2018年10月24日、鹿島アントラーズは水原三星のホームに乗り込み、2018年ACL決勝トーナメント準決勝・第2戦を戦いました。
10月3日の第1戦は、終了間際の内田のゴールで鹿島が競り勝ちました。
しかしスコアは3-2!
鹿島はホームで勝ったとは言え、アウェイゴールを2つも献上しており、決して楽観出来る様な状況ではありませんでした。
また、代表戦でもクラブチーム戦でも日韓対決は熱くなります。
なので、難しい試合になると感じていました。
2018年ACL決勝トーナメント準決勝・第2戦、鹿島VS水原の試合を振り返ります。
鹿島VS 水原三星戦の試合結果とスターティング&交代メンバー
鹿島 3-3 水原三星
2戦合計6-5で鹿島の勝ち抜け!
前半25分:山本 脩斗
後半7分:イム サンヒョプ
後半8分:チョ ソンジン
後半15分:デヤン ダムヤノビッチ
後半19分:西 大伍
後半37分:セルジーニョ
後半、僅か9分間で3点を失った時には腰が抜けました。
それでも、3失点後にアナウンサーが「鹿島が円陣を組んでいますね」と言うのを聞いて、正気を取り戻せました。
円陣を組ませた鈴木の行動は、選手だけで無く、きっと多くのサポーターにも闘う気持ちを取り戻させたと思います。
スターティングと交代メンバー
GK 1 クォン スンテ
DF 3 昌子 源
16 山本 脩斗
22 西 大伍
35 チョン スンヒョン
MF 4 レオ シルバ
8 土居 聖真 →後半39分 39犬飼 智也
20 三竿 健斗
32 安西 幸輝 →後半32分 6 永木 亮太
FW 9 鈴木 優磨
18 セルジーニョ →後半47分40小笠原 満男
手薄となっている2列目は左に安西、右に土居の組合せとなりました。
私の予想では安西では無く永木の方が、守備を考えると無難かな?と思っていました。
安西の果敢なアタックは良かったと思います。
ただし、随所で感じたのは、取られてはいけない場所、潰されてはいけない場所、でボールを失うシーンが多かったと思います。
鹿島VS水原三星戦の試合内容
ジェットコースターのような90分間でした。
逆の立場だったら、翌日、仕事には絶対にいけないと思います。
試合開始、両チーム共に気合十分。緩みは感じられません。
やや、鹿島の方が前半からエンジン全開、水原は抑え気味には感じました。
前半序盤、鹿島がやや優勢に試合を進める。
前半8分、セルジーニョのオーバヘッド。
前半9分、パスで右サイドを崩し、相手は溜まらず西を倒す。
前半10分、セルジーニョのFKがゴール前に流れる。昌子がフリーだったがヘディングはバーの上に!
前半15分、カウンターを受けるが、倒さずに対応したレオや昌子、最後はスンテの飛び出しで難を逃れる。
前半中盤、水原が少しずつ押し返してくる。
前半25分、セルジーニョのFKにニアに飛び込んだ山本が合わせて鹿島先制!
鹿島先制後、水原が一気にエンジンのギアを上げる。
小競り合い等も起きるが、両チーム比較的冷静に戦っている。
水原が攻め、鹿島が防ぐ時間が続く。
前半38分、鈴木がドリブルで持ち込むが倒される。しかし、ノーファール。
このシーンは録画をスローで観る限り、相手の手が掛かっていると思うのだが・・・。
前半終盤、最後まで鹿島の守備の意識は途切れず、前半は理想的な展開で終える。
後半開始、相手は中盤を一枚抜いて、前に一枚投入した。
明らかに布陣も戦術も変わっている。
後半2分、右サイドを抉った土居がクロスを上げる。セルジーニョが合わせるが、枠に飛ばせない。
後半序盤、水原の圧力が半端無い。
後半7分、相手のシュートをスンテが1度は神セーブで弾くが、相手に詰められて鹿島失点。
後半8分、強烈なミドルを打たれるがスンテが神セーブで弾く。
後半8分、CKで昌子が完全に振り切られて相手に決められ鹿島逆転される。
後半13分、怒涛の攻めを続ける水原のシュートを、スンテが必死に守り続ける。
後半15分、スルーパスに反応したダムヤノビッチが昌子を振り切り、スンテの必死の飛込みも外して3点目を決める。
この時点で鹿島1-3水原、2戦合計4-5となり。鹿島は追い詰められる。
しかし、鈴木の声掛けでフィールドメンバーがピッチ上で円陣を組んでクールダウンして、残りの時間ですべき事を再確認する。
まずはシッカリ守り、そして確実に1点取って2戦合計を同点にしよう!と。
後半19分、左サイドから右サイドへのサイドチェンジを山本が頭で流し、受けた安西がゴール前にクロス。セルジーニョが頭でそらすと受けた西がセクシーゴール!
