2019年1月24日、日本代表はアジアカップ2019の準々決勝・ベトナム戦を戦いました。
相手は、昨年12月に行われたAFFスズキカップ(東南アジア選手権)で10年ぶりに王者になり、勢いづいている東南アジアチャンピオンのチームでした。
戦前から、日本の森保監督も難しい試合になると呟いていましたが・・・
まさか、これほどシンドイ試合になるとまでは予想していなかったと思います。
準々決勝から導入されたVARシステムに一喜一憂した、AFC アジアカップ UAE 2019準々決勝・日本代表VSベトナム代表戦を観て感じたことをまとめておきます。
アジアカップ2019決勝トーナメント準々決勝、日本代表VSベトナム代表戦の結果と出場選手
日本代表 1-0 ベトナム代表
後半12分:堂安 律
日本代表のスターティングと交代メンバー
GK 12 権田 修一
DF 5 長友 佑都
16 冨安 健洋
19 酒井 宏樹
22 吉田 麻也
MF 6 遠藤 航
7 柴崎 岳
8 原口 元気 →後半33分 10乾 貴士
9 南野 拓実 →後半44分 18 塩谷 司
21 堂安 律
FW11 北川 航也 →後半27分 15 大迫 勇也
後半、足を痛そうにしていた酒井を替えなかった理由は何だろう?
ベンチには室谷もいたのに?
一方、大迫は短い時間でしたが、初戦以来の出場を果たしました。
相変わらず安定したポストプレーを披露しており安心しました。
次のイラン戦では大迫の力が絶対に必要です。
日本代表VSベトナム代表戦の試合の流れと感想
予想以上の・・・
ベトナムの出足の良さに押されまくった前半でした。
前半序盤、日本のシステムを研究し尽くしたベトナムの戦術に手を焼きました。
ボールの出所に1人、2人、3人と食いつく
GKから執拗に追い回し、後方からのビルドアップを自由にさせない
パスのパターンを読み、気持ち良いくらいパスカットする
予想以上に激しく迫るベトナムスタイルに手を焼いた印象です。
前半15分頃から、柴崎、遠藤がポジショニングを変えながらボールを収め、サイドからの攻撃を活性化させ始めた印象です。
前半24分、柴崎のCKに吉田が合わせて先制!
・・・と思ったら、実は吉田の手に当たっていたことがVARで判明。
シンドイ序盤を凌いで先制したので、これで複数得点もありえるかな?と思った矢先の取り消しでガックリしました。
ただ、CKやFKは日本の背の高さが活かせましたし、何よりこの日の柴崎のキックは当たり日でしたので、チャンスを数多く作れば遠からずセットプレーから点は入ると思ったのですが・・・。
前半中盤、しつこくくらいつくベトナムに、日本代表は引き続き調子を狂わされる。
前半終盤、立て続けに日本ピンチ!
前半38分、吉田のチョンボから危うく失点しそうになるが、権田が辛うじて防ぐ。
前半45分、柴崎→堂安→南野とドリブルとパスでチャンスを作るも南野のシュートは相手GKに阻まれる。
後半序盤、日本がリズムを掴み、立て続けにベトナムゴール前に迫るも、相手GKの好守もあって得点できず。
後半8分、遠藤→原口→堂安とパスが繋がり、堂安はペナルティに侵入するも倒される。
審判は一度は流したが、VAR判定となり、結果は日本がPKをゲット!
後半12分、堂安がPKを決めて、ようやく日本が先制!
