lands_end’s blog

未破裂脳動脈瘤と闘い、コーギーに癒され暮らしてます。本好き歴史好きサッカー好きの40代の徒然日記です。

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『プリズム』を読んだ!



プリズム(著:百田尚樹)を読んだ。

この本を手にしたのは「帯に書かれた作者の言葉」がきっかけです。
「『プリズム』と『モンスター』は、実は. お互いが対をなす小説なんです」

この言葉を読んで、実際、百田さんの「モンスター」がかなり面白かった記憶があったので、読むしかないと思い購入しました。

『モンスター』を読んだ! - lands_end’s blog

「プリズム」を読み終えましたので、感想をまとめます。

 

2分で読める『プリズム』のあらすじ

家庭教師の仕事を始めた梅田聡子の仕事場は、世田谷の古い洋館と広い庭がある、とある資産家の家でした。
小学4年生の男の子・修一との関係も馴染み、仕事を順調に続けていた聡子は、ある日、仕事終わりに庭園を散歩させてもらったことで物語は動き始めます。

庭園を散歩していた聡子は、庭の離れに住んでいる青年と出くわします。

初めて会ったときは、青年は火がついたように怒りをぶつけてきました。
別の時は、言葉巧みに聡子を口説くナンパな青年でした。
さらに別の時は、紳士的な言動をする男として理想的な青年でした。
もっと別の時は、内気で弱弱しく聡子へ恋心を抱く青年でした。

会う度に変化する青年の事を屋敷の人間に訪ねても、皆一様に口が重く「彼は旦那さんの弟で、病気です」という点以外の多くを語ろうとはしませんでした。

やがて、聡子は「彼」解離性同一性障害(多重人格)者である事を知ります。

そして、人妻である聡子が恋に落ちた「彼」は、彼本来の「彼」ではなく、障害の治療を進めればかならず消えてしまう「彼(人格)」であることを知らされるのでした。

その「彼」もまた、聡子に恋をするのでした。

  • 既婚者である聡子が「恋」をする背徳感
  • いずれ「消え去る運命」の体重人格の1人に恋する絶望感
  • 多重人格者の1人が「恋」をする事で自我を強くする弊害

救いようの無い彼らの恋に待ち受ける未来とは・・・。

 

10分はかかる『プリズム』のあらすじ

妊活のために仕事を辞めて主婦業を続けていた梅田聡子は、思うように進まない妊活のストレスから逃れるために、再び社会に出て働くことを決意します。
彼女が選んだ仕事は、フルタイムで働く必要がなく、それなりの収入を得られる家庭教師の仕事でした。
初仕事の舞台は、世田谷の古い洋館に広大な庭を抱えたとある資産家の家でした。
聡子はその家で、小学4年生の男の子・修一に数学を教えるのでした。
修一との関係もすっかり馴染み、順調に仕事を続けていた聡子は、ある日、修一から母親に頼んでもらい、仕事後に彼らの庭園を散歩させてもらいます。
そこで、不思議な青年に出会った事で物語は動き始めます。

庭園を散歩していた聡子は、突然、1人の青年に罵られます。
その「彼」は何者で、この屋敷で何をしているのか気になった聡子は、再び「彼」に会うことを期待しつつ修一の授業が終わるたびに庭園を散策するようになります。
彼女が期待したように、庭園で何度も「彼」に出くわすようになりますが、不思議なことに会う度に「彼」の様子は異なるのでした。

乱暴な言葉遣いで挑みかかる「彼」
軽いノリで聡子を口説く「彼」
思慮深くスマートに振舞う「彼」
オドオドと態度をはっきりさせない「彼」

何がどうなっているのか不思議に思った聡子は屋敷の家人に「彼」のことを尋ねますが、「彼は旦那様の弟で、今は病気療養中である」としか語ろうとしないのでした。
何度も「彼」に会うちに、「彼ら」と打ち解けていき、「彼ら」名前も知ることになります。

  • 思慮深くスマートで理想の男は「村田卓也」
  • 女たらしで軽い男は「宮本純也」
  • オドオドと不安定な様子の男は「岩本広志」
  • キレルと怖い「タケシ」

やがて、聡子は卓也に誘われて精神科のクリニックへ行きます。
そして、医師から「彼」が解離性同一性障害(多重人格)であることを知らされます。
根本となる人格は「岩本広志」であること、全ての人格をコントロール出来るのは「村田卓也」であること、医師は卓也と共に12あった人格を少しずつ統合し、今は7つまで減ったこと・・・。

