2015年春に見つかった未破裂脳動脈瘤を、2016年春に『開頭クリッピング手術』を受けて治療した私自身の闘病記録です。
前回の記事は、術後に起きる可能性を指摘された「術後てんかん」に関して記事をまとめました。
未破裂脳動脈瘤と闘う ~入院5日目。開頭手術後にてんかんは起きず~ - lands_end’s blog
今回の記事は、「術後に発覚した後遺症」についてまとめます。
私自身、手術前に手術の失敗の可能性や後遺症の可能性について色々と調べました。
それゆえ、手術がこれからの人にとって「手術の成否、及び後遺症や合併症の割合」は非常に気になる点だという事は判っています。
判っているなら、その気になる点を真っ先に記事にすればよかったのですが、どうにも自分の気持ちを上手くまとめることが出来ず、結局、このタイミングで記事にすることになりました。すいません。
自分の実際に起きた後遺症がどんなモノなのか、まとめてみます。
- 未破裂脳動脈瘤の手術における後遺症について
- 医師から「開頭クリッピング手術」に起因する後遺症を伝えられる
- 「開頭クリッピング手術」における後遺症「嗅覚脱失」になって
- 「嗅覚脱失」と言われてから臭いを嗅ぎまくる
未破裂脳動脈瘤の手術における後遺症について
未破裂脳動脈瘤の治療手術は2種類あります。
- 開頭して瘤を直接クリップで止める「開頭クリッピング手術」
- 開頭せずに血管内にコイルを挿入して治療する「脳動脈瘤コイル塞栓手術」
上記2つの手術方法は共に後遺症の可能性はあります。
詳しくは、既に以前の記事にまとめていますので、そちらをご覧下さい。
未破裂脳動脈瘤と闘う ~開頭クリッピング手術の手術時間と後遺症、入院期間と費用について~ - lands_end’s blog
未破裂脳動脈瘤と闘う ~脳動脈瘤コイル塞栓手術の手術時間と後遺症、入院期間と費用について~ - lands_end’s blog
尚、私は「開頭クリッピング手術」を選択して手術を受けました。
医師から「開頭クリッピング手術」に起因する後遺症を伝えられる
手術後4日目は色々と慌しい1日でした。
午前中にCT撮影を行い、午後は痛みには耐えつつ術後初の排泄(大)をしました。
そして夕刻、撮影したCT画像を元に医師の診断を受け、「開頭クリッピング手術」自体は問題なく成功したと言われました。
ホッとしたのも束の間、医師がとても真剣な表情をして別の話し始めました。
執刀医の話し~後遺症が起きている~
医師:「●●さん、これから大切な話をさせて頂きます」
医師:「(綿棒を渡され)この綿棒を鼻先に寄せてください。何か匂いますか?」
私:「(妙な事をいうな・・・)何も匂いはしませんが???」
私の答えを聞くと、医師は更に真剣な表情になりました。
医師:「手術中にご家族にはお伝えしていました」
医師:「その上で、今日までは●●さんの不安を煽るだけなので特に触れないようにお願いしていました」
嫁さんがウンウンと頷いていました。
医師:「●●さんの手術を行っている際、どうしても嗅覚神経を動かさないと動脈瘤にアプローチすることが出来ませんでした」
医師:「動かさないといけなかった嗅覚神経は左側の1本だけでした。しかし、大元は同じため、最悪の場合嗅覚脱失が起きる可能性があると考え、術中にご家族に状況を説明し、手術を進めさせて頂きました」
医師:「現時点で、嗅覚が失われているのは、一時的な症状かもしれません。特に●●さんの場合には前額洞が広く、脂肪を埋めているためにその影響が出ているかも知れません」
医師:「明日以降、正常に臭いを感じたり、異臭を感じたり、何か違和感を感じた時には遠慮なく伝えてください」
医師:「まずは様子見となりますが、退院まで経過観察を行い、その時点で嗅覚が戻っていなければ、今後の方針について話し合いましょう」
こんな内容だったと思います。
「開頭クリッピング手術」における後遺症「嗅覚脱失」になって
正直な話、「あれ?臭いしないのか??」と言う印象でした。
あわてて自分の手のひらや服の臭いを嗅いでみましたが、「確かに無臭」でした。
- 目が見えない
- 音が消えない
- 話せない
- 動けない(動かせない)
等の日常生活に直接的に影響を及ぼす後遺症であれば、もう少しショックを受けたのでしょう。ですが、「匂いがしない」後遺症に対して、この時点ではあまりショックを受ける事はありませんでした。
「嗅覚脱失」と言われてから臭いを嗅ぎまくる
夕刻の医師の話を聞いた後、すぐに夕食となりました。
一つ一つ、器を手にとって鼻を近づけました。
- 芋の煮物
- 魚の切り身
- お味噌汁
- 白米
確かに何一つ「匂いを感じません」でした。
その後、トイレにも行って「深呼吸」しましたが、「無臭」でした。
少しショックを受けましたが、それでも「匂いがしない位で済んでよかった」という楽観的な考えの方が強かったです。
h3 まとめ
この嗅覚脱失ですが、手術から1年以上経つ今も変化ありません。
ただし、この後遺症に対する思いは先に述べたような「匂いがしない位で済んでよかった」という楽観的な考えからは一変しています。
後遺症に対して、辛く、厳しい日々を過ごしています。
今後、この闘病日記の中で「後遺症の発覚から現在まで」について徐々に触れていこうと思いますが、今回の記事では、開頭クリッピング手術を受けた事で「実際に自分の身に後遺症が起きた」点について記すだけに留めます。
次回は『未破裂脳動脈瘤と闘う ~入院6日目。術後5日目、歩け!歩け!筋力・体力を元に戻せ!!~』です。
↓応援ありがとうございます。
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