先制後、日本は何度かチャンスを得る(原口が倒されたり)が、追加点は奪えず。
一方のベトナムは、前半の勢いが影を潜める。
ただ、この日の日本のDF陣(GK含め)なんとも不安定。
見ていて、危なかっしいプレーが多く、胃が痛くなる。
後半中盤、一進一退となると日本は北川に替えて大迫を投入。
これで再び日本に勢いが出る。
後半32分、堂安が前線でカットしたボールを南野がフォローしてペナルティへ侵入。GKと1対1となるもGKに当ててしまう。
外した後、画面に映った南野の口の動きは「まじかよっ」だったと思うが、それは見ているこちらの台詞だよ!!「ミナミノ!マジカヨッ!!」って、誰もが思ったはず。
後半33分、日本は乾も投入して追加点を狙いにいくが、なかなか決定機は生まれず。
後半終盤、サウジ戦の教訓?サウジ戦のようなドタバタ劇は起さずに試合を締める。
試合終了、2試合連続の1-0ですが、攻撃に不安が残る勝利。
日本代表VSベトナム代表戦の動画ハイライト
AFCのハイライトでは、ベトナムが散々攻め立てた前半序盤はカットされてます。
それにしても、改めて思うのはVARって・・・怖い。
当たり前だけど、全部丸見え・・・。
日本代表VSベトナム代表戦を観戦して感じた「監督に大切な能力」
昨日の試合を見て感じたのは監督の能力についてです。
森保監督についてではなく、ベトナム代表の監督に関してです。
ベトナムの監督は韓国人のため、試合前から「もう1つの日韓戦」とか「レーダー照射されないよう」などとマスコミやネットでは煽られていました。
まあ、確かに、色眼鏡で見てしまう昨今ではありますが、試合中の激昂しながら審判団に食いつく姿から一転し、試合後はすごく穏やかな表情を浮かべていたそのギャップと、ベトナムをこれほどのチームに育てたことに興味を持って彼のことを調べていたら、とても興味深い記事を見つけましたので、載せておきます。
「監督」に必要なのは「人を動かす言葉」
失礼ながら、ベトナム代表のパク・ハンソ監督はかっこいいという様な評価からは程遠い容姿です。
どちらかと言えば・・・親しみやすい風貌です。
でも、選手やサポーターからとても愛され、かつ信頼されているのが、画面を通してでも伝わってきました。
その理由が、この見つけた記事を読んだら判りました。
1つは彼自身の実績。
韓国代表選手だったこともあり、かつ韓国が躍進を遂げたヒディング監督の元でコーチをしていたという事実は、多分、指導方針に素直に従うだけの実績になるのでしょう。
でも、私はもう1つの理由の方が重要だと思います。
それは、人をやる気にさせる言葉です。
記事から引用します。
「諦めたり、走れず倒れてしまいそうなとき、君たちを応援するベトナム国民たちのことを考えてみなさい。今、君たちが諦め、走るのをやめてしまったら、ベトナムが諦め、倒れてしまう。そう思ったら足を止められないだろ?」
こんな事を言われたら、そりゃあ、走るの止められないよね。
思い出すのは、私の愛する鹿島がリーグ3連覇を達成した時の監督・オリヴェイラさん(現・浦和監督)も、選手の気持ちを掴み、盛り上げるのが上手い人でした。
選手や監督として、誰もがひれ伏すようなとてつもない実績がない人の場合、監督として成功を掴むのに最も大切なことは「言葉」(言語ではない)なのかなぁ?
そんな風に、この試合を観た後に感じたので、記しておきます。
日本代表の今後のスケジュール
「王座奪還」まであと2試合!
ですが、ここからの相手は本当にしんどい!!
次の準決勝・イラン戦は、最大の関門だと思います。
昨年、鹿島がACL決勝で戦ったイランのクラブチーム・ペルセポリスの選手を見たときに、「ペルシア人てのは、アジア人とは身体の構造が違う!」と感じました。
まずは背がデカイ
次に身体が分厚い
そして、昔から足元が上手いし、戦い姿勢も強い。
本当に、やっかいな相手です。
準決勝
1月28日 VS イランor中国
※中3日での試合です。
決勝
2月1日 VS まだどこが来るか謎です。
※中3日での試合です。
とにかく、大迫がプレー出来るようになったのは朗報です。
彼のポストプレーは、南野、堂安、原口ら2列目の選手にプレーの幅と余裕を与えると思います。
あとは、やっぱり南野だな。
グループリーグの時にも書きましたが、日本が優勝するには「南野」のゴールが絶対に必要だと思います。
まとめ
2試合連続で1-0の勝利を収めましたが、決して磐石とは言えません。
サウジ戦は相手のミスに助けられた感じが強かったですし、ベトナム戦はチョンボを繰り返してもまだ彼らがソコをぬかり無く突く経験値がなく助かりました。
だからこそ、次のイラン戦は「今の日本の実力」を知る試合になると思います。
次の試合は月曜夜です。
月曜夜から意気消沈するのはイヤです!
イラン戦では、今度は日本の選手が先に紹介したベトナム代表監督の言葉を胸に刻んで戦って欲しい。
最後まで諦めずに戦って欲しい!
いざ、アジア王者へ!
戦え、侍・日本代表!!
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