タイトな日程が続いた2021年シーズン序盤でしたが、6月に入ってからは五輪と代表チームの試合が組み込まれており、鹿島の試合が無くなった!
禁断症状が出てきたので、鹿島の記事を書くことで回避することにします。
とは言え、勝手に試合を妄想して書く訳にはいかないので、シーズン序盤の振り返りと称してまとめることにします。
最初は・・・
やっぱり『監督』についてですね。
ザーゴ監督の任期途中での解任
2021年4月14日、チームからザーゴ監督の解任が発表されました。
3日後に四国の徳島に渡ってリーグ戦が控えている中での解任だったので、解任自体にはそれほど驚きは無かったけど、時期には驚きました。
でも、それだけ、チーム内では急を要したのでしょう。
ザーゴ監督解任時の記録
リーグ戦:15位/勝点8 2勝2分4敗10得点12失点
この時点で、首位の川崎は10試合消化で無敗。勝点28でした。
ちなみに、ザーゴ監督のリーグ戦のリーグ戦の総合成績は・・・
●J1リーグ通算
42試合 20勝7分15敗 勝率47.6%
ザーゴ監督の良かった点
個人的には途中交代の手腕は悪くなかったと思っています。
5人交代できるとか、飲水タイムがあるとか、今までとは違った面もありましたが、ザーゴ監督の交代選手の選択と投入は、最終盤のやけくそ気味の時を除けば、当たったことが多かったと感じています。
最も、前任の方がお地蔵さんみたいに固まりがちの人だったので、余計に良く見えているだけかも知れませんが・・・。
ザーゴ監督の悪かった点
チームに何一つタイトルも結果ももたらせなかった事です。
やはり昨年、ACL出場権すら取れなかった時点で、解任も含めて考えるべきだったのかも知れません。
大岩監督時代は、最終盤にリーグタイトルを失ったり、2位になるチャンスを逃したり、天皇杯を獲り損ねるなど、勝負弱さが目立ちそこから脱却を図ろうとしたのであれば、同じように最終節に勝ちきれないのは問題視すべきだったのでしょうね。
シーズン途中での解任の理由
2020年年末、好成績は残しつつも国内タイトルに届かなった大岩監督との3年間の歩みを止めて、ザーゴ監督を招聘した時のチームの説明で印象に残っているのは次の2つである。
「リフォームじゃ間に合わないところに来ている。基礎だけを残して、家を建て替える編成をしようと思っている」
「個から組織への変革」
確かに、良い選手を集め、鹿島が培ってきた伝統的な戦い方(精神のあり方)に当てはめて戦っても、タイトルと言う結果が伴わなくなったのは事実です。
しかも、育てた選手が想定以上に早いタイミングで海外へ移籍してしまい、頼みとしてきた「目に見えない土台(プレースタイル)」の継承も難しくなっていた。
だからこそ、戦い方やスタイルを表現出来る監督にしよう、そのためにはブラジル流の「個」ではなく、今の主流であるヨーロッパ型の「組織」にしようとした・・・
ところまでは理解出来るし、必要な事だったと思います。
だが、失敗した。
建て直すのだから、新築するのだから、忍耐が必要だ・・・と言う意見は判るが、今季の状況を見ていると、鹿島アントラーズと言う建屋が絶対に無くしてはいけない「心柱」が折れつつあったと思います。
鹿島アントラーズの「心柱」。
ひとりのサポーターの想い込みかも知れませんが、私は鹿島の「心柱」とは次のようなものだと感じています。
- 「強烈なまでの負けず嫌い」
- 「タイトルを獲ることを履歴書にする」
- 「勝利の喜びを届けることでサポーターに集ってもらう」
これら全てが、2021年になったら消えていた感じです。
2020年シーズン最終戦において、ACL出場権を取れずに泣いている上田や沖の姿、また、高額のオファーが届いても鹿島残留を選んだエヴェラウドの心意気、それを見聞する限りは、鹿島の「心柱」は健在だと思いましたが・・・
2021年、監督、そして選手からその「心柱」が何故か消えていきました。
それが、世間からは早急に見えた「監督交代」の理由だと私は思っています。
いつ、ザーゴの気持ちが切れたのか?
