2019年6月25日、鹿島アントラーズはサンフレッチェ広島のホームに乗り込み、2019年ACLラウンド16第2戦を戦いました。
第1戦は鹿島のホームにおいて1-0で勝利し、アドバンテージを握った状態で迎えた第2戦でした。
多くの選手が第1戦の終了直後から、1-0で勝利したことは忘れて、0-0の気持ちで第2戦に挑まなくてはいけないと口にしていた。
しかし・・・
実際にはかなりアドバンテージを意識した試合の入りになっていたと思う。
点の取り合いとなり、最後までベスト8進出の行方が危ぶまれた、2019年ACLラウンド16第2戦、鹿島VS広島戦の記録を残しておきます。
2019年ACLラウンド16第2戦、鹿島VS広島戦の試合結果、及びスターティング&交代メンバー
鹿島 2-3 広島
前半33分:土居 聖真
後半21分:パトリック
後半27分:佐々木 翔
後半44分:土居 聖真
後半50分:パトリック
スターティングと交代メンバー
GK 1 クォン スンテ
DF 5 チョン スンヒョン →前半4分 33関川 郁万
28 町田 浩樹
39 犬飼 智也
MF 4 レオ シルバ
6 永木 亮太
8 土居 聖真
18 セルジーニョ
20 三竿 健斗
25 遠藤 康 →後半43分 23小田 逸稀
30 名古 新太郎 →後半23分 41白崎 凌兵
登録上は土居もセルジーニョもMFですが、布陣としては彼らが2トップに位置する鹿島伝統の4-4-2で戦っていました。
開始4分でスンヒョンを失ったのは痛すぎます。
緊急出場した関川にとっては、最後の最後にPKを献上した稚拙なプレーも含め、良い経験にはなったと思いますが・・・。
スンヒョン大丈夫かな?
ていうか・・・日曜のリーグ戦には間に合うのかな?
CBはどーするのさ?
2019年ACLラウンド16第2戦、鹿島VS広島戦のハイライト
公式のハイライトでは、疑惑のシーンは何が何だか判別出来ません。
重要なのは・・・
広島の1点目のパトリックの身体の強さと犬飼の弱さ
鹿島の2点目の土居のキック技術の高さ
この2点が見どころです
2019年ACLラウンド16第2戦、鹿島VS広島戦の試合内容と感想
点の取り合いの果てに、2年連続ベスト8進出という結果が待っていました。
鬼門だったベスト16の突破を、2年連続で達成出来たのは嬉しいが、本当にきわどい試合でした。
前半序盤、0-0の気持ちで挑むと言った割には、気迫で負けている様子でした。
繋げない、攻めれない・・・
防戦一方になる予感が既に漂っていました。
前半中盤、フリーでヘディングされるなど、予感どおり防戦一方の鹿島・・・
前半33分、鹿島が待望のアウェイゴールを手にする。
名古が上げたクロスのクリアボールを拾った土居がゴール正面から右足を降りぬくと、DFの足をかすめてゴール左隅へ吸い込まれました。
ゴール後の土居の雄叫び・・・記憶にありません。
前半終盤、さらに広島の圧力は強まります。
前半42分、ゴール前に抜け出した川辺に対し、スンテがタイミングよく飛び出して弾きますが、その跳ね返りがなんと無人のゴールへ!
ラインギリギリで永木が蹴りだします。
前半終了、鹿島がリードを保ったまま前半終了するも、このままで終わりそうな気配はありません。
後半序盤、交代でパトリックを投入した広島の圧力がさらに強まります。
鹿島はスンテを中心に必死に耐えています。
後半18分、このワンプレーが、この後、この試合を大荒れにするとは!
DFの間を潜ってGKと1対1になったセルジーニョがループを放ちます。
さすがACL!勝負あり!!と思ったら、ゴール左にそれてしまいます。
後半21分、右サイドからのクロスに犬飼がパトリックとの競り合いに完敗!頭でねじ込まれてしまいます。
スンテがかなり怒っていました。そりゃ、怒るだろ。あの競り合いに負けては・・・。
後半24分、ヴィエイラとパトリックの2人に翻弄される鹿島・・・
後半25分、波状攻撃の末、こぼれ球を佐々木にゴール左隅に流し込まれ逆転されます。
完全に勢いは広島・・・
後半29分、カウンターに抜け出した土居がセンターサークル付近で相手GKと対峙。GKが足を引っ掛けて一発退場!
これで鹿島に流れがくるかと思いきや・・・
広島の猛攻は止りません!
後半35分、パトリックと関川のマッチアップ。関川が体当たりを食らわして止めるもノーファウル。
後半37分、パトリックに押し込まれたと思いきや、その前の柏のプレーがシミュレーションで笛が吹かれておりノーゴール!
荒れに荒れる試合!
セルジーニョが決めていれば、穏やかに終わったはずなのに・・・。
後半44分、広島のCKに相手GKが上がっていたため、そのクリアを拾った土居が相手DFと競り合いながらロングキックをゴールへ放つと、きれいなカーブを描いてゴールに吸い込まれました。
今度こそ勝負あり!
広島の勢いが止った・・・が!
終了間際、関川が競り合いの中でパトリックを手で引き倒しPK献上。
PKを決められて逆転負け。
2試合合計で3-3
アウェイゴール2発の鹿島が勝ちぬけ!