鹿島が2戦合計で同点に追いついた!
後半中盤、両者一進一退。次の1点が決勝への切符に近づくと両チームともに理解しているので、守備に比重を置きつつも果敢な攻めを繰り出す。
激しいプレーの応酬であり、両チーム共に痛んで交代する選手も発生。
後半37分、右サイドから西が鋭いスローインをペナルティ内の鈴木に通す。粘る鈴木からゴール前で待ち構えるセルジーニョにボールがこぼれる。トラップして右足を鋭く振り抜くとゴール右隅に突き刺さる!鹿島3点目!2戦合計で逆転!
後半終盤、鹿島は土居に代えて犬飼を投入、さらにセルジーニョに変えて小笠原を投入して、逃げ切りを図る。
試合終了、守りきった鹿島が、ついに決勝への切符を手にした!
試合総括
第1戦や、直近の試合を活かし、試合の入りに注意した結果、無失点に抑えた上に山本のヘディングで先制する理想的な前半となりました。
しかし、後半は相手の布陣・戦術変更に対応できず、ズルズルと失点を重ねた。
少なくとも2失点後に大岩監督は動くべきだったと思う。
選手たちの踏ん張りが、彼の首を繋いだ。
もっとも、後半開始直後のセルジーニョのヘディングが決まっていれば、あんなにバタバタすることはなかっただろう。
鹿島VS 水原三星戦の動画ハイライト
今後のセットプレーのキッカーはセルジーニョにすべきだ。
セルジーニョの足の振りは本当に早い。
試合を観て感じたこと 今の鹿島の課題
昨夜の試合は本当に熱かった。
試合直後は興奮して冷静に考えられませんでしたが・・・。
一夜明けると、今の鹿島の状況はどん底である事を思い出しました。
早急に守備の建て直しが必要である!
昨夜は、口からは勝った!勝った!と出てくるが、実は試合には勝っていない。
あくまでも、ホーム&アウェイのトーナメントを2戦合計で勝ち抜いただけであり、昨日の試合だけを考えれば、ズルズルと3失点を喫したが、攻撃陣の踏ん張りで辛くも引分けに持ち込んだ!だけなのである。
昨夜も見せたような、抑えきれない失点癖が、今の鹿島の課題である。
- 10/3 ACL準決勝第1戦 VS水原 3-2
失点は2分と6分。 - 10/7 リーグ戦 VS川崎F 0-0
- 10/10 ルヴァン準決勝第1戦 VS横浜FM 1-2
失点は77分と95分 - 10/14 ルヴァン準決勝第2戦 VS横浜FM 2-2
失点は20分と34分 - 10/20 リーグ戦 VS浦和 1-3
失点は52分、60分、93分
直近5試合で無失点はホームで戦った川崎F戦のみです。
それ以外の4試合は全て複数失点を喫しており、しかも短時間での連続失点が多いのが特徴である。
- ACL第1戦は僅か5分で2失点。
- ルヴァン第1戦は18分で2失点。
- ルヴァン第2戦は14分で2失点。
- 浦和戦は12分間で2失点。
明らかにチームの守備陣はおかしいのである。
こんな状態の時にACLの決勝で戦う相手のペルセポリスは、とにかく守備が堅い。
今シーズン、イランリーグ8試合で僅かに2失点。
ACLで複数失点したのは、グループリーグでアルサッドのホームにおいて3-1で負けた試合と、ラウンド16でアルジャジーラのホームにおいて3-2で負けた試合の2試合だけである。
ホームでは1失点以上したことはない。
そんなチームを相手に戦って勝ち抜くには、ホームでの無失点勝利しか無い!
11月3日の決勝まで約10日間あります。
守備の建て直しは、アジア制覇への絶対条件だと思う。
特に昌子!
実は昨日の試合、3失点共に昌子は絡んでいる。
2失点目、3失点目共に昌子が振り切られている。
1失点目は、関係無さそうだが、映像を良く見ると、スンテが弾いた後に相手が詰めてくるところへ、スンテは立ち上がって防ごうとしたのだが、足がもつれて倒れた昌子とぶつかってしまい防げなかったのだ。
まあ、複数失点は昌子だけの所為ではないけども、昌子のコンディションと試合感を上げることは、アジア制覇のためには絶対に必要だと思います!
気張れ、昌子!
審判次第でこんなにも試合が変わる!
試合前の記事で書いたように、ACL史上初の地域外審判となった。
アメリカ人のマーク・ガイガー氏である。
先のロシアワールドカップにおいて、イングランドVSコロンビア戦を裁き、少々物議を醸した人物であったので、どんな試合になるのか心配していたのだが・・・。
実に素晴らしい裁きだった!
