2015年春に見つかった未破裂脳動脈瘤を、2016年春に『開頭クリッピング手術』を受けて治療した私自身の闘病記録です。
前回の記事は、手術後初めての入浴について書きました。痛くないのか？しみないのか？など疑問点をまとめました。
今回の記事は、髭剃りに関してまとめます。
実はこの髭剃りについては入院日の朝に気付いたのです。
入院日の朝に髭を剃りながら「手術後は髭剃り出来ないだろうから、明日の朝は念入りに髭を剃らなくては！」と思ったときに「あれ？手術後に髭剃り出来るのか？」と疑問を感じました。
この髭剃り問題について、私が感じた疑問と実際の経験をまとめます。
- 開頭クリッピング手術後に電動シェーバーは使用出来るのか？
- 術後の髭剃り再開は抜鈎＆シャワー後の術後7日目！
- 痛みは皆無である！
- 伸びすぎていて電気シェーバーで上手く剃れない
- 結論！入院前にT字髭剃りに慣れておくこと！！
開頭クリッピング手術後に電動シェーバーは使用出来るのか？
自分は普段から電気シェーバーを使用しています。使っている人は判ると思いますが、髭剃り中はブルブルとした振動が頭部全体を襲います。
何でも無い時には気にもしない程度の振動ですが・・・手術を受けた後だと僅かな振動も気になります。
- 振動は開頭手術をした創部に悪影響はないのだろうか？
- 脳には問題ないのだろうか？
- もしかしてクリップ外れたりしないだろうか？
考え始めるとキリがありません。
気になってしまい、入院直後に医師に確認しました。
いつから電気シェーバー使えるのか？
入院手続きの話が終わり、担当医師が病室に来た際に質問しました。
「すいません、電気シェーバーは手術後に使えますか？」
「基本的に使用に関して問題ありません。ただ、気になるのであれば術後4日目にCTの撮影予定が組まれていますので、その診断を待ってから始めたらどうでしょうか？」
流石に手術直後には使えない（尿道カテーテルが抜けるまでは事実上身体も動かせない）のですが、数日経てば電気シェーバーの使用は問題ないとの回答でした。
振動でクリップに影響でないか？
今にして思えば、随分アホな質問をしたと思いますが当時は大真面目でした。
「電気シェーバーの振動で動脈瘤を留めるクリップに悪影響は出ないですか？」
先生はしばらく私の顔を見てから話を始めました。
「●●さん、クリップがきちんと動脈瘤に掛かっていれば、電機シェーバーの振動で外れるようなことはありません！」
「退院後の生活でもっと激しい運動をしても全く問題ありませんよ！」
「色々と心配でしょうが、その件は忘れて大丈夫です！」
と、先生に言われました。
ですが、私は心の中では信じきれず、大丈夫かビクビクしていました。
手術前の心情というのは、どんなに「大丈夫、安心して」と言われても、自分が開き直れない限りは安心することは出来ないのだと思います。
術後の髭剃り再開は抜鈎＆シャワー後の術後7日目！
医師からはCT検査で問題なければ電気シェーバーで髭をそっても大丈夫と言われていましたが、臆病者の私は髭剃りを躊躇っていました。
しかし、無事に抜鈎が終了し、そして手術後初の入浴を終えてサッパリすると、無精ひげが非常に気になり始めました。
そのため、翌朝（術後7日目）に電気シェーバーで髭剃りをすると決意しました。
自分に髭剃りを促したのは「抜鈎」が痛くなかったことです。
頭に差し込んでホッチキスを抜く時にどれほどの痛みが・・・と怯えていました。医師からは痛みはさほど無いと言われも、恐怖に怯えていました。
ところが実際に抜くと「ほとんど痛くない」ではありませんか！
だったら、医師の言うことを信じて髭剃りしてみようと思ったのです。
実際に電気シェーバーを使用してどうだったか？
朝ごはんを食べて一段落したので、大部屋内にある洗面所へ向いました。
使い慣れた愛用の電気シェーバーを手に持ち、鏡に向いました。
まだこの時点では切開した左側の顔面はけっこう腫れていたのを覚えています。
深呼吸してから、まずはアゴの髭から剃ることにしました。
痛みは皆無である！
電気シェーバーをアゴ先に当てて、電源を入れました。
ジョジョジョジョ・・・
いつも通りに電気シェーバーは振動しつつ髭を剃っていきます。
「痛くない！」
「なんだよ、ビビッて損したよ～！」
ただし、切開した側のもみ上げは腫れていることもあり剃りませんでした。
伸びすぎていて電気シェーバーで上手く剃れない
先程、痛みは無いと書きましたが、別の意味で「痛みはありました」。
約1週間、髭剃りをしなかった顔は、びっしりと髭に覆われていました。
しかもけっこう伸びています。
その髭が電気シェーバーに絡みつくと「痛い！」のです。
伸びた髭が絡み痛いのと、傷口に一抹の不安を抱えていたため、いつものようにジョリジョリと素早く剃ることは出来ませんでした。
少しずつ少しずつ、両ほほ、片方のもみあげ、あご全体、鼻の下、とゆっくり剃っていった結果・・・全部剃るのになんと30分！も掛かりました。
普段なら5分で終わるのに・・・です。
結論！入院前にT字髭剃りに慣れておくこと！！
入院日に髭剃りに気付き、不安を抱えたまま術後を過ごした私が考える最善の策は、入院前に電気シェーバーではなくT字髭剃り（かみそり）に慣れておくことです。
医師から手術後数日で髭剃りを出来るとは言われても、実際には電気シェーバーを使うことに躊躇してしまう人が多いと思います。
しかし、1週間放置すると髭が伸びすぎて電気シェーバーが上手く剃れなくなります。
この問題を解決するには、T字髭剃りを入院前に数日間使って慣れておけば解決すると思います。
そうすれば、かなり早い段階で髭が剃れて心身ともにスッキリしますし、もみあげの部分を剃り残してしまい気に病むこともなくなります。
万が一、自分がふたたび入院することがあったら、絶対にT字髭剃りを持参します。
今回の記事内容は男性の患者にしか役立たないと思うのですが、自分的には入院前に知っていたら良かった事柄リストの上位に位置していたので記事にまとめてみました。
次の記事は大部屋の入院にはつきものの困ったさんの話です。
次回『未破裂脳動脈瘤と闘う ～入院8日目。隣にかなり迷惑な人がきた～』です。
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