ベルセルク(作:三浦健太郎)を読んだ!
2017年6月、1年ぶりにベルセルクの新刊が発売されました。
38巻から、ほぼ1年での新作。
一般的には発売まで1年も掛かるのは長いのですが、ベルセルクファンにとっては信じられないスピードでの発売となりました。
ベルセルク1~13巻の感想はこちらの記事でまとめています。
『ベルセルク』を読んだ!~前篇~ - lands_end’s blog
ベルセルク14~38巻の感想はこちらの記事でまとめています。
『ベルセルク』を読んだ!~後篇~ - lands_end’s blog
ベルセルク39巻のあらすじ
39巻のあらすじの前にベルセルク全体の内容を軽く紹介します。
ストーリ全般の下地となっているのは次の通りです。
- 中世ヨーロッパ風の世界が舞台
- 『剣と魔法』の使い手が活躍する
- エロとグロも混在するファンタジー漫画
鷹の団を率いるグリフィス自身の願いによって、団の仲間はグリフィスの野望のための生贄に捧げられます。掛け替えの仲間の命と愛する女性の心を壊されたガッツは、この世を人の世ならざる世界に変えたグリフィスと対決するために、魑魅魍魎の跋扈する世界で旅を始めるのでした。
あまりに簡略すぎるでしょうか・・・。
続きまして39巻の内容を紹介します。
幻造世界(ファンタジア)篇 38巻~(39巻でも継続中)
(38巻までのあらすじ)
グリフィスが引き起こした蝕に巻き込まれ、絶望の淵を見せられたキャスカの心は壊れてしまいます。
そのキャスカの心を取り戻すため、そしてキャスカの安全を手に入れるため、ガッツは妖精・パックの故郷である妖精島を目指すことにします。
妖精島の主「花吹雪く王」に謁見し、キャスカの心を取り戻して貰うために。
道中で知り合ったイースの王子の持ち船で航海を続け、絶海の孤島に巣くう海神を倒し、ようやく辿り着いた一行を迎えたのは、侵入者を拒む島の住人が差し向けた使い魔たちでした。
(39巻のあらすじ)
島の住人・魔法使いによって生み出された使い魔達は、幾多の試練を乗り越えた、ガッツ一行にとっては障壁にはなりませんでした。
あっさりと障害を排除したガッツ一行の前に、上位魔法使いが現れます。彼は弟子達の非礼を詫び、ガッツ達を妖精郷(エルフヘルム)、つまり魔術師たちの里へと案内することにします。
そして、ついにガッツ達は妖精島の主・花吹雪く王に謁見します。
王はキャスカの状態を把握しており、『夢の回廊』を使えばおそらくは心を取り戻すことは可能であると言います。
ただし、夢の回廊に入るには、心を閉ざしたキャスカが信頼する人間しか着いて行く事は出来ないと言われ、ガッツは同行することを断念するのでした。
そこで、道中キャスカの世話をしてきたファルネーゼと、大魔術師フローラの愛弟子シールケの2人が王に指名され、キャスカの心の中に入ることになります。
キャスカの心の中に入った2人は、絶望の荒野を歩く一匹の犬を見つけます。
その犬は鎖で繋いだ棺を引き摺っており、その中には砕けた人形が収められていました。
そして、人形の中には、小人・キャスカが潜んでいました。
やがて、ファルネーゼとシールケは、その犬がキャスカの心の中のガッツであり、棺の中の壊れた人形がキャスカ自身であるとこに気付きます。
そして、犬(ガッツ)と共に、キャスカの思い出を旅していくことになります。
- グリフィスとの出会い
- ガッツとの出会い
- ガッツとの戦い
- 鷹の団での栄光
- ガッツとの別れ
- グリフィスの挫折
- ガッツとの愛
一つ一つの思い出を辿るたびに、壊れた人形のかけらが見つかり、少しずつ人形の形が元に戻っていき、小人キャスカが2人に話しかけるのでした。
「会わせたい人がいる」
彼ら一行の先には、禍々しい渦を巻く竜巻が姿を見せ始めていました。
『ベルセルク 39巻』のオススメ度はいくつ?
