2015年春に見つかった未破裂脳動脈瘤を、2016年春に『開頭クリッピング手術』を受けて治療した私自身の闘病記録です。
前回の記事は、抜鈎(頭部を縫うのではなくホッチキスで止めるので抜糸ではない)についてまとめました。痛くないのか?いつ頃やるのか?などなど。
未破裂脳動脈瘤と闘う ~入院7日目。術後6日目、抜鈎(ばっこう)の痛みについて!~ - lands_end’s blog
今回の記事は、手術後初めての沐浴(シャワー)についてまとめてみます。どうやってシャワーを浴びるのか?独りで行うのか?お湯をかけて傷口が痛かったり、または傷口がしみたりしないのか?などなど。
正直、手術前にはそれほど気にしていない点でした。
ですが、入院直後に退院までの流れを看護師に説明された際に初めて気付き、どうなるのかとドキドキしてしまった経験から、最初から知っていれば安心かも知れないと思い記事にまとめることにしました。
抜鈎が終わり、医師から入浴の許可が出る
術後6日目の午前中に抜鈎が行われました。
頭に付いていたホッチキスが抜かれると、医師が傷口を詳細に確認しました。
午後、もう一度傷口の確認が行われ、問題が無かったので入浴の許可が出ました。
ちなみに傷口から出血がある場合や、多少化膿していると延期になるそうです。
医師には次のように言われました。
看護師が来るから打合せして入浴してください。
万が一転んだら大変ですし、どの程度力を入れたら良いのか不明でしょうから、1回目は遠慮せずに介助してもらってください。
看護師が来てシャワーの時間を決める
(病院や病棟によって入浴の仕方や時間は異なると思います。
あくまでも私の入院した病院での話です。)
私の病院では風呂ではなくシャワーとなりました。
風呂もあるそうですが、基本的に寝たきりの要介助者が優先されるそうです。
普通に立って歩ける場合にはシャワーだそうです。
ユースホステルや寮で見掛ける様なシャワー予約表を手にした看護師が部屋に来て、空いている時間を教えてくれました。
夕食直前の17:30が空いていたので予約しました。
シャワーの枠は30分単位になっていました。
看護師からは・・・
- 時間になったらシャワー室に行って下さい。
- 忘れずに着替えとタオルを持参してください。
- 室内に入ったら服を脱いで待っていてください。
- 入室5分後くらいに介助スタッフが伺います。
と言われました。
着脱し易い服で行くことが重要!
シャワー室はいわゆるユニットバスのような作りでした。
半分は水洗トイレ、もう半分は区切られたシャワー室。バスタブはありません。
部屋に入り、パンツ一枚になろうとしたのですが、これが大変!
たまたま、レンタルしている病衣だったので苦労せずに脱げました。
★注意★
Tシャツ等は着脱には非常に不便です。
病院でレンタル出来るパジャマ(病衣)はとても便利です。
前ボタンを外すだけで脱げますので!
介助のスタッフは看護師さんだった!
入浴専門の介助の方が来るのだと思っていたら、その日の自分の担当看護師が来てビックリしました。
若い女性の看護師さんだったので、余計に緊張してしまいました。
後で聞いたら、女性患者には絶対に女性看護師が担当するそうですが、男性には特に希望がなければその時に手の空いている看護師が担当するそうです。
それにしても・・・
相手は仕事なので何とも思っていないのは当たり前ですが、約1週間風呂に入っておらず、垢だらけになった醜い裸体を曝け出すのは恥かしかったです。
先に判っていれば、心がまえをすることが出来たと思うのですが・・・。
お腹を切った絆創膏はそのまま
私は手術後に前額洞の隙間を埋めるためにお腹から脂肪を採取しました。
その際に貼られた絆創膏はこの時点ではそのままでした。
病院側が忘れていたのか定かではありませんが、「後で外しますのでそのままで~」と言われました。
身体にお湯を掛けられ生きていることを実感する
シャワー室に入るとプールサイド等で見かけるような小さな折りたたみ椅子が置いてあり、看護師さんに其処へ座るように言われました。
ちなみに看護師さんは雨合羽を着用し、手にはゴム手袋で長靴を履いていました。
シャワーの温度を確認した看護師さんが・・・
「じゃあ、お湯を掛けますからね。もしも熱かったら言ってください」
「それから痛かったりしみたりしたら教えてください」
と言われました。
最初は両腕、続いて膝から下、股、次に背中へシャワーが掛けられました。
そして、肩口から全身にシャワーが掛けられました。
「ふーっ・・・」
と溜息が出ました。大きな溜息が・・・。
幸せで、本当に幸せで、「あぁ、生きてるなぁ」と思いました。
看護師さんは何度も同じような光景を見ているのでしょう。
笑いながら「久々のシャワーは気持ちいいですよね~」と言ってました。
頭にシャワーをかけるが痛くない!しみない!!
