lands_end’s blog

未破裂脳動脈瘤との闘いをコーギーに癒され暮らしています。鹿島アントラーズの応援と読書に人生の全てを掛けている40代の徒然日記です。

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遠い太鼓を読んだ!



遠い太鼓著:村上春樹/講談社)を読んだ!

最近、村上春樹の本を立て続きに読んだのも、この本を読みたくなったからだった。多分、自分の好きな本を幾つか上げろと言われたら、この本は絶対に含まれる。(一冊だけ選べと言うのは無茶な注文です)

この本を初めて読んだのは今から15年以上前で、それから何度読んだことだろう。恋をしたり、大切な人を失ったり、海外に出たり、引きこもったり、エロアホ餓鬼なりに色々と人生に悩んだ時に、いつもこの本を手にした気がする。
僕が大学生の時、その頃一番好きだった女の子が、誕生日にプレゼントしてくれた。
「あなたなら、きっと好きになるんじゃない?世界史好きでしょう?旅も好きなんでしょう?」
当時の学生にとって、2000円近くする本はかなりの物であり、その本の重さに、色んな彼女の思いが詰まっている気がして、ナップザックにしまって家に帰る道すがら、何度も何度も、取り出して眺めていた記憶がある。

 

 

まあ、こんな思い出はどうでもいいか。。。
本の紹介に移ろう。

この本は、はっきり言って簡単に分類するのは難しい。小説ではないし、学術書でもないのは確かだ。ハウツー本でもない。さりとて、エッセイなのかといえば、そう言いきれないし、旅行記かと言えば、ちょっと一般的な旅行記とはかけ離れている。
あえてどうしても分類するなら、日記だろう。村上春樹がヨーロッパに滞在した3年間に、気が向いたときに、書きたいときに、メモや手帳に書き綴っておいた日々の記憶だ。

ローマにアパートを借りて住んだ日々や、ギリシャの小さな島々に澄みついた時の思い出などが書かれている。
ヨーロッパの旅が好きな人であれば、まあ、問題ないだろう。でも、村上春樹好きと言う人はどうなんだろう?正直、一般的な村上春樹の印象とは違う。難解な謎解きも出てこないし、生とか死とか、性とか欲とかの激しい描写は殆どない。そこで起きている人々の生活が、そこで過ごした村上夫妻の日々が、淡々とつづられている。だから、村上春樹小説好きには好まれるのかどうか判りません。
というより、村上春樹の本が好きで結構読んでいる人でも、この本の存在自体を知らない人が多かった。

この本は、とにかくお勧めです。絶対に損はしません。ただし、村上春樹の小説をイメージしたり、旅の役立ち本として期待してはいけません!
寝る前に、一小節ずつ読んでもいいし、2・3時間ある時に一気に読んでもいいし、夜、寝れない時に酒を片手に読んでも良いと思う。
強いて言うなら、、、真夏のビーチでは止めたほうがいいかもしれない。。。

それから、出来ればちょっと高いけど、ハードカバーの方がいいと思う。

是非、読んでみて下さい!
生きていることが、ちょっとは楽しくなります!!

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