陽気なギャングが地球を回す(著:伊坂幸太郎)を読んだ!
前回の読書感想文は百田さんの『モンスター』でした。
ちょっと、ドロドロした内容だったので、笑って楽しめる作品を読みたいと思ってこの本を手にしました。
伊坂さんの『砂漠』のような楽しさを期待しながら・・・。
読み終えましたので、感想をまとめます。
- 2分で読める『陽気なギャングが地球を回す』のあらすじ
- 10分は掛かる『陽気なギャングが地球を回す』のあらすじ
- 『陽気なギャングが地球を回す』のおススメ度はいくつ?
- 『陽気なギャングが地球を回す』の感想
- その他の伊坂作品の紹介記事
2分で読める『陽気なギャングが地球を回す』のあらすじ
手抜きと言われたら素直に認めるしかないが、ウィキペディア様のあらすじがとっても簡潔で判り易かったので、そのまま引用します。
下手にちょっとだけ小細工して如何にも自分の文章にするのはセコイと思うので。
ロマンはどこだ!?
人間嘘発見機、演説の達人、天才スリ、そして正確な体内時計を持つ女。この4人の天才達は「人を傷付けない」ことをポリシーとする銀行強盗だった。その戦歴は百発百中……のはずが、思わぬところで誤算が生じ、せっかくの「売り上げ」を逃走中の現金輸送車強盗犯に横取りされてしまう事に。そこで彼等は奪還に動こうとする。
読むのに2分掛からないですね。この本の内容を簡潔にまとめてくれてます。
10分は掛かる『陽気なギャングが地球を回す』のあらすじ
簡単あらすじバージョンは引用にしたので、こちらは自前でまとめます。
男女4人の銀行強盗団のお話です。
成瀬・・・他人の嘘を見抜く能力を持つ公務員。どちらかと言えば4人のリーダー役。別れた妻と妻の元に自閉症の息子が一人います。
響野・・・口八丁な演説家。殆どが適当な話である。押し入った強盗で仲間が金を回収している数分間に演説を行う。妻・祥子を愛する喫茶店のマスター。
久遠・・・超がつく動物愛護が身上のスリの達人。人よりも動物が大切なので、動物が虐待されるシーンなどは絶対に許せない。普段はただの青年。
雪子・・・正確無比な体内時計を持つ女。才能を駆使して強盗団の運転手を担い。信号の変わるタイミングを計り逃走経路を決めます。愛息・慎一が何より大事。離婚歴あり。
それぞれ特殊な能力を持つ4人の仲間が集まり、狙った銀行強盗は百戦百勝。主義は決して人を傷つけず、獲物(金)をしっかりと掠め取って来ます。
あの日も4000万の売上を手にするために響野の喫茶店で綿密に打合せを行い、雪野は何度も逃走経路を下見して、強盗を決行しました。
予定通りに演説をして金を奪い、時間通りに来た雪野の車に乗り込み逃走します。
あと少しで今回の仕事も終了、売上を分けて解散・・・のはずでしたが、横道から飛び出してきた1台の車によって彼らの計画は破綻します。
飛び出してきた車から出てきた男達は拳銃を手にしており、4人の逃走車を奪っていきます。しかも苦労して手にした4000万も一緒に持ち去られてしまいます。
彼らの正体は、たまたま同じ日に別の銀行を襲った別の銀行強盗団でした。奪い去られた4000万を取り返したいと思う4人組ですが、警察さえも見つけられない犯人を、どうやって素人が見つけられるのか・・・。
落胆しかけた時に、久遠が「奴らの一人からスッた」と1枚の運転免許証を取り出します。
運転免許証の住所に乗り込んだ彼らは、免許証の男の死体を発見します。
家捜しして殺された男の素性を探るうちに、雪野の別れた旦那・地道と絡むことになります。そして、彼らから金を奪った強盗団の首班が神崎であることを突き止めるのでした。
そのまま警察に突き出しても証拠がないので、4人組は神崎を出し抜いて強盗を働くことを計画するのでした。
嘘の実行日を雪野の旦那から神崎に伝えさせるのでしたが、神崎の方が一枚上手で、地道に持込ませた携帯に盗聴器を仕込んでいました。
4人組の強盗計画は神崎に筒抜けとなっていたのですが、それを知らずに狙いを定めた銀行に彼らが踏み込んだ後、中から発砲音や悲鳴が聞こえてきます。逃走車で待機していた雪野が助けに行こうと車を動かそうとした瞬間、後部座席に神崎が飛び込んで来て、計画がばれていたことに気付きます。
やがて、サイレンを鳴らしながらパトカーが集まってきて銀行の周囲を固めてしまうのでした。
- 銀行に踏み込んだ3人の運命や如何に?
- 神崎に銃を突きつけられている雪野の運命や如何に?
- 裏切った雪野の元旦那はどうなるのか?
結末は本書を読んでお楽しみください。
『陽気なギャングが地球を回す』のおススメ度はいくつ?
おススメ度は75点です。
↓ kindle版はこちら
読んで楽しい一冊です。
伊坂さんの作品らしく、テンポの良い会話が最高です。
散りばめられた伏線もしっかりと回収してくれるので胃もたれも起きません。
『陽気なギャングが地球を回す』をおススメする人
誰もが楽しく読める1冊だと思います。
特におススメする人としては・・・
- 伊坂作品が好きな人
- 軽妙な会話を楽しみたい人
- きちんと張り巡らされた伏線を拾って欲しい人
- イライラとストレスの溜まっている人
『陽気なギャングが地球を回す』をおススメしない人
おススメしない人は以下の人ですね。
- 読んで訳に立たない本は時間の無駄だと思う人
ぐらいしか思いつきません。
『陽気なギャングが地球を回す』の感想
しっかりと起承転結が構成されていて面白い本でした。
メインの強盗団4人のキャラもしっかりと立っていました。
更に、最初に出てくる偽警官や、中からドアが開けられないロシアの車・グルーシェニカーの話などの伏線は「あ、ここで繋がるのね~」としっかり回収されていました。
しかし!
以前読んだ「砂漠」に比べると、自分的には評価が低いです。
その理由は「非現実的すぎる題材だから」だと思います。
「砂漠」にも少々無理のある設定はありました(超能力とか)が、ギリギリ非現実の世界には入っていなかったと思います。
でも、この「陽気なギャングが地球を回す」は銀行強盗ですからね。
しかもそれが2組!
ちょっと、現実離れしています。
そのため、読みながら時々我に返ってしまう時があって、小説の世界に没頭できませんでした。
その部分が、点が低くなった原因です。
シリーズ物らしいがどうしようかな・・・
私的には面白いけどちょっと足りない・・・という感想でしたが、世の中の評価は多分ちがったのでしょうね。
映画にもなっていますしね。
そんな訳で続編が2作品出ています。
陽気なギャングの日常と襲撃
陽気なギャングは三つ数えろ
読むかどうか・・・悩み中です。
「砂漠」に続編があれば迷うことなく飛びついていたのですけどねぇ。
その他の伊坂作品の紹介記事
伊坂さんの作品は色々と読んだのですが、記事にまとめたのは「砂漠」だけでした。
この本は、本当におススメです。
西嶋の台詞、本当に好きでした!
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