新年明けと共に続々と移籍・新加入のニュースが続いている我が愛する鹿島アントラーズの2020年シーズン始動は、2020年1月8日と発表されています。
そこで、新生鹿島アントラーズの始動の前に、2019年シーズンを振り返っておくことにしました。
個人的には、後々になって、2019年は鹿島アントラーズにとって大きな転換期だったと言われる気がしています。
鹿島アントラーズの2019年の成績
2019年は、2月9日に行われた水戸ホーリーホックとの試合を皮切りに、先日悔しい敗戦を喫した2020年1月1日の天皇杯決勝・神戸戦まで、他のチームに比べても長い長い一年でした。
- J1リーグ 3位(勝ち点63/18勝9分7敗/54得点30失点)
ACL ベスト8敗退
ルヴァン 準決勝敗退
天皇杯 準優勝
全戦績54戦29勝14分12敗
決して悪い成績ではありません。
でも、タイトルを獲ってきた鹿島の選手は常に口にしています。
「タイトルを獲らないと強くならない」
そういう意味では、2019年は「0」点でした。
2019年J1リーグ 第28節に1位になるも3節で陥落
開幕戦、昇格組の大分に煮え湯を飲まされスタートに躓くと、4・5月にアウェイで東京、横浜、鳥栖に敗れて13節までに早くも3敗を喫してしまいます。
この頃、心が折れそうになっていたサポーターはけっこう居たはずです。
今年も優勝争いは難しいのか?と。
それでも、気温が上がるにつれて選手の動きが良くなり、チームは6月以降は7戦負けなしと盛り返します。折り返しの17節は5位でした。
復調したかに見えたチームですが、第21節アウェイ・湘南戦において敗戦を喫します。
2度追いつきながら、終了間際に決められて敗れました。
湘南はその直後に監督問題が起きて崩れていったので、運の無さもありました。
湘南に敗れたものの、第22節以降は9戦無敗と再び勢いを取り戻し、第28節アウェイ・セレッソ戦に勝利してついに首位に立ちます。
しかし、第29節にホームで川崎に完敗を喫して首位から陥落すると、それから勢いを取り戻せず、3位で終戦を迎えました。
個人的には、2019年シーズンの痛かった敗戦は次の2試合です。
1つは第21節アウェイ・湘南戦での敗戦。
終了間際に失点し、敗れたこともそうですが、勝たなくてはいけない相手でした。
もう1つは、首位に立った直後の第29節アウェイ・松本戦での引分けです。
フラストレーションの溜まる試合内容で1-1で引分けました。
例えこの2試合に勝利していても稼げる勝ち点は5なので、優勝した横浜FMとの勝ち点差7は埋まりません。
ですが、僅差で最後まで追い詰めることが出来れば、横浜FMへのプレッシャーは相当なモノになったはずであり、違う結果が生まれていた可能性もあったと思います。
鹿島が優勝したかは定かではありませんが・・・。
2019年J1最終順位表
少なくとも2019年も2018年も2位にはなれたはず。
2位と3位の獲得金の差は4億近いので、2年で8億の損失です。
これだけでも、監督の責任は重いと言えます。
2019年J1順位推移表
優勝した横浜は第23節に5位にまで順位を下げながら第28節から7連勝して優勝を掴んでいる。
しかも7連勝中の得失点が凄い。
17得点5失点です!
同時期の鹿島は3勝2分2敗
5得点6失点です。
自滅に近いですね。
2019年AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は宿敵広州を超えられず!
ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ2019年シーズン。
ACLは前年王者に出場権は与えてくれないので、2月19日のプレシーズンマッチから始まりました。
プレーオフに勝利してグループEに配置された鹿島は、グループステージを2勝1分とスタートダッシュに成功しますが、第4戦にホームで慶南に、そして第5戦でアウェイですがマレーシアのジョホールにまさかの連敗を喫し、グループEを2位で通過します。
ラウンド16は日本勢同士の対戦。
広島とのホーム&アウェイは、色々とありましたが、アウェイゴールを2点獲った鹿島が勝ち上がりました。
ラウンド8は宿敵・広州恒大との戦い。
第1戦、アウェイゴールが取れずにスコアレスドロー。
第2戦は1点ずつ取り合ってドロー。
アウェイゴールを獲った広州の勝ち上がり。
ACL連覇の夢はベスト8で途絶えました。
思えば、この頃から得点が思うように獲れなくなってきていました。
ACL全戦績:11戦5勝3分3敗
2019年ルヴァンカップは川崎Fに敗れて準決勝敗退
本当に川崎に勝てなくなってしまった。
肝心な時に勝てない。
完全に鹿島の4バックへの対応を熟知されているような気がします。
今年はリーグを含めて川崎Fと4試合戦いました。
4戦2分2敗です。
タイトルを手にするにはこういう超苦手チームを作ってはいけないと思うので、今シーズンの改善に期待します。
ルヴァンに話を戻すと、アウェイでの第1戦が全てでした。
80分過ぎまで1-1で拮抗していましたが、81分に内田が名古と交代した直後に2失点しています。
内田がもの凄く効いていたとは言えませんし、名古が酷過ぎたわけでもありません。
また、川崎の2得点も内田が引いたサイドから崩された訳でもありません。
ただ、事実として内田を下げてからアッサリと2失点しています。
この辺の勝負運と言うものが、大岩監督は最後まで取り戻せなかったように思います。
全戦績:4戦1勝2分1敗
※ACLに出場しているのでグループステージは免除。
2019年天皇杯 現メンバーの成長のためにも優勝したかった
天皇杯の悔しさは未だに晴れません。
大岩監督は、2017年のリーグ終盤にどこかに置き忘れてきた勝負運を、とうとう最後まで取り返せずに終わってしまいました。
天皇杯が終われば今年は大量の選手の入れ替えがあることは判っていたからこそ、現メンバーの今後のためにも、タイトルの味を知って欲しかった。
そのために、出来ることは本当にすべてやり尽くしたのだろうか?
残念でならない。
個人的に印象に残るのは、ベスト16でぶつかった横浜FM戦です。
9月25日に行われたこの一戦は、中村のハットの活躍もあってホームで4-1の快勝を収めています。
ですが、この試合が「実はリーグの行く末を左右した」気がしてなりません。
マリノスは、手を抜き過ぎていない程度のメンバーをスタメンに揃え、主力はベンチ・またはベンチ外で臨んでいました。
そして、敗れたことで、「リーグを獲る」という狙いが明確になったように思います。
一方の鹿島は、怪我人などの影響もあってターンオーバーをする余裕もないし、チームは「4冠制覇」を掲げている以上、戦力を落とせません。
試合自体は中村の活躍で大勝したように見えますが・・・。
実はこの試合以降、年末の天皇杯準決勝・長崎戦で3得点するまで、複数得点出来なくなりました。
疲れなのか?
調子が落ちたのか?
理由はたぶん1つでは無いのでしょう。
今シーズンのターニングポイントと言える試合はいくつかあります。
敢えて今シーズンの鍵になる試合を1つ上げると、「天皇杯ベスト16・横浜FM戦」になるような気がします。
もっとも、試合直後の記事ではそんな感じは微塵も感じさせず、中村の復活とACL連覇が潰えても消えないモチベーションを称えているでの、後出しじゃんけんみたいな感想ですが・・・。
全戦績:6戦5勝1敗
トーナメントは勝ち続けても1敗で地獄を見るのが辛い・・・。
2019年における鹿島アントラーズの総括
1年間応援してきて感じるのは2つです。
1つは監督。
もう1つはフロント。
選手にも色々と痛いことはあるけど・・・選手批判はしたくない。
大岩監督がやるべきは運気を取り戻すこと!
良い監督でした。
選手に近い場所で、選手の様子を良く見て、一緒に戦っている感じは判りました。
日本人選手には慕われていたと思います。
2017年は途中から監督を引継ぎ、破竹の勢いで首位に立って独走態勢を築くも、最後は失速して2位で終えます。
2018年はリーグは終盤まで低迷しますが、ACLの勢いをリーグにも上手く持ち込んで、最後は3位で終了。
2019年は怪我人続出、主力の流出に苦しみながらも、第28節から3節に渡って首位に立ちますが、終盤に失速して3位で終了。
2位、3位、3位。
立派なリーグ順位です。
さらに2018年には悲願だったACLタイトルを鹿島にもたらしてくれました。
それでも・・・
国内は無冠です。
2年半で逃した国内タイトルは6つです。
一方、前任の石井元監督は、総合的な成績はともかく、監督として率いた約2年で国内タイトルを3つ獲得しています。そのうち1つはリーグタイトル。
何が違うのか?
