未破裂脳動脈瘤の治療のために開頭クリッピング手術を受けることに決めたので、手術の下準備のために脳血管撮影検査を2泊3日の入院で受けました。
検査当日、カテーテルを大腿動脈に差し込む際に、私の血管が通常よりも硬化していたことに加え、差し込むべき血管を医師が見誤ったため、何度も挿し直しと圧迫止血を受けることになりました。
その時のことはこちらの記事にまとめています。
未破裂脳動脈瘤と闘う ~実際に脳血管撮影検査を受けてみた 検査当日~ - lands_end’s blog
そのような経緯もあり、脳血管撮影検査を受けてからしばらくの間、私の足の付け根には痛みが残ることになりました。
今回は、その時のことをまとめてみます。
脳血管撮影検査のあと、太腿の付け根に痛みが残る
検査当日は、6時間の安静の後、特に規制無く安静解除となりました。
カテーテルを指した患部の痛みも、
『まあ、針を指したので痛みがあって当たり前だろうなぁ・・・。』
と思える程度でした。
検査当日と退院日の痛みや足の付け根に残った痣は、普通でした。
記憶に殆ど残らない程に、普通でした。
歩くときには痛みは無いが、足を上げると痛みがある。
止血した後に貼られた巨大な白い絆創膏を剥がすと、この時点では、群青色みたいな痣があったように記憶しています。
退院するときには1週間程度と言われた
退院するときに、医師から言われたのは、予定していなかった血管へ針を刺したこともあるため、痛みは1週間程度引かない可能性があると言われました。
また、2・3日後に痣は一番色が濃くなり、大きくなると思うが、その後は徐々に引いていくと言われました。
退院して3日目の夜、青い大きな痣がありました
退院した日は自宅で静かに過ごし、翌日から会社へ出社しました。
幸い、外回りの営業職ではないので、それほど足を使うことはありませんでした。
そのため、出社しても痛みが急に酷くなることはありませんでした。
ただし、退院して3日目の夜、お風呂に入って大事な部分を洗っているときに、視界に奇妙なモノが飛び込んできました。
右足の付け根から内股にかけて、直径10センチ程度の大きな青痣です。
恐る恐る触ってみますが、痛みはありませんでした。
中心を強めに押すと、若干痛みはありましたが・・・。
まあ、医師から話を聞いていたし、痛みもそれ程無いので、気にしないことにしました。
1週間後も痛みが続いたので病院へ
退院して1週間程で、痣は殆ど消えました。
針を刺したと思われる箇所に、小さな赤黒い痣が丸く残る程度した。
しかし、痛みは一向に改善されませんでした。
痛くて歩けないとか、痛みに耐えかねるという訳ではありませんが、動くたびに鈍い痛みを感じるのです。
具体的には以下のような時に痛みを感じました。
- 歩いていて方向転換するとき
- 段差を昇り降りするために股を伸ばすとき
- 電車内などで立っていて身体を捻るとき
- 椅子などから立ち上がるとき
- 寝ている状態から起きるとき
普通に歩いている分には問題なかったのですが、それ以外の動作ではかなりの確率で足の付け根に痛みを感じました。
気になったので、検査を受けた病院へ電話をすると、すぐに来るように言われました。
病院での検査はかなり念入りで驚いた
病院側は、カテーテルの検査をした医師の他に、3名の医師が立会い、私の足の状態を時間をかけて検査していました。
検査のあと、私が執刀医としてお願いする予定の教授から、私の足の状態がどうなってるのか説明がありました。
検査時の不手際が原因
痛みが残る一番の理由は、やはり脳血管撮影検査の際の針の刺し方が上手くなかったことが原因であった。
身体の上部へ戻る血管へ刺すべきところ、足先へ流れている血管に刺したため、血管とその周囲の筋肉に負荷が掛かり、痛みが長引いていると言われました。
ただし、内出血や血管の損傷はありませんでした。
病院側のミスとまでは言わないが、痛みを残す結果となったことをちゃんと詫びてくれました。
その上で、痛みが残っているのは別の理由もあると教えてくれました。
私の仕事は座り業務である
1日10時間以上、ほぼ座りっぱなしの仕事である。
立ち上がるのは、殆ど無い。
- トイレに行く
- 飲み物を取りに行く
- 飯を買いに行く
- コピーを取りに行く
これ位しか立ち上がることはない。
しかも、痛みがあるものだから歩くのが億劫になり、いつも以上に座りっぱなしであったことは否めません。
それからもう1つ。
実は私は腹が出ています!
いわゆるメタボである。
座っていると、下っ腹の肉が太腿の肉に被さり、足の付け根は圧迫された状態になっているのである。
その結果、足の付け根に余計な負荷が掛かり、痛みを酷くしていたようでした。
最終的に、そもそもはカテーテルの挿入に問題があったのが原因であるとした上で、痛みが残っているからと言って足を動かさないのではなく、無理しない程度に動くようにと言われました。
痛みが残る患部には、特に治療もせず、投薬も必要ないと診断されました。
退院から1ヵ月、ようやく痛みが消えた
退院後1週間目に病院へ行き、普段の歩き方などをアドバイスしてもらった後も、なかなか痛みは引きませんでした。
ただ、座りっぱなしの仕事は変わらないのですが、
椅子の高さを高目に設定し、
机の下にダンボールで台を作って右足を伸ばせるようにしたことで、
明らかに足の付け根の圧迫感は和らいでいると感じました。
そのうち、気付くと痛みは消えていました。
退院から1ヶ月程度経ったころ、列車に遅れそうになって階段を駆け下りている自分がいました。
『あ!痛くない!!』
そんな感じでした。
開頭クリッピング手術への逡巡
今回の痛みを経験したことで、本番の開頭クリッピング手術を躊躇する気持ちが生まれなかったと言えば嘘になります。
以下の2つの点で悩みました。
身体にメス(針)を入れると言うこと
やはり、どんなに危険性が少なくて痛みが少ないと言われていても、
『身体を切る』と言うことは、
身体に多大なる負担を掛ける事になる訳だと実感しました。
たかが・・・と言っては語弊がありますが、
足の付け根に針を刺してカテーテルを挿入して造影剤を投入し脳血管を撮影するだけでも、針の刺し方の不手際でこれほど痛みが残るわけであり、更に、造影剤アレルギーのある私の身体は足先に湿疹を発症し、しかもグッタリとした疲れが暫く残り続けました。
開頭クリッピング手術は、頭をパカッと開ける訳であり、今回と比較になりません。
想定以上に、術後に苦しむこともあると考えると、手術を受ける気持ちが萎えそうになりました。
脳血管撮影検査程度で不手際がある病院でいいのか?
この点も、かなり悩みました。
検査当日に、すぐに上手く行かなかった点を正直に述べ、執刀を予定している教授も状況確認と説明を行ってくれましたので、不信感は抱きませんでした。
ですが、自分が受ける手術はしつこいようですが頭をパカッと開ける訳であり、今回とは比較になりません。
ここで手術して大丈夫なのかな?
と思う気持ちが芽生えたことは事実です。
それでも、前に進むために手術を受けると再決断する
上述したように、手術を受けることへのマイナスイメージが強くなりましたが、
熟慮の結果、開頭クリッピング手術を予定している病院で受けることにしました。
数ヶ月かけて執刀して欲しい医師と病院を選んだので、自分の決断を信じることにしました。
痛みが引いて1週間後、脳血管撮影検査の結果を元に、手術方法や日取りが決まりましたので、病院へお越しくださいと言われたので病院へ向かいました。
次回は『未破裂脳動脈瘤と闘う ~開頭クリッピング手術日が決まる~』です。
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