2022年11月27日、2022カタールワールドカップグループEの第2戦、日本代表VSコスタリカ代表が行われました。
2022年11月23日は、日本サッカー史において歴史に刻まれる「輝かしい日」となりましたが、11月27日は、日本サッカー史において繰り返される「溜息をつく日」となりました。
勇気を奮って前に出て戦うことを選択した結果、サッカーの女神から最高のプレゼントを受け取る事に成功した日本でしたが、この日は、1戦必勝の気持ちが薄れた分、最後まで勝利への執念や気迫が漲らず、ミスと相手の見事な一発に沈みました。
2022年カタールW杯グループE第2戦、日本代表VSコスタリカ代表の試合結果をまとめておきます。
- 2022年カタールW杯グループE第2戦、日本代表VSコスタリカ代表の試合結果
- 日本代表VSコスタリカ代表の試合内容と感想
- 日本の敗戦
- 日本サッカーの課題
- 2022年カタールワールドカップ・グループE
- まとめ
2022年カタールW杯グループE第2戦、日本代表VSコスタリカ代表の試合結果
日本代表0-1コスタリカ代表
スターティングメンバー
GK12権田 修一
DF2山根 視来⇒後半17分9 三笘 薫
4板倉 滉
5長友 佑都⇒後半0分26伊藤 洋輝
22吉田 麻也
MF6遠藤 航
8堂安 律⇒後半22分14伊東 純也
13守田 英正
15鎌田 大地
24相馬 勇紀⇒後半37分10 南野 拓実
FW 21上田 綺世 ⇒後半0分18 浅野 拓磨
鹿島サポの私としては・・・
色々と残念な結果であった。
ハイライト動画はこちらから
https://www.fifa.com/fifaplus/ja/watch/6DcvUVL3mMMPgqPvH2ylyZ
FIFAの公式サイトより
日本代表VSコスタリカ代表の試合内容と感想
勝利はかなり厳しいだろうと言われたドイツ代表に勝った勢いそのままに、コスタリカ戦に突入して一気に勝点3をもぎ取るのかと思われたが・・・
ターンオーバーを敢行し、自ら勢いを削いで試合に臨み、そして散った。
試合開始 ドイツ戦スタメンから5人交代がどうでるか?
負傷した酒井が変わるのは仕方ないとして、どうして中盤から前線に掛けてあれほど大きく変えたのだろうか?
しかも、過去に一緒にプレーした経験からすると噛み合わない面子で・・・。
あやせ!前に行っていいよ!!
Jで上田を見てきた鹿島サポとしては、彼の能力には寸分の疑いも感じていないが、彼を活かすプレーを代表の面子がするのかどうか?に不安しかなかった。
だから、上田には多少のエゴを出してでも前に張ってボールを要求して欲しいと思っていたが、ボールが出て来ないことを感じたのか、自ら中盤まで下がり、守備や組み立てに参加しようとしていた。
そんな上田にテレビから鹿島サポの心の声が響いてきた。
「あやせ、前に行っていいよ~」
この日、解説を務めていた内田の「声」だった。
鹿島サポ以外の人があの一言を拾ったか判らないけど・・・
あの瞬間、鹿島サポも内田も気持ちを同じくしていたのは、「このままでは上田は結果を出せない」だった。
チグハグな攻撃・・・
勝たなくてはいけないはずのコスタリカが前から積極的に来ないため、日本もそのペースに合わせて遅攻気味に。
しかも、上田にポスト役を求めるパスと布陣になっていて・・・
それを上田に求めるか?
バランスは崩れていないが・・・
攻撃としては見るべきものはない前半だった。
ただし、チームとしてのバランスは崩れていない。
ただ、互いに互いの活かし方が判っていない感じだった。
森保!やっぱり変えるのかよ!!
ハーフタイムで上田は浅野と後退になってしまった。
監督は上田のプレーを本当に観ているのだろうか?
長友も伊藤に交代となった。
推進力は出た
浅野に変わったことで、日本チームは前に向かう推進力は増した。
ただし、観ている限りは、サイドの裏のスペースにボールを出すならば、カウンターになり難いので後方からパスが出るようになっただけとも言えるが・・・。
攻め続ける日本の課題が露に・・・
まるで、第1戦のドイツのようにコスタリカ陣営に攻め込み続ける日本だが、ドイツと違う点がある。
それはシュートの精度だ。
枠に行かないどころか、相手を脅かすような惜しいシュートすらない。
また、絶好の場所で得たFK2本も、可能性を感じさせない。
蓄積された痛みの遺伝子から警告
後半、三笘を投入してもなお得点が生まれない日本を観ていると、次第に頭の中を嫌な思いがよぎり始める。
点が入らないのに、攻めは単調になり、攻撃は殆どされないので守備のリスクヘッジが疎かになり、カウンターや目の覚めるようなスーパーなシュートをくらい、何度、涙に濡れてきたか・・・。
ミスが4つ重なればどうにもならない!
- 吉田のクリアが繋ごうとした結果、不用意な場所へ飛んだこと。
- 守田は吉田からのボールの扱いに悩み、セーフティに弾き出せなかったこと。
- ペナルティに侵入した相手にボールが渡る際、伊藤がラインコントロールに参加していなかったのでオフサイドが取れなかったこと。
- 権田が右頭上に放たれたシュートに対し、片手でバーの上にかきだすのではなく、両手で前か横に弾こうとしたしたこと。
4つのミスが、相手のたった1度のシュートの際に重なり、先制点を奪われた。
無念のホイッスル!