経験値や戦術の幅など、プロの目からみたら理論的な指摘があるのかも知れません。
でも、素人の私がハッキリと感じているのは1つです。
「肝心な試合」「この試合だけは勝たなくては」
そういう試合で勝ち運が無いのが「大岩監督の問題」だと思います。
運次第かよ・・・
と言われる人もけっこういますが、私は、プロの世界では「勝ち運」はとても大切だと思います。
2019年鹿島のシーズン前の補強とシーズン中の補充、本当に充分だったか?
鹿島の今年の苦しみは昨シーズンから始まっていました。
2018年シーズン中からシーズン後の移籍は、かなり大きな影響をもたらしました。
シーズン中にFW金崎とCB植田
シーズン後にCB昌子、SB西、FWペドロ
ペドロを除く4名はチームへの貢献大で、簡単に替えが効かないメンバーでした。
ゆえに、2019年シーズン前に大幅な補強が必要だったはずですが、
獲れなかったのか、獲らなかったのか、それとも戦略だったのか・・・。
2018年シーズン中に補強したMFセルジーニョとCBスンヒョンが想定以上に活躍したからかなのか?
シーズン前の大きな補強は横浜FMから獲得したFW伊藤と清水から獲得したMF白崎だけでした。
どう見ても不十分な状態で突入した2019年シーズンは最初から苦難の連続でした。
前年に二桁得点二桁アシストを記録した鈴木、鹿島のボランチに定着した三竿、貴重な右SBの戦力伊東は前年からの怪我で離脱中のままの上、SB山本はシーズン当初から怪我で離脱、期待のキャプテン内田も早々に怪我で離脱となるなど、誰かが復帰すると、別の誰かが怪我で離脱する有様で、一度もベストメンバーを組む事が出来ませんでした。
本当に、まともに紅白戦を行うメンバーすら揃わず、韓国人通訳が「助っ人」で参加して、監督やコーチ陣から高評価を受けた!なんて言うニュースが半分笑い話として出てくるような酷い状態でした。
これに対してチームが打った手は、かつて特別指定選手で在籍していたSB小池を期限付きで獲得しただけでした。
苦しい台所事情でしたが、安西が左SBで奮闘しているうちはまだ良かったのですが、夏に事件が勃発します。
エースをして期待された鈴木、左SBで代表にまで成長した安西、期待の10番安部が一気に海外へ移籍してしまいます。
それに対してチームが打った手は、2年後の加入が決まっていた大学生FW上田の繰り上げ加入、J2柏で不遇の状態だったSB&ボランチの小泉の獲得、名古屋で出番に飢えていたSH相馬、以上3名の獲得でシーズンを乗り切ろうとしました。
4名共に本当に良い選手です。
しかし・・・
- エースとして期待した鈴木の替わりに上田
- 代表クラスに成長した安西の替わりに実績の無い小池
- 本職が怪我で全滅状態の右SBに不遇を出場機会の無かった小泉
- レアルに目を付けられるほどの非凡な安部の替わりが相馬
荷が重すぎですよ。
強化部長の鈴木氏は前にこんなことを言ってました。
「全冠制覇を見据えて2チーム分の戦力を、各ポジションに厚過ぎず、薄すぎず」
明らかに見立ては失敗ですよね?
3人も同時に海外に行くとは・・・は言い訳です。
なぜなら、ジーコはTDへの復帰当初から、鹿島で活躍した選手が世界に出て活躍するチーム作り・・・と言うようなニュアンスの話をしています。
そうであれば、最初からある程度の戦力を揃えるか、もしくは、途中からでも思い切った補強をすべき、だったのでは無いでしょうか?
チームがタイトルを逃し続ける時の第一の原因は、監督、そして選手に責任があると思います。
しかし、昨年の結果に限っては、フロントの梃入れ次第でもう少し違った結果になったように思います。
2020年シーズン・・・
ここ数年の補強の失敗と、現在リーグを席巻しつつある「特徴があるチーム」作りのために、フロントは本気で補強を進めているように思います。
それは喜ばしいことですが、一言、あっても良いのかな?と思います。
昨年は、万全の体制を獲れなかった反省をこめて・・・と。
なんて、素人が勝手なことを呟いてみました。
まとめ
明日からのチーム始動を前に、2019年シーズンの振り返りをしてみました。
無冠ゆえに、どうしても辛口なコメントばかりになってしまいました。
文句ばっかり言いたくないから、今シーズンはタイトルを掲げる姿がみたい!
次回の記事以降は、いよいよ新シーズンのチーム陣容についてまとめてみたいなぁ~と思っているので、いい加減、ザーゴ監督の件の契約問題について公式に発表してくれるといいのですが。
2020年も鹿島と共に!
人生はアントラーズと共に!!
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