2022-23プレミアリーグが終了しました。
2017-18シーズン、念願かなってプレミアに昇格したブライトン。
苦労を重ねたチームが、昇格から6シーズン目にしてEL出場権を手にするとは!
嬉しいし、驚きだし、色々と書きたい事はあったのだけですが、三笘の影響もあって日本での露出が急激に増えてしまいました。
その結果、ブログへ「ちょっとした攻撃」を受けることになり、ブライトンのことを書き続けるのは断念していました。
でも、喜ばしいこのチームの結果を、祝いたいと思い記録に残しておきます。
それにしてもあのブライトンが・・・
ヨーロッパを戦場に戦う日が来るなんて・・・
おめでとう
The Seagulls!
2022-23プレミアリーグ最終順位と成績
激闘の末・・・
ブライトンは6位でフィニッシュ!
CL出場圏内の4位とは勝点差が9なので3勝分かぁ。
届きそうだけど・・・
思ってる以上に遠いのだろうな。
一方で7位とは勝点差が僅かに1。
最終節の直接対決に持ち込まれないでよかった。
それにしても6位か・・・
プレミアで6位だよ!
いや、ほんと、マジで凄いことだよ。。。
私とブライトンとThe Seagulls!
あらためて思い返してみました・・・
今から25年ほど前、まだ20代前半だった私は「ふと海外に住みたく」なり、語学留学という口実で全てを投げだして日本から抜け出し、1997年早春にブライトンに辿り着きました。
思えばそれが「The Seagulls」との「縁の始まり」でした。
当時のブライトンはどん底の時期でした。
しかも、ホームスタジアムも失われていて、ホームの試合はなぜかブライトンから遠く離れた「ジリンガム」と言う町で開催されていました。
まあ、個人的には如何にもイギリスらしい町並みの中に「三ッ沢球技場」のようなスタジアムが鎮座していて好きでしたが、観戦するのに往復250キロ近い距離を移動しなくてはならず、貧乏苦学生?にはかなり難易度が高かったです。
それでも、J創成期に神奈川の西の外れからカシマスタジアムへ行く方が大変だったこともあり、「同じような物だしまあいいか」と軽い気持ちでサポーターになったのですが・・・。
毎試合、毎試合、とにかく負けてばかりでした。
ハッキリ言って「弱かった」です。
1995-96シーズンにdivision2から3(division3は実質4部相当)へ降格。
96-97と97-98は2年連続で23位(24位中)とあわや地域リーグへ降格寸前。
98-99も17位とずっと下位を彷徨っていました。
その上、サッカーの内容も今一つでした。
たいていの攻撃は、サイドを駆け上がった選手がポーンとクロスをゴール前に入れ、ワチャワチャとゴール前で競り合う戦術?で、なかなかゴールなんて決まりません。
正直、一緒に応援しているサポーターのオッサン達(みんな凄いガタイ)をゴール前に並べた方が可能性あるのでは?なんて思うこともありました。
そんなチーム状況でしたが、観戦は楽しかった。
地元のオッサン達と試合後に飲むビールは美味かったし、惨敗している時は知り合いのオッサン達が安全なうちに早く帰れとスタジアムから追い出して?くれたり、今となると楽しい良い思い出です。
あの時代は、ネットは身近な物ではなくてメールもスマホも無かったので、オッサン達との連絡は地元のパブだった。
だから、今となっては彼らの消息が判らないのが残念です。
元気なら、今のブライトンのことをどう思っているのか、聞きたいのだけどなぁ。
チームの転機はオーナー交代!
98年の暮れにはブライトンを離れましたが、その後もチームの事は気になっていました。でも、まだまだネットで調べるのは難しかったし、当然、配信サイトなんて影も形もなく、ブライトンの動向を知るのは居候していたホストファミリーからの手紙か、都内のHUBとかで知り合ったイギリス人に聞くことしか出来ませんでした。
そんな中で聞こえてくるブライトンの動向は「依然と変わらない」でした。
2004年にdivisionがチャンピオンシップとかリーグ1とかに改称されても、確変は起きず、2部とか3部を行ったり来たりする状況に変わりはありませんせんでした。
ようするに、プレミアなんて夢のまた夢だったのです。
ところが・・・
2009年にブルーム氏がオーナーになってから変化が生れました。
特筆すべきは、2011年に多額の資金を投入して「新スタジアム(アメックススタジアム)」を建設したことだと思います。
スタジアム完成時に、居候していたホストマザーから「完成したスタジアムを観たら、遠い僻地まで観戦に行っていた貴方を思い出したわ~」と手紙を貰い、心の底からビックリしました。
2010年代なればネットも身近になっていて、色々とブライトンのことを調べられるようになりました。
その結果、新しいオーナーになってからは、ユース年代の育成にも力を入れており、フットボールだけではなくラグビーなどスポーツ全般の発展を促すことで、地域と深い関係を築きつつある・・・
みたいなことが判り、どうやら20世紀末のブライトンの人々の「The Seagulls」への冷めた目は、もう過去の物になったのだなぁ~と感じたものです。
そしてその時が!
チャンピオンシップ2015-16シーズンは、得失点差で惜しくも3位となりプレーオフを戦うことになり、無念の敗退で夢への切符を掴めなかったブライトンでしたが、翌シーズンは盤石の戦いを繰り広げ3位以下に差をつけてついにプレミア昇格を勝ち取りました!
