真田三代を読んだ(著:火坂 雅志)。
私がブログを書き始めたきっかけは、古本屋で本探しをしている時に、「この本を読んだか?読んでないか?」が判らなくなり、同じ本を何度も買ってしまう失態を繰り返したことが切っ掛けである。(ボケ防止ではないけれど・・・)
そんな理由で2008年から書き始め、100近く記事を書いたところで、病気とかあっていったんは力尽きたが・・・
数年経って、再び「書きたい」と思い再開させました。
ブログって、そんなことの繰り返しで膨れていくような気がします。
NHKで絶賛放映中の「真田丸」に煽られた訳ではない。元々、火坂さんの歴史物は好きで、他にもいくつか読んで感想を記している。この本も、放映前に買って読むつもりだったのだが、ずるずると2016年夏まで引き延ばしになってしまっただけなんです。
真田一族の流れを知るには良い
(粗筋)
真田一族中興の祖とされる真田幸隆が、武田信玄の配下となって、かつて失われた一族勃興の地をその手に取り返していく様から始まり、長篠の戦いで兄と次男を失った真田家が、武田家が滅亡へと直走るのとは異なり、昌幸が上信の地に「真田此処にあり!」と天下に名を広めていく様子、そして、真田の名を良い意味でも悪い意味でも「概念付け」してしまった信繁(幸村)の大阪の陣までを、日本史の中に埋もれてしまいそうな地方軍閥に光を当てて書かれた小説です。
この本を手にする人は、「真田丸」放映前だと「歴史好き」か「郷土愛ある地元民」しかいなかったと思う。でも今は、NHKには幸いなことに「真田丸」がヒットしていることもあって、決して「歴史好きではない老若男女」の多くが手にしているに違いない。
そのような人々にとっては、「真田一族の歴史」を知るのには最適な本と言えると思います。なぜなら、小説として歴史が創作されすぎていないし、かといって一つ一つの場面を変に掘り下げすぎてはいません。また、「歴史好き」以外は涎を垂らさないような歴史を突っ込んだ記載も特にありません。
要するに、歴史オタクでない方も、読みやすい本だと言えます。
真田丸が面白いと感じられるならオススメです。
歴史好きにとってはどうなのか?
正直言えば、新しい発見はなかったです。
「ほう・・・」「へぇ~そんなことが」は少なかったし、
「く~いい台詞だ」「・・・泣ける!」もあまりなかったですね。
犬伏の別れも小松姫の沼田城死守の場面も、関が原後の命乞いで見せる本田忠勝の一芝居も、「ああ、そうだったね」で終わる感じでした。
ただ、幸隆時代の話しは歴史的事象として知っていても、小説の形で読んだことは無かったので、興味深かったし面白かったです。
真田三代のオススメ度はいくつ?
点数としては70点!
ただし、補足として以下の3点を追記しておきます。
- 「真田丸」を楽しく観れている人 →是非読んでください。
そしてこれを機会に歴史に興味をもってください。 - 「真田LOVE」な人 →是非読んでおいてください。
ただし、自分の作っている真田像と違っても怒らないように! - 「歴史好き」な人 →買っておいて時間のあるときにどうぞ!
前半の幸隆時代は中々面白いですよ。古き良き戦国時代の戦闘が描かれてます。
以上、真田三代を読んでの感想でした。
火坂さんの他の本の感想はこちら。
昔の記述で今読むとちょっと恥ずかしいのだけど・・・。