試合終了時、三笘が顔を覆い、その後、膝に手を置く姿が印象的だった。
幾らでも得点機を作れると感じていたのだろう。
それくらい、左サイドを支配していたのだから。
それだけに、敗戦と言う結果は受け入れ難かったに違いない。
日本の敗戦
結果が出てから言うのは簡単かも知れませんが、この日の敗戦もとても判りやすいモノであったと思う。
ドイツ戦勝利の功績は、監督の決断によるものであったし、
コスタリカ戦敗戦の原因は、監督の決断によるものであった。
ターンオーバーが成功して勝利してれば「勝負師・森保」として世界に知られたであろうが、残念ながら逆の目が出た。
3戦目の相手を考えると、1戦目を勝利に導いた選手と布陣を用いて、一気にコスタリカを叩く方が良かったと思う。
また、仮にターンオーバーを敢行するなら、起用した選手の特性を最大限に活かす布陣と戦術を仕込まないのが解せないが、奇しくもこの日の試合前の記事でその理由がハッキリした。
川淵氏曰く・・・
「もっと組織的に攻撃するのを日本のファンが楽しみにしているのに、今の代表はそれがないから見てて面白くない!」と厳しい言葉を突きつけたところ・・・
森保監督曰く・・・
「川淵さん。昔の日本は組織でいろいろ形をつくってやってたけど、今はヨーロッパに行っている選手が多いから組織じゃなくて個の力の突破でもって攻撃をするんです。そのバランスが難しいんで」
川淵氏はドイツ戦勝利後にこのコメントをしているので、ドイツに勝つには個の重要性が必要だったのだと納得していると話しているが・・・。
本当にそうだろうか?
今大会の強豪国のサッカーを見ても、個の能力だけのサッカーをしている国なんてあるだろうか?
あのブラジルですら、組織あっての個だというサッカーを行っているように思うのだが、どうだろうか?
自分が残念に思うのは、個に任せた結果、考える選手(気を遣う選手)が余計なことまで考えてプレーする結果、その選手の「個」の良さが出ないことです。
上田を1トップで出すなら、「リスクを恐れずにピッチ中央の裏へパスを狙う」べきだし、三笘を出すなら、「ハメられることを恐れずにSB(伊藤)やCB陣は三笘へガンガンパスを出させて勝負させる」べきだと思う。
それが、腹の括り方じゃないのかなぁ?
なんて思った夜でした。
日本サッカーの課題
ドイツ戦のように、10回戦って1・2回あるかどうかのチャンスをしっかりとモノにして「勝利」出来るようになったのは日本サッカーの成長だと思います。
今までだったら、1-1か2-2で「強豪ドイツに善戦!」か、0-1か1-2で「強豪ドイツに惜敗!」だったでしょう。
しかし、この日のコスタリカ戦のように、本調子では無い相手の状態に付け込んで、10回戦ったら7・8回は勝たなくてはいけないシチュエーションで「勝つ」ことが「出来ない」のは、日本サッカーの課題だと思います。
また、コスタリカは決して弱くないのに、ドイツに勝ったことでコスタリカには勝てる思ったのか、マスコミやSNS上では「まさか負けるとは・・・」みたいな論調が多いことです。
ただし・・・
- ドイツ戦に勝利して勢いのある日本
- 調整に失敗し初戦でスペインに大敗したコスタリカ
- さらに試合が始まってもエンジンが掛からないコスタリカ
この3つの条件が揃っていながら、勝てなかったのが問題なのに・・・だ。
先制時のコスタリカ監督の冷静な表情とその後の息を吹き返したコスタリカ選手の動きには、日本サッカーがまだ手にしていないモノがあったように思う。
強かさと言えば良いのだろうか?
サッカーの経験値の違いなのだろうか?
この差は簡単には埋まりそうにないなぁ。
2022年カタールワールドカップ・グループE
ドイツがスペインに勝利して、4か国が勝点3で並ぶ事態は避けられたが、混沌としていることは間違いない。
それにしても、2戦を終えてドイツがグループ最下位なんて、誰がこんな事態を予想しただろうか?
対戦スケジュール
富安や酒井の状態がどうなのか気になります。
3戦目でピッチに戻れるか、戻れないか?
今大会における日本の行方を左右しそうです。
第1戦:2022年11月23日(木・祝)22:00(日本時間)
VS ドイツ
日本が2-1で勝利!
第2戦:2022年11月27日(日)19:00
VS コスタリカ
日本は0-1で敗戦!
コスタリカ戦の視聴率
日曜19時に行われた試合なので・・・
世帯視聴率42・9%!瞬間最高は試合終了の場面で53・8%!!
と言う驚異的な数字だったようだ。
これだけの関心を集めた試合で勝てば、よりサッカー熱が盛り上がったのにと思うと残念でならない。
第3戦:2022年12月2日(金)4:00
VS スペイン
90分守り抜けるような相手ではないので、勇気を持って前に出るしか活路はないと思うのだが・・・。
まとめ
今大会はアップセットが頻繁に起きているのは確かだ。
それだけ、世界トップと各国の差が縮まりつつあるのだと思う。
ただし、あくまでも「個々の差」はあるので、その差を埋めるのは、「運」か「練られた組織戦術」だと私は思うのですが、どうなのでしょうか。
監督の狙いはどこになるのかなぁ・・・
頑張れ日本代表!
やるからには頂点を!!
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