2026年6月30日午前2時(日本時間)、FIFAワールドカップ2026のラウンド32対ブラジル戦が行われました。
死の組と言われたグループFを2位(1勝2分)で通過したものの、決勝トーナメントはグループステージ以上の死のロードでした。
とはいえ・・・
その死のロードを勝ち進まないことには目標である「優勝」には近づけない訳であり、まずは初戦の相手ブラジルに全力で挑むことになりました。
2025年10月の親善試合では逆転勝ちを収めたとはいえ、超強豪国であるブラジルに勝利するのは「至難の業」である。
そんな恐れを抱く私とは違い、日本代表の選手達は臆することなく挑んで先制点を奪うことに成功し、相手の本気を引きずり出して堂々と渡り合い、そして、散りました。
佐野の代表初ゴールに鳥肌が立った・・・
FIFAワールドカップ2026ラウンド32対ブラジル戦の記録をまとめておくとします。
- 2026W杯ラウンド32対ブラジル戦の結果とメンバー
- (動画)2026W杯ラウンド32対ブラジル戦ハイライト!
- 2026W杯ラウンド32対ブラジル戦の試合経過と感想
- 王国ブラジルとの一戦を終えて感じたこと
- まとめ
2026W杯ラウンド32対ブラジル戦の結果とメンバー
スウェーデン戦ではメンバーから外れた佐野と富安がスタメンに復帰。
この試合の開始時点での「最強メンバー」で、サッカー王国に挑みました。
日本 1-2 ブラジル
前半29分 佐野 海舟
後半11分 カゼミーロ
後半50分 ガブリエウ マルティネッリ
日本代表メンバー
GK
鈴木 彩艶
DF
谷口 彰悟
伊藤 洋輝
冨安 健洋
MF
堂安 律⇒後半21分菅原 由勢
前田 大然⇒後半52分小川 航基
中村 敬斗⇒後半21分鈴木 淳之介
伊東 純也⇒後半33分町野 修斗
鎌田 大地⇒後半33分田中 碧
佐野 海舟
FW
上田 綺世
素晴らしいメンバーが揃ってる。
しかし、流れを変えられる「キー」となる選手がベンチに居ないのは残念だ。
怪我人がここまで続出しなければ・・・
三笘、久保、南野、遠藤・・・
彼ら1人でも良いから居てくれたらと思うし、逆に言うと、層が厚くなったとは言え、まだまだタレント力には差があるのだな・・・と思い知らされました。
(動画)2026W杯ラウンド32対ブラジル戦ハイライト!
佐野のシュートはハイライトで観ても鳥肌だ。
それにしても後半のブラジルは凄かった。圧が半端ない。ザイオンでなければ、もっと失点していたかもしれない。
2026W杯ラウンド32対ブラジル戦の試合経過と感想
試合前は、日本の戦い方に注目していました。
勇気をもってハイプレスを仕掛けて攻める姿勢を打ち出すのか?
佐野や鎌田を中心に守備からの高速カウンターに活路を見出すのか?
結果は・・・
前半:佐野!間違いなく引く手あまただろう!!
勇気をもってラインをコンパクトにすることで、ブラジルに自由なスペースを与えず、ミスを誘うなどして攻撃のチャンスを作り出していた。
その分、最終ラインの裏への抜け出しによるピンチもあったが、3バックを中心にボランチや両ウイングバックも戻って対応し、ブラジルにそれほど決定機を作らせず、戦えてるじゃん!という印象を強く感じさせた。
そして迎えた29分、中盤で相手のボールを奪った佐野はドリブルで持ち上がり、ペナ手前から思い切って右足を振りサイドへ突き刺しました。
どれだけの日本人が一緒に鳥肌を立たせたことでしょうか?
