2023年12月、鹿島の公式はイブの日も、そしてクリスマスにも、サポーターのメンタルをある意味鍛えるような発表を連発しています。
噂はあれど、最終的には鹿島に残るだろうと思っていた選手の移籍。
鹿島の3番、DFの昌子 源選手が町田ゼルビアへ完全移籍。
2022年シーズンは途中もコロナの影響はあり、監督の合流は遅れるし、途中で解任されるし、緊急登板した岩政監督も、終盤はかなり低調な状態が続き、誰もが翌年へ不安を抱えながらの終了となった。
それだけに、オフの植田・昌子の加入砲には気持ちが救われましたし、強化部の動きは頼もしかった。
しかし、それから1年でなぁ。
いつかはこんな日が来ると思っていたが、予想よりも遥かに早くこの日が来るとは思いもしませんでした。
マジかよ、昌子・・・。
それぞれが覚悟を抱いて挑んだ2023年シーズン
昌子自身、もう少し出来ると思っていただろうし、数年は植田とともに鹿島のCBを牽引するつもりだったと思います。
そして、チームも昌子があと数年はプレーでも振舞いでも鹿島の選手達の心柱になってくれると期待していたはずです。
それが、昌子の中で甘さだったとすればそうでしょう。
強化部の見立ての甘さだったといえばそうでしょう。
でも、新年早々の入団会見の映像でのコメントや、復帰1年目で4人キャプテン制の1人に就任したことからも、昌子が相当な覚悟で移籍したことは真実だと思います。
アプリでしか公開されなかった新体制発表動画でしたが、その中で昌子は意気込みとしてこんなコメントをしていました。
サポーターに届けたいのは・・・「勝ちです」
だからこそ、シーズン前の怪我は痛かったし、復帰後にスタメンで出ても結果がでない日々は本当にもどかしかったと思います。
だからこそ、鹿島の心柱になろうと振舞えば振舞う程、シーズン終盤に不可解な形で関川と出場を分け合うような不可解な出場を繰り返したことが、かえって、昌子にある種の決断を促してしまったのかも知れません。
そして1年の結果として・・・
チームはタイトルにかすりもしないのにチームの中心CBへ復帰の目が見えないことに対して、昌子自身が「今の鹿島において「若手の成長を促す点では」自分に出来ることはもうない」と決断してしまったのは理解出来なくもありません。
でも・・・
あまりにも早い、結末に、寂しさが募ります。
冷静に振り返ると昌子のプレーはどうだった?
ガンバ時代の様子を見聞する限り、鹿島に来たらいきなり別人のように活躍するとは思えませんでした。
ただ、慣れ親しんだ鹿島のスタイルかつ岩政監督の元ならば、若鹿達の成長前の最後の壁になってくれる・・・植田とともにと思っていました。
しかし・・・
改めて試合に出ている昌子を見ていて感じたのは「優柔不断なプレーの連続」でした。
昌子の最大の武器は激しいぶつかりも厭わない対人の強さだったと思うのですが、怪我の影響なのか?それとも年齢からくるものなのか?何か「恐る恐る」プレーしているように見えました。
さらに、プレーで結果が出ず、自信を取り戻せないからか、昌子のもう一つの代名詞でもある「声の指示」も不十分であり、判断や指示が遅れて、守備の後手を踏むシーンも散見されました。
それでも、短い時間ながらクローザーとして出場すると、やっぱり存在感は抜群で、植田・関川に昌子を加えた最終ラインは、Jでは屈指のラインだったとは思います。
ただ・・・
2016年のチャンピオンシップから2018年のACL制覇に至るまでの珠玉のプレーの数々が強く脳裏に残っているため、2023年の昌子のプレーを観ながら「昌子、どうした?それでいいんだっけ?」と素人が呟くシーンもこれまた多かったのも事実です。
冒頭にも触れたように、鹿島に復帰した昌子が次に鹿島を出る時は、若手に席を追われた時だと思っていました。
その日が、予想以上に早く来てしまった「だけ」なのかも知れません。
考えようによっては、あの昌子と植田のCBコンビの復活を、足りないものだらけだと叱咤を受けていた関川が自らの成長で阻止したと考えてみたら・・・
実はアントラーズが求めてきた「血の繋ぎ」なのかもしれない。
それでも、寂しさは募るが・・・。
人生とは時にままならぬもの
荒木の移籍の記事の時には敢えて触れなかったのですが、2020年シーズンの新加入選手に昌子がいた可能性もあった訳であり・・・。
間違いなくフロントは「まだ昌子は帰国しない」と思い、対川崎の想いを込めて奈良を獲得して3番を託したら、まさかの事態に陥ったのでしょう。
タラレバは本当に意味ないのだけど・・・
あの時点で昌子を獲得していれば、昌子のコンディションが良くなったとは言いませんが、内田がいる時期に鹿島に戻っていたら、今よりもずっと確かな形で、鹿島というチームの伝統や文化をと繋ぐことが出来たとは思います。
さらに、2020年に入団した荒木、松村、染野達にも、もっともっとサッカーに没頭する日々を伝えることが出来たのではないかと思います。
1つのタイミングによって、人生の行先は変わるし、結果も変わるなぁ。
そして、2023年にようやく鹿島に帰還したと思った矢先、プレシーズンの練習でいきなり怪我をして離脱してまったことが、今シーズンずっとコンディションが低調だったことに影響がないとは言えませんし、トドメとしては、復帰即スタメンに名を連ねるものの勝利を手に出来なかったことで、若くない昌子が「守り」に入ってしまう結果となり、その結果としてこの日を迎えることになったとすれば、残念な「リスタート」だったとしか言いようがありません。
人生では思い描いた通りの「絵」が完成することは稀です。
だから、簡単に手に入らないからこそ、人は手に入れるために必死に努力し、もがき足掻き、時に苦しみ、その果てに「それ」を掴めると「とても幸せ」になる訳です。
では手に入らないと不幸になるのか?
努力して願い続けても必ず手に入らないのであれば、多くの人は不幸なのか?
と言われるとそうではないと思います。
例え手に入らなくても、藻掻いた日々は決して無駄にはならないはずです。
なぜなら「しっかりと燃え尽きる」ことが出来るから。
自分でも何が言いたいのか判らなくなりつつある笑
ようするに私が個人的に昌子に対して思うのは
昌子は「選手としてちゃんと燃え尽きたい」のだろうな・・・という事です。
なぜなら、彼は間違いなくこれからも鹿島を見続けるでしょうし、チャンスがあれば鹿島に関わる仕事に就くでしょう。(サポーターが暴挙に出なければ・・・)
でも、そのためには選手として「完全燃焼」が必要なのでしょう。
まとめ
昌子ほどの経験と言語力のある選手であれば、ベンチにいるだけでも、いやベンチ外であったとしても、日々の練習や振舞いによってチームに大きな影響を与えることが出来る選手だと思います。
だからこそ・・・
このどん底の時期に鹿島に居てくれと願ったのですが、それは「現役の選手」にとっては、あまりにも酷で一方的な要求だったのかも知れません。
だから、昌子が心の底から「選手としてプレーがしたい」と言うのであれば、我々サポーターは送り出すしかありませんよね。
・・・と、ちょっと自分の寂しい、悔しい気持ちを誤魔化してみた笑
昌子!
ありがとう。
いつかまたカシマのユニフォームで!
どこにいても
ONE FAMILY!
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