2019年11月9日、鹿島アントラーズは聖地カシマスタジアムに川崎フロンターレを迎え、2019年J1第31節を戦いました。
鹿島の勝利を信じて、そして、優勝へ前進することを信じて、カシマスタジアムに多くのサポーターが駆け付けました。
そのサポーターの歓声は、次第に溜息に、そして無言へと変わっていきました。
2019年J1第31節・鹿島VS 川崎フロンターレ戦の記録を残しておきます。
- 2019年J1第31節・鹿島VS 川崎フロンターレ戦の試合結果、及びスターティング&交代メンバー
- 2019年J1第31節終了時点の順位表
- 2019年J1第31節・鹿島VS 川崎F戦の試合内容と選手の感想
- 鹿島の今後について
- まとめ
2019年J1第31節・鹿島VS 川崎フロンターレ戦の試合結果、及びスターティング&交代メンバー
鹿島 0-2 川崎F
スターティングと交代メンバー
GK 1クォン スンテ
DF 2内田 篤人→後半28分47相馬 勇紀
5チョン スンヒョン
27ブエノ
28町田 浩樹
MF4レオ シルバ
6永木 亮太
18セルジーニョ
41白崎 凌兵→後半38分25遠藤 康
FW8土居 聖真
15伊藤 翔→後半25分36 上田 綺世
2019年J1第31節・鹿島VS 川崎F戦の動画ハイライト
何故、決まらない?
というシーンの連続の後で訪れた2発の悲劇。
試合後の、スタジアムに響くサポーターのエールが、力なく響いていた。
2019年J1第31節終了時点の順位表
鹿島は第31節終了時点で3位!
負ければ陥落は当たり前です。
さて、頭の切り替えがどこまで出来るだろうか?
2019年J1第31節・鹿島VS 川崎F戦の試合内容と選手の感想
この日の試合の感想を振り返るのに2日を要しました。
2日経っても、まだ、ハイライトをまともに見れない。
前半序盤、悪くない入りだが、川崎の方がよりしたたか。
2列目、3列目の飛び出しを捕まえきれないが、天敵の家長を自由にさせないことには成功していた。
前半中盤、一進一退。鹿島はなかなか決定機まで至らないが、手も足も出ない様子ではない。単に相手の動きが良すぎる。
前半30分過ぎ、3つの契機が訪れる。
- 車屋が負傷して一時ピッチから離脱。
- ようやくゴール前まで持ち込んでファーストシュートを放つ。
- 川崎に中3日の疲れが見え始める。
前半38分、ゴール正面で。伊藤翔が相手のミスパスを拾ってシュートを放つも僅かに右へそれる。
前半44分、FKのセカンドボールを拾って再度ゴール前に入れると残っていた町田が競り合い、最後は山村のオウンゴールになると思いきや・・・ポスト。
後半序盤、鹿島のエンジンが全開になる。
面白いようにパスが繋がり、川崎のゴールに次々と襲い掛かる。
後半6分、この日最大の決定機が鹿島に訪れる。
ペナルティ左を深く抉った土居がGKも引き付けてからゴール前のセルジにパスを送る。
セルジは冷静にボレーで流し込むが・・・ゴールラインに戻っていた車屋に当たってしまう。
それでも依然として鹿島ペース。
後半11分、右サイドを抉ったレオシルバがタイミングを合わせてゴール前にクロスを入れると、大外でフリーになっていた永木がダイレクトでシュートを放つも、空へ打ち上げてしまう。
後半11分、川崎が1枚目の交代。長谷川を投入。これがジワジワと効いてくる。
後半17分、唖然とするくらい、マークが外れて山村にフリーで決められる。
攻め続けた鹿島が失点。
まだ1失点だけなのに、選手の焦りが加速度的に酷くなっていく。
後半26分、カウンターを喰らい、一度はポストが阻むも、跳ね返りは途中交代の長谷川の元へ転がり、追加点を奪われる。
2失点後の10分間は、目を覆いたくなるような酷さ。
3失点目は時間の問題と思われた。
後半38分、遠藤が投入されて、スローダウンに成功するも・・・。
後半42分、この日最後のチャンスがセルジに訪れるが、シュートは無情にもクロスバーの僅かに上へ。
試合終盤、かつての鹿島がやっていたことを、川崎がやっている。
完全に、勝負所での勝ち方を掴んだようだ。
試合終了、完敗。というか自滅。
怒りも溜息も湧かない・・・虚しいというのが正しい表現だろうか?