日本が先制した後、ブラジルのギアが上がらなかったことからも、日本の戦い方が上手くはまっていたと証明できます。
さらに、ブラジル人選手達は思うような攻撃が出来ず、いらだちを隠せない様子であり、本当の強さを兼ね備えているならば、この時間帯に畳みかけられたと思います。
そうなることが、日本代表の未来の完成図なのでしょうね。
後半:見事なり名将の手腕
チュニジア戦でもルナール監督の立て直しで後半はなかなか追加点を奪えずに苦労しましたが、アンチェロッティ監督の采配はその比ではありませんでした。
ヴィシニウスら前線の選手の立ち位置を替え、3バックゆえの対角のスペースにクロスを入れる戦術で、日本は完全に劣勢に・・・。
そして、打開策を見つけられずに最後には失点を喫したことで、攻めあがる体力や気力を徐々に奪われてしまったのは痛かった。
森保監督も手をこまねいていたわけではなく、選手交代で打開しようとしますが、今まで戦ってきた相手とは勝手が違いました。
本気モードのブラジル相手では今のベンチメンバーの経験値では流れを変えることは出来ず、相手を押し返すことも出来ませんでした。
ワントップの上田は孤軍奮闘。
ワンチャンスをモノにしようと身体を張りますが、堂安、伊東、中村、前田といったメンバーはブラジルのネチッコイ守備に手を焼き理想とする形での連携は出来ず・・・交代で投入された初出場の町野とは呼吸が合わず・・・。
延長が見えてきたアディショナルタイム。
一瞬のスキを見逃さなかったブラジルに決められ万事休す。
最後の力を振り絞りますが、シュートすら打たせて貰えず試合終了となりました。
試合結果:戦えたからこそ差を感じることになった
ブラジルは最初から最後まで、手を抜くことなく日本を叩き潰すために襲い掛かってきました。
そんな相手に先制してラスト1分まで同点で凌いだからこそ、より一層の差を感じることになりました。
王国ブラジルとの一戦を終えて感じたこと
2006年ドイツワールドカップでブラジルと対戦した時は、日本代表の監督がジーコだからリスペクトはしてくれたが・・・
頑張っている弟子に胸を貸してあげる、または試合後に国のレジェンドであるジーコに挨拶したい・・・と言った雰囲気があふれ出ていて、正直、フットボールの対戦相手としては見られていないような感じだったことを覚えている。
それから20年・・・
前回のカタール大会でのドイツやスペインとの一戦や、その後の親善試合での結果、さらには2025年10月での対戦を経て、ブラジルは日本を「フットボールの対戦相手」として認識しており、最初から最後まで、隙を見せることなく戦い続けてくれたことは、日本サッカーの成長を感じさせる点でもあった。
しかし・・・
真剣勝負で戦ってくれたからこそ、背中に近づいたというよりも、差をリアルに感じさせる結果であり、ちょっと愕然としてしまった。
何のための技術向上なのか?
これはJリーグの試合を観てても感じるのだが、果たして、何のために足元の技術を向上させているのか?と思うシーンがある。
素人目戦ではあるが、この日のブラジルの選手達の足元の技術は、ゴールを獲るために向かっていたのに対し、日本の選手達の足元の技術はゴール前でチャンスを作るために向けられていたように思う。
- 素晴らしいトラップをするためではなく
- 素晴らしいパスを出すためでもなく
- ゴール前に侵入するのが目的でもない
全てはゴールを決めるため・・・
手段と目的がゴチャゴチャになっている感じがするのは気のせいだろうか?
組織プレーを越えた先にあるもの・・・
日本の1点目はおそらく狙い通りだろう。
嵌めて、奪って、持ち上がって、伊東と上田が相手DFを引き連れてコースを空けて、佐野がドーン!