「それでは頭を洗いますね~」
と言うとすぐに、シャーッと頭にシャワーを掛けられました。
緊張する間も無かったです。
そして心配していた傷口ですが・・・
痛くありません!
しみません!
全く心配する必要はありませんでした。
ちなみにお腹の傷もしみることはありませんでした。
お湯が赤黒いのは何故だ?
痛みがないのでホッとして下を向くと、流れている水が赤黒く変色しています。
「???」
私、目が悪いのでコンタクトもしていないとハッキリ見えません。
看護師さんに「水の色が変だね」と言うと彼女は「頭の頭皮に付いていた血の塊が解けて流れているからですよ」と答えてくれました。
しみることはありませんが、ちょっとドキッとする光景です。
目が良い人だと、更にビックリするのかもしれませんね。
1回目は頭を洗ってもらう
お湯を頭に掛けて一通り汚れを落とすと、シャンプーで頭を洗ってくれます。
力加減はこの時に覚えるしかありません。
強すぎず、弱すぎず、指の腹でサワサワと洗います。
傷口の部分は「初めは気になるだろうから触らなくていい」と言われました。
洗う時のスピードが重要だと思います。
この時点では、頭の傷口にはビッシリと血のかさぶたが付いていて取れません。
また、髪の毛が絡んでいて勢い良く洗うと引っ張られて痛いです。
ガシガシ洗うとかさぶたが剥がれて出血するそうです。
シャカシャカも髪が手に絡んだ時に痛いです。
サワサワ程度で、いつでも手の動きを止められるスピードが大事です。
タオルで身体を拭くにも順序がある
シャンプーを2回してもらうと看護師さんは、
「身体を洗い終わったら声を掛けてください。タオルを渡します。」
「今日は、それほど身体をこすらない方が良いと思います。」
と言って出て行きました。
そこで言われた通りにザッと身体を洗い、終わりました~と声を掛けました。
タオルを渡されると・・・
「まずは頭は軽く押さえるだけにして、先に身体を拭いてください」
と言われました。言われるがママに身体を拭いてパンツを履きました。
そして頭をゆっくりと拭いた後にタオルを見てビックリ!
ポツポツと黒い固まりがタオルに付着しています。
顔を近づけてみると・・・血の固まり(かさぶた)でした。
シャンプー2回程度では取れないそうです。
暫くはシャワーのたびに剥がれたかさぶたがタオル付着するそうです。
それゆえ、先に身体を拭けと言ってくれたのです。
知らなければ、いつも通り頭を拭いて、そのタオルで身体を拭いて、血の塊だらけになるところでしたよ。
初めてのシャワータイムは約30分!
新しい下着と病衣に着替えると退室時間になり、ドライヤーは部屋で行うことになりました。
17:30に入室してシャワーを浴びて、洗髪して身体を拭くと、持ち時間の30分は本当にギリギリです。
手際良く行わないと、次の人に迷惑掛けそうです。
翌日からは独りでシャワー!
シャワー室を出て、看護師さんから明日以降の入浴について説明を受けました。
- 朝食後に自分でシャワー予約をすること
- 目が悪いのでなるべく明るい時間に浴びたほうが良いこと
- 慌てて転ばないように余裕をもって行動すること
本当に、寮生活をしているような気分になりました。
シャワーを浴びる前は・・・、
痛かったらどうしよう!
しみたらどうしよう!
と不安でしたが、浴びてみたら心配無用でした。
明日からは独りシャワーですが「まあ何とかなるだろう」と思いました。
以上、手術後に初めて浴びるシャワーについてのまとめでした。
次回の話は女性の方にはあまり興味の無い話かも知れません。
オッサンが1週間も髭を剃らないと顔がかなり酷い状態になります。
シャワーを浴びたのをきっかけにして髭を剃ろうと思ったのですが・・・。
次回『未破裂脳動脈瘤と闘う ~入院8日目。(術後7日目)挑戦!顔の髭剃り!!~』です。
↓応援ありがとうございます。
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