オススメ度は80点です。
ベルセルク全39巻のオススメ度も80点です。
仮に39巻だけを手にした人でも楽しめる内容になっていたと思います。
もちろん、全巻読んでいた方が良いのですが・・・。
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『ベルセルク』をおススメしたい方
万人に受け入れられる作品ではないと思うので、個人的におススメできる方を、私の主観で羅列してみます。
- ファンタジー小説や漫画が好きな方
- 中世ヨーロッパ風(傭兵とか騎士)の漫画が読みたい方
- 手足がもげて頭が砕けるような激しい戦闘を好む方
- エロシーンにけっこうな興味をお持ちの方
- 壮大な絵巻物のような物語を楽しみたい方
- 続きが中々発表されずとも、忍耐強く、長生きできる人
39巻では血しぶきが飛んだりまたはエロなシーンはほぼありませんでした。
『ベルセルク』はおススメ出来ない方
基本、漫画が好きな方なら一度は読んでほしいと思っていますが、それでも、以下の方は止めた方が良いと思います。
- 血まみれ、臓物撒き散らしのグロシーンが嫌いな方
- 電車の中では思わず閉じるくらいのエロシーンが嫌いな方
39巻に限って言えば、上記のシーンはほぼありませんでした。
『ベルセルク 39巻』の読後の感想
1年ぶりの新作のため、ここまでのあらすじを思い出せるか心配したのですが、1~38巻までを記事にまとめた甲斐あってなんとか楽しむことが出来ました。
39巻を読み終えて感じたことを3つピックアップします。
細部まで丁寧に描かれた絵が素敵です
- 魔術師の里の描写
- エルフヘルムへ向かう際に出会う妖精たち
- 花吹雪く王
これらの絵を眺めているだけでも十分に楽しめます。
作者はほぼ一人でこれだけの絵を書き込んでいるので、疲れるのは仕方ないのかも知れませんし、先に中々進まないのも仕方ないのかも知れません。
夢の回廊でキャスカの深層心理を見て泣く
言葉にならない絶望を体験し心を閉ざしてしまったキャスカ。
でも、その心には今も『黄金時代』の仲間達との思い出や、ガッツやグリフィスとの思い出が溢れていました。
ファルネーゼやシーリスと一緒にキャスカの心の中を旅しながら、ここまでのキャスカとガッツの道のりを思ったら・・・。
泣けてきました。
漫画で泣くなんて・・・。
1つ不安な点があります
ファルネーゼとシールケがキャスカの心を取り戻すために「夢の回廊」で悪戦苦闘を続けている際に、あとに残されたガッツやセルピコ、そしてロデリックが会話するシーンがありました。
かつては敵として争った男達が、和やかな雰囲気で話しています。
とても良い光景なのですが、私はこのシーンを読んでいて背筋が寒くなりました。
作者はまた「蝕」を起こす気ではないだろうな?
ガッツやキャスカの大切な仲間を奪う気ではないだろうな?
ガッツと男達のやり取りを見ていてそんな思いが頭を過ぎりました。
こんな予想は外れて欲しいです。
もう一度「蝕」を見せられたら、キャスカみたいにこちらの「心」も壊れます。
読み続けるという「心」が・・・。
第40巻はいつ頃発売になるのか?
巻末の予告には・・・
『次巻、刮目して待て』
と書いてあるが、どこにも時期は書いてありません。
38巻のあと39巻までの発売が約1年なので、40巻の発売も1年後の2018年夏に出るだろうと考えるのは危険です。
なにしろ、40巻に収録する話は、まだ1話分しか雑誌に掲載されていません。
たった1話のみ描いて年末まで休載になりました。
1巻に通常は8~9話が収録されるので、あと最低でも8話です。
掲載雑誌のヤングアニマルは月2回発行なので・・・
仮に12月から掲載が始まったとしても8話掲載に4ヶ月必要で、18年3月となります。
なんだ、やっぱり来年の夏には単行本が出るのでは・・・
いや、そんなに甘くは無いはずですよ、多分。
結局のところ、ハッキリとは判りません。
多分、作者にも判っていないと思います。
なので、気長に、気長に待ちましょう!
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第1~38巻までの感想文はこちら