試合終了後、セルジーニョが関川に何か注文を付けていた。
何を伝えていたのだろう・・・。
まだ見ぬ野獣・土居が生まれるのか?
ここ数試合、土居の変化が凄まじい。
アグレッシブにゴールへ向う姿勢が強くなっている。
その結果、得点やアシストに直結している。
それでもまだ、クールな姿勢は保ったままだったが・・・。
この日、彼は脱皮した。野獣へ。
先制点を決めた後、三竿に抱かれながら「咆哮」した。
記憶に無い。
こんな聖真は記憶に無い。
もしかして、僕らは1人のサッカー選手が覚醒していく瞬間に立ち会っているのかも知れない。
どうか、怪我にだけは十分気を付けてコンスタントに試合に出て続け、真のエースに成長して欲しい。
疑惑の判定について
まあ、鹿島も今まで散々審判に泣かされてきたから、たまには審判に守られても・・・
と思わなくもないが、この日の判定は本当に誤審だと言いきれるのだろうか?
今回、騒ぎになっているのは次の3点である
1:後半35分 パトリックと関川がぶつかりパトリックが倒れたシーン
→PKではないのかという意見もあるが・・・
2:後半37分 広島が3点目に近づいたシーンで取られた柏のシミュレーション
→点が入ったのだからアドバンテージをという意見もあるが・・・
3:後半50分 関川がパトリックを倒してPK献上したシーン
→帳尻合わせという意見もあるが・・・
それぞれについて思うことを書いておく。
1について
パトリックの1点目は犬飼を吹き飛ばしながら決めている。
それ以外でも、彼の頑丈な体躯で相手を吹き飛ばすシーンが何度か見られた。
しかし、問題のシーンでは関川が身体を当てただけでアッサリと倒れている。
まるで、エリア内でPKを誘うかのように、である。
審判によってはPKの判定をする人もいるかも知れないが、正直、100%PKだと言う様なプレーには思えませんでした。
2について
まず柏のシミュレーションについてだが、エリアに侵入した時点で鹿島の選手の手が掛かってはいた。だが、柏はその時点ではバランスを崩していない。
その後、何故がバランスを崩した柏は、パスを出しながら誰にも触れていないのに倒れる。
しかもかなり大袈裟であった。
このシーンを良く見ると、柏が倒れた瞬間に審判は口元に手を寄せて笛を吹いている。
つまり、パトリックがチャンスになる前に!である。
またアドバンテージをなぜ取らない・・・という意見はもっとおかしい。
仮に鹿島の選手がエリア外で倒し、こぼれたボールをパトリックが決めていたのであれば、先に遡りエリア外からのFKではなく、得点を認めてくれ・・・というのも判る。
しかし・・・
ファウルをしたのは広島の選手である。
それなのに、何故にアドバンテージを広島のために審判は取らないといけないのか?
審判の動きは(判定はともかく)決して不可解ではないのは?
3について
このプレーがファウルになりPKとなったことで、一時、帳尻あわせかと思われた。
だが、この関川のファウルを見返してある点に気付いた。
それは「手を使っている」と言うことである。
カシマスタジアムで行われた第1戦でも、主審は手を使ったプレーはすぐに笛を吹きファウルを取り、かつ、カードの対象となっていた。
その視点でこの試合をザッと見返すと、とにかく手を使った時は過敏なほどにファウルになっていた気がします。
だから、1の関川のプレーはファウルにはならず、3の関川のプレーはファウルを取られたのではないだろうか?
まあ、勝手な私の思い込みかも知れませんが・・・。
肝心なのは、この判定基準が今年のACLの決め事なのであれば、この先のACLの戦いにおいて、鹿島の選手には手の使い方を気をつけて欲しいと思います。
鹿島の今後について
広島との3連戦はここまで1勝1敗である。
大事なのは3戦目のリーグ戦だ。
首位のFC東京が足踏みしているときには、絶対に勝たなくては!
■鹿島アントラーズの今後の試合予定
- J1第17節 6/30(日) 18:30 ホーム VS 広島
※コパLは敗退したが、安部は広島戦には間に合わないかな・・・。 - 天皇杯2回戦7/3(水) 19:00 ホーム VS 北陸大
- J1第18節 7/6(土) 19:00 ホーム VS 磐田
- J1第19節 7/13(土) 19:00 アウェイ VS 仙台
- J1第20節 7/20(土) 18:30 ホーム VS 鳥栖
- J1第16節 7/31(水) 19:30 アウェイ VS 浦和
※第16節の浦和戦は鹿島も浦和もACLラウンド16に進出したため延期となった。
まとめ
広島との3連戦の結果はここまで1勝1敗である。
3連勝は出来なかったが、ここまでは必要な結果は手に入れた。
なぜなら、ACLはラウンド8へ進むための「勝ち」が必要だったから。
ベスト8に進出したので、1勝1敗で十分である。
だが・・・次の試合は「必勝」である。
リーグ優勝のためには「絶対に勝ち点3」が必要だからである。
怪我人だらけのアントラーズ。
本当に、もう少しどうにかならないのか?
ベストな布陣が組めれば、優勝を狙えるメンバーは揃っているのに。
まだしばらくは総力戦だ。
戦え、そして勝て、アントラーズ!
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