多少、スローインの判定等で、逆ではないか?と思うこともありましたが、それは録画をスローで見て初めて判る程度でした。
それ以外では、実に見事にレフェリングをしていたと思う。
ファウルを取る所は取り、カードを出すべき時に出し、流す時は流す。
選手はプレーしやすそうだったし、見ている側もストレスが無かった。
だから、前後半に1度ずつ小競り合いが起きても、主審の仲裁に対して冷静に対処する選手が多く、大きな騒ぎには発展しなかったのだと思います。
これだけストレスを感じさせないレフェリングが出来ると、試合が締まり、好ゲームになることを改めて実感した。Jリーグ協会には是非、お金を主審の招聘に使って貰いたいと思います。
もっとも、ガイガー氏がベストかどうかは判りませんが・・・。
ACLの今後の予定
アジアの頂点まであと2段です。
あと2つ、絶対に登りきって欲しいです。
決勝
第1戦 11月3日 ホーム ペルセポリス(イラン)
第2戦 11月10日 アウェイ ペルセポリス(イラン)
サポーターとしては、まずはチケット争奪戦に勝たなくてはならない。
鹿島の今後の日程について
10月7日のリーグ川崎戦以降、依然として勝ちがありません。
公式戦5試合、3分2敗。7得点9失点。
次のセレッソ戦まで、やることは2つ!
身体のメンテナンスと守備の建て直し!
- 【リーグ】第31節 10月31日(水)
- ホーム C大阪 19:00
- 【ACL】決勝戦第1戦 11月3日(土)
- ホーム ペルセポリス 時間未定
- 【リーグ】第32節 11月6日(火)
- アウェイ 柏 14:00
- 【ACL】決勝戦第2戦 11月10日(土)
- アウェイ ペルセポリス 時間未定
★ACL決勝第1戦から中2日で柏戦、柏戦から中3日でイランまで移動してACL決勝ってどんな罰ゲームなんだ?
協会の二枚舌には呆れる。日本のチームがACLで勝てるように協力すると言いながらこの日程は酷い。まあ、春先から判っていたことだけど、やっぱり酷い。
※このあと、日本代表の試合が11月20日あります。 - 【天皇杯】11月21日(水)
- アウェイ 甲府 19:00
- 【リーグ】第33節 11月24日(土)
- アウェイ 仙台 14:00
- 【リーグ】第34節 12月1日(土)
- ホーム 鳥栖 14:00
サッカー協会が、テヘランまでの直行便を飛ばしてくれないかな?
2018年天皇杯のスケジュールとクラブワールドカップのスケジュール
鹿島がアジアを制覇し、天皇杯準々決勝の甲府戦に勝利すると、サッカー協会は天皇杯の日程を変更しなくてはいけなくなります。
実際に、担当する現場の人には申し訳ないが、鹿島にはこの強硬日程を組んだ協会のお偉方を慌てさせてやるためにも、是非とも勝って欲しいと思います。
★変更が必要になる理由
●天皇杯●
準々決勝 11月21日(水)VS甲府 19:00 (中銀スタジアム)
準決勝 12月16日(日)VS浦和or鳥栖 時間と場所は未定
決勝 12月24日(祝日)仙台or山形(埼玉スタジアム)
●クラブワールドカップ●
準々決勝 12月15日(土)VSグアダラハラ(メキシコ)
準決勝 12月19日(水)VS R・マドリード(スペイン)
決勝(3決)12月22日(土)相手は未定
天皇杯の準決勝(12/16)と、CWCの準々決勝(12/15)は1日違いで実現不可!
それゆえ、天皇杯のスケジュールを変更するしかありません。
鹿島がACLを制覇し、天皇杯も準決勝まで進んだ場合の天皇杯の日程
- (旧)準決勝 12月16日(日)VS浦和 時間と場所は未定
- (新)準決勝 12月5日(水)VS浦和 時間と場所は未定
- (旧)決勝 12月24日(祝日)VS仙台or山形(埼玉スタジアム)
- (新)決勝 12月9日(日)VS仙台or山形(埼玉スタジアム)
でも・・・新しい日程になっても大変な事に変わりはありません。
- 12月1日、リーグ最終戦VS鳥栖戦
- 中3日の12月5日、天皇杯準決勝VS浦和戦
- 中3日の12月9日、天皇杯決勝VS仙台or山形戦
- 中5日の12月15日、UAEまで移動しCWC準々決勝!
サポーターとしては、次々と鹿島の試合を観れるのは嬉しいのですが・・・。
選手の身体にどんな影響が出るのか心配です。
まとめ
次の試合は1週間後のセレッソ大阪戦です。
リーグ3位を掛けた大切な試合ではあります。
しかし、セレッソ戦から中2日で、ACL決勝です。
全ての試合に全力を注ぐのが鹿島の伝統ですが、ここは、よくよく考えた布陣で臨んで欲しいです。
鹿島は勝つ!
獲るぞアジアの頂点を!!
行け、アントラーズ!!!
↓オススメの鹿島アントラーズブログランキングはこちらへ!