あの時のThe Seagullsは頼もしかった!
キャプテン・ブルーノとダンク、ダフィーらで構成した鉄壁の守備陣は固かったし、点取り屋マレーは面白いように点を重ねていました。
ある意味、とても分かりやすいサッカーをしていた記憶があります。
プレミア昇格当初は・・・
プレミア昇格1年目の願いはただ1つでした。
1年でも長くプレミアで戦って経験値を得て欲しい。
そうすれば、降格してもまたすぐにプレミアに返り咲ける遺伝子をチームは手に出来るだろうから・・・と。
結果的にはその願い通りと言うか、まずは必死に守って、手堅く勝点を積み上げ、なんとか残留を成し遂げることが出来ました。
戦術ライアンとか戦術マレーとか、勝手に呼んでいた頃が懐かしい。
飛躍の転機はポッター氏の招聘
昇格してから2年続けて残留を果たしたことで、チームは次のステップへ向かうことを決断します。
それは、負けない戦いをするのではなく、勝つ戦いをするチーム作りが出来る監督として、功労者であったクリス氏からポッター氏へバトンを託すことでした。
交代した結果、確かにチームは攻撃的になり、観る分には楽しい試合内容が増えたのは事実です。
しかし、守備面での綻びが目立ち、勝ちきれない試合が増えた結果、結局のところ、残留争いには毎年のように巻き込まれていました。
毎年、シーズン終盤にはモヤモヤが溜まる日々でした。
開花、激震、驚異
正直、新たな体制に変えた方が・・・
なんて思っていたのですが、首脳陣はポッター体制を継続!
すると、4年目にしてついに監督が指向したフットボールが華開きます。
プレミア6年目にしてかつてないロケットスタートを決めたチームを見て、今年は残留争いはない!いや、むしろCL出場権争いをするのでは?
などと妄想を膨らませていたら・・・
まさかの監督引き抜きで激震が走りました。
いや、本当に、シーズン中に、同一カテゴリーの別チームに監督が引き抜かれるって・・・どんだけ格差があるんだよ!と腰が抜けました。
でも、サポーターは打ちのめされたが、チームの首脳陣は凄かった。
慌てて「とりあえず」な監督を呼ぶのではなく、継続してきた戦いを引き継げる監督を探し、最終的にチームが招聘したのは「プレミアでの実績0」のゼルビ監督でした。
正直、期待半分、不安半分だったサポーターでしたが、初戦のリヴァプール戦で一気に魅了されました。
2点先行しつつも逆転され、意気消沈するかと思いきや終盤においついてドロー!
初陣でサポーターと選手の心を掴んだゼルビ監督は、ポッター以上に攻撃的で、かつ、選手のコントロールを巧みに行い、じわりじわりと順位を上げていきました。
そして、ついに、チームに新たな歴史の1ページを刻んだのでした。
三笘、歴史に名を残したなぁ~
私がブライトンに居た90年代の日本人のイメージは・・・
「語学を勉強しに来る遠いアジアの人」
と言う印象が強かったと記憶しています。
それが、2015年9月19日の日本対南アフリカのラグビーワールドカップで日本が勝利したことで、「語学熱心かつラグビー頑張るアジアの人」になり、今回の三笘の活躍で、実はフットボールも強いらしい・・・となったよ!
と、滞在時にお世話になったホストファミリーからmessengerが届きました。
1901年に創設され多くのレジェンドが在籍しましたが、2022-23シーズンに所属した選手達は、人類の歴史が終わるまで語り継がれていくのでしょうし、その一人が日本人選手と言うのは、とっても誇らしいことだと思います。
こういう洒落が上手いよなぁ~
ブライトン凄いなぁ・・・
頑張ったなぁ・・・・
とネットで色々とブライトンのことを調べている時に見つけたのですが、私は海外のこういう洒落が好きです。
例えるなら、鹿島がACL決勝に進んだ時に、第1戦を終えた後、鹿島臨海鉄道の鹿島サッカースタジアム駅内に、「カシマスタジアム⇒テヘラン」みたいな看板を出したら、きっとマスコミにも取り上げられて受けたろうになぁ・・・。
なんて思いました。
まとめ
輝かしい歴史のページを刻んだブライトンですが、来季はなかなか大変そうです。
マクアリスターは移籍、カイセドも移籍が確定的、さらに他の主力選手にも声が掛かっていることでしょう。
それでも、ゼルビ監督の戦術は「選手の能力」に依存するモノではないので、選手が入れ替わっても「ボロボロ」にはならないと思います。
ある意味「誰が出てもブライトン」と思いますが、フィットさせるのには時間は掛かるでしょうなぁ。
ただ、選手の引き抜きで巨額の資金は手に入るので、その資金と「ELに出場出来る権利」をネタにして、有望な若手を数多く補強すれば、ブライトンがプレミアで長期的に戦えるようになるのではないか?とかなり期待しています。
・・・ブライトンのことを纏めていたら、行きたくなった。
行きたいなぁ、ブライトン。
あの頃、一緒に観戦したオッサン達に会いたいなぁ。
天高く羽ばたけSeagulls!
街を笑顔で満たせブライトン!!
Go for it! The Seagulls!!
I'm rooting for the Brighton & Hove Albion from Japan!!
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