言うなればスウェーデン戦での得点も、おそらく練習通りに嵌ったのだろう。
同じ監督の下で、ブレないコンセプトの下で、多くの選手がプレーしているからこそ成しえるとも言えるし、日本人の性格的にも合うプレーだと思う。
だが、ブラジルのような世界のトップレベルを相手にした時、思い描いたような攻撃が出来るのは数回あれば御の字だろう。
その僅かなチャンスでは複数得点を決めるのはなかなか難しいからこそ、チャンスの時に選手達が「型にハマらない攻撃パターン」の引き出しをどれだけ持てるかが大事なように思うのです。
決勝点となったブラジルの2点目。
おそらく田中からボールを奪った瞬間、ペナ付近に居たブラジル3選手には幾つかの閃きがあり、同時に日本守備陣の姿勢(視線)を見た時・・・あの時、日本は田中以外に6人居たが、皆すべてボールを奪った選手に目を奪われていた・・・に、ブラジルの選手達はゴールへの道筋を瞬時に共有したのだろう。
ボールを奪った選手は日本選手の目線を引き付けておいて中央の8番にパスを出し、8番は受ける前から左手22番の位置を確認しつつ左足でトラップしてボールを左へ流し、すぐに左足でパスを出したのですが、これが絶妙でした。
22番が「左足でトラップ出来る場所」へパスを出したのです。
そして22番がトラップで右足を振れる場所に止め(これも超絶上手いのだが、超普通にに見えるのが怖い)、DFが寄せる前に右足で流し込んだのです。
22番の後ろにいた菅原が、左サイドでフリーになっているヴィシニウスが気になってしまい、22番に寄せきれなかったのも問題ではありますが、やはり、ここぞのタイミングでは「完璧なトラップとパス精度」を披露出来る高い技術と集中力、そして、ゴールへ直結するアイデアが共有できる経験値、ブラジル人選手達の凄さは言葉になりません。
タラればだけど、日本だって左サイドに三笘が居れば、ヴィシニウスと同じように最終ラインの選手を引き出すことが出来たかもしれませんし、そうしたらそのギャップに上田や前田が顔を出すことでチャンスになったと思います。
本物は居るだけで脅威になる。凄い世界です。
監督(指導者)の重要性
森保監督は良き人だと思う。
多くの選手に慕われているし、和を重んじて組織の力を最大限に引き出す能力は長けているように感じます。
一方で、チュニジア戦の後半やスウェーデン戦の終盤など、予定していた戦術が嵌らなくなった時に「じゃあ、どうするのか?」と言う事態になった時、「流石」と感じさせるような布石を打ったようには感じられなかった。
単純に外国籍の監督を連れて来れば良いとは思いませんが、長谷部など世界のトップでプレーした経験のある選手が指導者になるまでは、金があるのかどうかはさておき、W杯やCLで結果を出した経験のある監督を招聘してはどうだろうか?
- そういうレベルの国がどういう布陣や戦術を敷いてくるか?
- そういうレベルの選手がどういうプレーをしてくるか?
直接的に肌感覚で知っているのと、映像や理論でのみ知っているのは、やはり違うと思うのです。
厳しい言い方になるのでしょうが、日本人が主となっているリーグでしか経験値がない監督では、世界トップレベルのレベルに達しつつある選手達を、本当に活用するのは難しいように感じるのです。
アジアカップやアジア予選なら、森保監督続投で無双状態になると思いますが・・・。
まとめ
2026年W杯における対ブラジル戦の戦いぶりは、日本や海外では概ね好意的に捉えた論評が多いです。
なかでも、イブラヒモビッチさんの寸評には泣きました。あんなに日本を褒めてくれるなんて・・・。(フェイクニュースとかいう人もいるが。。。)
しかし、私の心境はどちらかと言うとは富安選手のコメントにとても近いです。
ブラジルと同等のレベルではない
2006年から20年掛けて進化し続けて相手を本気にさせたからこそ、努力とか練習では簡単に手に入らない「モノ」が如実になり、ちょっと愕然としてしまいました。
5年とか10年ではなく、20年、30年掛けて、本当にサッカー脳が文化として根付くのを待つしかないのだろうか?
そう感じるくらい、今回の敗戦は見ていて堪えました。
とはいえだ!
日本代表の選手の皆さん、監督コーチスタッフの皆さん、本当にお疲れ様でした。
素晴らしい夢を見させてくれてありがとうございました!
日本サッカーが進化を続けているのは間違いないし、いつの日か、頂点に昇り詰める日が来ることは間違いないと思います。
それから・・・
上田、佐野、もっともっと強くなって今大会の借りを返そう!
そして、いつか鹿島で、ね!
あとは早川、頼むよ、一緒に鹿島でタイトル取ろうよ、ね。
歩み続けろ日本代表!
世界の頂点に立つ日まで!!

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