良い監督や勝てる監督と、タイトルを獲る監督は必ずしも同一ではない
この日の監督のメンバー選考はこれいしかない。
内田を選んだことをとやかく言う人もいるが、それは結果論だ。
確かに失点シーンに絡んでいる。
それでも、前半序盤の川崎ペースの時にも、前半終盤に鹿島がペースを掴みかけた時にも、後半序盤に鹿島が猛攻を仕掛けたときも、失点の一つ前にカウンターを潰したときも、内田は要所要所ですべきことをやっている。
この日の鹿島は、圧勝してもおかしくないほどにチャンスは作った。
三竿を再び怪我で離脱したのは誤算だったと思うが、相馬も間に合ったし、この日を迎えるための監督とチームの準備は万全だったと思う。
それでも勝てなかった。
理由は一つだと思う。
何度か、このブログで書いているが、大岩監督には「勝負運」が無い。
広島や浦和、今は札幌を率いているペトロビッチ監督や、今の鬼木監督の前に川崎を率いていた風間監督と、同じような匂いを感じます。
どちらも良い監督です。
指導力もある。
チームを強くします。
でも、タイトルに手が届かない、というかタイトルを獲れない。
プロスポーツである以上、この「運」は馬鹿に出来ません。
リーグは残り3戦あります。
大岩監督が人事を尽くして天命を待ち「運」を手にすることが出来るのか?
今季の残りの見所はこの点だと思います。
大岩監督に「運」も付き始めれば、良将から名将へ変わるかも知れません。
一方、3年連続でリーグを失ったら、たとえ元旦に歓喜をもたらしても、監督を変えるべきだと思います。
大岩監督の弱点は悪い流れを打開する発想が弱い
これも前々からブログで書いていますが、大岩監督の戦術(采配)面での最大の欠点は「悪い流れ」を己のカードの切り方で変えるのが苦手ということだと思います。
出来ないというか、積極的に「動かない」と言った方が良いのでしょうか?
だから、失敗の中で積み上げた経験値も無さすぎる。
例えば、この日の後半序盤、鹿島が猛攻を仕掛けていた時に、鬼木監督は売り出し中の脇坂を長谷川に替えて、しかも、敢えて内田のサイドに投入しています。
結果論ですが、この采配は当たりました。
手を打たなければ、成功も失敗もありません。
「閉塞」したゲームを「動かす手を打つ」のが苦手な監督だと思います。
そんなに川崎が怖いのか?
監督の避難ばかりではフェアではないので、選手にも一言だけ言いたい。
セルジのシュートがブロックされたのは、まだ仕方ない。
だが、それ以外は・・・。
川崎に負け続けてきたことに怯えすぎているように思いました。
- 点を獲らないと・・・
- 点がなかなか入らないから狙わないと・・・
- 早く追いつかないと・・・
これまで、鹿島が積み上げてきたものを、「ああいう状況」でチームに伝えられないベテランにも問題はありますが、優勝経験の無い選手たちが余りにも熱くなりすぎ、焦りすぎ、そして慌てすぎているように感じました。
そして、シュートが決まらない時間が過ぎれば過ぎるほど、勝手に気持ちが負けているように感じました。
この日、私は何度も選手に向かって叫びましたよ。
もっと、自信を持ってよ!
ディープレッドのユニフォームを着ていることに誇りと自信を持ってよ!
貴方たちは、強いよ!
鹿島の今後について
残り3試合。
我らサポーターは、死力を尽くして応援するのみです。
あとは、鹿島が伝統として紡いできた、敗戦(タイトルを失ったあと)後のリカバリー(モチベーションの)は健在だろうか?
まだ、何も終わっていないのだから!
という境地に立ち返ってリーグ3戦を戦えれば、タイトルに、そしてその後の天皇杯にも繋がると思います。
鹿島にとっては次のアウェイ広島戦が決勝戦です。
勝てば決勝戦の延長に持ち込めるが、負けたら終わり。
■鹿島アントラーズの今後の試合予定
---日本代表の試合が予定されておりリーグはしばらく休み---
- J1第32節 11/23(土) 14:00 アウェイ VS 広島
- J1第33節 11/30(土) 14:00 ホーム VS 神戸
- J1第34節 12/7(土) 14:00 アウェイ VS 名古屋
- 天皇杯準決勝 12/21(土)場所・時間未定 VS 長崎
- 天皇杯決勝 1/1(元旦) 国立・時間未定 VS 神戸or清水
まとめ
「悔しい」を通り越す敗戦だった。
何か、「普段通りでは勝てない」と言う強迫観念に囚われているような・・・
そんなプレーが随所に見れました。
奇策が成功するほど甘い相手ではないし、なにより、奇策を弄さなくても勝てるだけの力を備えたチームなのに・・・。
本当に残念でなりません。
先程、大岩監督の「運」について記載しました。
監督が名将となるための最後のピースを手にすることが出来るのか?
しっかりと見届けたいと思います。
鹿島ファミリーで笑ってシーズンを終えたいから・・・
大岩さん!
毎日「鹿島神宮」詣でをするくらい、出来ること全てをやって欲しい。
タイトルを鹿島へ!
行け、アントラーズ!!
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