解任時のチームの説明では、開幕戦の清水戦での逆転が・・・とありましたが、私は第6節のホーム名古屋戦だと思います。
全てがチグハグで見ていてもフラストレーションの溜まる試合で、終盤には犬飼が退場し、無抵抗で敗れたあの試合です。
そして終盤の「何かを諦めたようなザーゴ監督の顔」です。
あの時の表情からは、鹿島の「心柱」の欠片も感じられませんでした。
監督として、あってはならない「職場放棄」に感じられ、私としてはあの試合の時点で「監督休養」と称して休ませるべきだと書いた次第です。
ザーゴ監督への人柄には感謝
まず、監督の人柄は本当に素晴らしかったです。
内田の引退試合見せたような、一人の選手の引退に、あれほど感情を表に出してくれる人はなかなか居ないと思います。
他にも、なかなか出場機会を得られなかった選手が出場し、得点してベンチに戻ると、潰れるのではないかと心配するくらいに両手で抱きしめる姿が映っていました。
人として熱く、情に厚く、信頼できる監督でした。
でも、Jリーグにおいて、勝つためのスタイルをチームに根付かせる術は持っていなかったように思います。
なぜなら、今もって多くの人がこの質問に答えられないと思いますので・・・・
「ザーゴのサッカーは何を体現したかったのか?」
ザーゴ監督の「功」
ブラジル人監督が就任した時の常でもある若手起用が、ザーゴ時代にも見られました。
荒木と沖はその筆頭で、松村や染野もチャンスを貰っています。
また、チームの戦い方を見ていると、大岩時代とは違う攻撃スタイルを随所に見ることが出来ます。
タイトルと言う結果はもたらすことは出来ず、新築することも、いや土台を完成させることも出来なかったと言えますが、確かに「痕跡」は残っています。
そう遠くない日に、ザーゴ監督の残した痕跡がタイトル獲得に少しでも役立ってくれることを願うしかありません。
相馬監督とのあゆみ
ザーゴ監督の元でコーチに就任していたとは言え、相馬さんにとっては本当にしんどい・・・いや試練の15試合だったと思います。
15戦:9勝4分2敗
リーグ9戦:6勝1分2敗(鳥栖と川崎Fに敗戦)
悪くないのですが、鳥栖と川崎に敗れたのは痛い。
相馬監督になって良くなった点
今のところ、良くなった点は2つあります。
失点の減少
ザーゴ監督平均失点数1.5
相馬監督庭訓失点数0.89
戦っている相手が違うので、あくまでも数字上での比較にはなりますが、改善は間違いなくされていると感じます。
それを実現したのが次の良い点です。
臨機応変な起用と布陣
黎明期のアントラーズでプレーした相馬さんなので、4-4-2に縛られるのではないかと思いましたが、かつてないほどに柔軟な布陣を敷いています。
それを可能にしたのが、小泉、荒木、常本、そして土居の存在だと思います。
特に小泉をトップ下に配置するとはなぁ・・・。
相馬監督になって何とも言えない点
敢えて悪い点は言いません。
何とも評価がし難い点としておきます。
これも2つあります。
交代選手投入のタイミング
今のところ、ちょっと遅いような気がします。
スタメン選手の選択は概ね外れていないようですが、交代選手の選択や投入のタイミングは・・・まだ何とも言えません。
攻撃の引き出しは?
ザーゴの時も際立って良かったとは思いませんが、相馬監督になってからは流れの中での得点が少ないです。
セットプレーを物にしているのは大切ですが・・・
点を獲るための戦術を、中断期間にチームに落とし込み、表現してくれるのか?
中断明けの試合が楽しみです。
まとめ
ザーゴ監督の途中解任のタイミングは妥当だったと思いますし、いざという時のために相馬をコーチにしておいた鹿島のフロントの手腕は見事だったと思います。
あとは、勝てる監督・・・
と言うよりも、タイトルを掲げてくれる監督に相馬がなれるかどうか?
期待しながら、応援し続けます!
頼むぜ相馬さん!
タイトルを掲げろアントラーズ!!
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