lands_end’s blog

未破裂脳動脈瘤との闘いをコーギーに癒され暮らしています。鹿島アントラーズの応援と読書に人生の全てを掛けている40代の徒然日記です。

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『反逆』を読んだ!



反逆(著:遠藤周作/講談社文庫)を読んだ!

2月に読んだ決戦の時と同じ遠藤歴史本。本来は、この反逆の後に決戦を読む方が良かったようだが、、、時既に遅しなり!

この本も2回目の読破だ。

(粗筋)
私が読んだのは文庫本なので、上下巻に分かれている。
前半は信長がまさに昇り龍状態のときに裏切りをかます荒木村重」が主人公。美濃を平らげ、浅井・朝倉を滅ぼし、畿内へ勢力を伸ばしてくる信長に対し、早くから身を寄せた村重は信長にも気に入られ摂津守として基盤を築いていた。
しかし、最初の対面時に、村重に屈辱的な思いを抱かせた信長の行為は、少しずつ少しずつ村重の心の中を蝕んでいったのである。恐怖と不満・・・そして憎しみ・・・。
1578年、それまでに築き上げてきたもの全てを投げ打って、信長に逆らった「武将・村重」の心の中を見せる。

後半は、光秀だ。
村重とは異なり、主君信長に対し憎しみは余りない。むしろ、恐怖心から来る暴発であったといって過言ではない。変人・信長が武将・信長へ、良将から名将へ、覇王から魔王へ、日に日に手が届かず理解の出来ぬ領域へと向かう主君・信長。追い詰められた光秀が理解出来るのはただ一つ。「使えなくなれば有無を言わせずに捨てられるだろう。」という事だけであった。秀吉に負ければ、我の出番はなくなる。。。
1582年、追い詰められた光秀はついに・・・。

最後は、村重・光秀の謀反を経て、生き残ったキリシタン武将・高山右近の苦悩と、同じく生き残ってしまった荒木村重の苦悩が描かれている。

(感想)
正直、この時代近辺の話しは散々読み散らかしてきたので、余り新鮮味が感じられなくなっているもの事実である。。。ま、歴史小説ばかりに偏っている己が悪いのだからショウガナイ!!

まずは荒木村重、、、昔から名前は知っている武将ではあったが、あまり記憶に残っていないというのが最初の感想。かの有名なゲーム・信長の無謀・・・じゃなく信長の野望では、殆どお目にかかった記憶がないなぁ。最近の野望シリーズではどうなのか知らないんだけどね。ま、早々に表舞台から消えるからかな?
意外に渋くて無念な最後だなぁ~と思ったのは、漫画の信長(工藤かずや原作/池上遼一作画)」を読んでからだ。どこにしまったかなぁ、あの漫画。。。
それから、「おおー」と思ったのは、道糞という名前を前面に出して書いている壮心の夢(著:火坂雅志)を読んだ時だ。まさに「えー」って感じだった。
そして、数年振りにこの本を読んで、道糞が出ているのを見つけ、私の記憶も大したことないなぁ。ダメじゃん。って思ったりした。
荒木村重、、、彼は、本当は何をしたかったのだろう。

光秀はなぁ。。。
感想たって、もうねぇ。

私の中でのちょっとした一押しは、高山右近だ。
黒字にクロスを織り込んだ旗を押し立てて戦う・高山軍勢。。。ちょっとだけヨーロッパの香りをするようなしないような。。。
宣教師たちに頼み込んで、黒人奴隷たちで一軍勢作ったら、結構イイ線いったと思うのだけど、、、そういう世俗の思いが薄い右近だからこそ、まあ、魅力があるんだよねぇ。

最後にこの手の本を読んでいつも思うこと。。。
恐るべきは信長、、、なり。
最後に、村重の城を落とした後の信長の行為を記載しておきましょう。
村重の居城・有岡城の近くの尼崎にて、、、
「百二十二人の女房一度に悲しみ叫ぶ声、天にも響くばかりにて、見る人目もくれ心も消えて、感涙押さえ難し。これを見る人は、二十日三十日の間はその面影身に添いて忘れやらざる由にて候なり(信長公記)」

恐ろしき魔王、、、でもちょっと仕えてみたいような気もするなぁ。

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