての恩師・ザックが率いるUAEか?
どっちが来ても、中東勢なのでやりにくそうですが、現在カタールは政治問題で周辺国と断行が続いているようなので、仮に決勝にカタールが来てもUAEの人達はあまり応援しないかも知れません。
ただし、カタールは急速に力をつけていて、勢いに乗っているので面倒な相手です。
決勝
2月1日 VS カタールorUAE
※中3日での試合です。
相手は中2日なので、その点は日本にアドバンテージがあります。
まとめ
とにかく「王座奪還」まであと一歩です。
昨日の試合の後、大迫と柴崎が期せずして同じ意味合いの台詞を話していたので、鹿島サポーターの私としては嬉しくなりました。
「最後に勝ってタイトルを手にしないと意味がない」
この台詞、良く色んな場面で聞く「まだ何も成しえていない」と同じように聞こえますが、私は全然違うと思っています。
上手く説明できないのですが、鹿島のDNAを引く選手やサポーターなら、たぶん・・・何となく判って貰えるような気がします。
とにかく、狙うのは「タイトル」です。
経験値とか、実績ではなく、「タイトル」です。
あと一歩!
その一歩をしっかりと登りつめ、アジアの中で頭1つ抜けた存在になることは、カタールワールドカップの予選において、必ず大きな意味を持つと思います。
いざ、アジア王者へ!
戦え、侍・日本代表!!
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