荒唐無稽な話であるが、これまで、何人かの「彼」を実際に見てきた聡子は、それを事実として受け入れるのでした。

次第に、聡子の心の中にいる「彼」は「村田卓也」と具体化し、事あるごとに「卓也」を求めていく自分に気付き困惑します。

「これは恋なんかではない!」

聡子がそう思えば思うほど、心は「村田卓也」と会って話したいと言う強い気持ちを抑えられなくなります。
そしてついに、夫がいる身でありながら、卓也と一線を踏み越えるのでした。

たった一度だけにする・・・
そんな甘い障壁は、溢れた聡子の感情を抑えられる訳も無く、あっという間に「村田卓也」に引き込まれていきます。
そして卓也もまた、聡子に引き込まれていきます。

  • 人妻である聡子の恋
  • 多重人格者の1人との恋
  • いつか元の人格に吸収される人格者の恋

どう考えても未来に希望が見えない二人の恋の行く末はどうなるのでしょうか?

結末は本書を読んでお楽しみください。

 

『プリズム』のおススメ度はいくつ?

おススメ度は50点です。

著者の百田様、大変申し訳ありません。
どうしても、今回の主人公の1人・梅田聡子さんの言動が受け入れられませんでした。

彼女の言動・・・
恋じゃない、恋じゃない・・・と言いながらはまる様子
旦那をあざむくような言動
すいません、私、こういう人間が一番嫌いなんです。

男とか女とか関係ありません。
人の話を聞かず、勝手に突っ走り、自分しか見えていない人・・・。
読んでいて「ムカムカ」しか沸いてこず、こんな点となりました。

間違いなく、ミステリーとしては良く出来ていると思います。
単に私の好みではなかったと言うことです。

 

プリズム (幻冬舎文庫)

プリズム (幻冬舎文庫)

 

 

『プリズム』をおススメする人

自分が付けた点が点なのでおススメしていいのか謎ですが・・・

  • ミステリー小説が好きな人
  • 多重人格者を扱った小説で出来が良い本を読みたい人

 

『プリズム』をおススメしない人

私が受け入れられなかった点は次の1点です。

  • 己しか見えず、周囲の人を不幸にすべく突っ走る人

小説だから・・・
という理由であってもダメなんです、こういう人。

 

『プリズム』の感想について

今回の感想はパス!
したい所なのですが、2つ気になる点に触れておくことにします。

 

キャッチコピーの「感涙必死のかつてない長編恋愛サスペンス」について

泣けるのか?
本当にこれで涙が止らないほど泣けるのか?
ネタバレになるので最後のシーンについては書きませんが、あの最後のシーンがそれほど読者を泣かせるだろうか?

泣けない理由を、私なりに考えてみました。

この本は、多重人格者という特殊な病気を読者に理解させるために、様々な現象を用いながら丁寧に解説しておりその点はとても評価できると私は思います。
ただし、私のような凡人がこの本を読むと、多重人格者の問題点を理解するのに必死となるため、この本を恋愛小説と読むのでは無く、一種の科学小説を読んでいる状態になってしまうのです。

そのため、読んでいて驚きや感嘆はあっても、心を揺さぶられる感動は起きなくなってしまっている。

そう結論付けてみましたが、どうでしょうか。

作者は「どうしてもこのラストシーンが書きたかった」と述べているので、そのラストシーンはこれから読む人のために書かないでおきます。
流石にソレを書いてしまっては、この本を読む価値が半減どころかゼロになりかねない。

 

「プリズム」と「モンスター」は実はお互いが“対”になっている作品という作者のコメント

この「プリズム」を手にしたきっかけが、著者のこの「対」であるというコメントです。

読み終えて・・・
私にはどこがどう「対」なのかハッキリと判りませんでした。

「モンスター」1人の男を手に入れるため、別人になるほどに自分の身体を整形で変えていく女性の執念が描かれていました。
「プリズム」多人数の中の1人を手に入れるため、全てを省みずに恋に突き進む女性の姿が描かれていました。
これが作者が言う「対」なのか?

もしくは・・・
「モンスター」1つの心、多数の顔(整形で次々に変えた)。
「プリズム」多数の心(多重人格だから)、1つの顔。
と考えれば「対」になるのだろうか?

う~む、著者は何が「対」になっていると言いたかったのだろう?
気になるから誰か教えて欲しいです。

 

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