2018年11月6日、鹿島アントラーズは2018年J1第32節を柏のホームで戦いました。
激闘のACL決勝第1戦から中2日のため、鹿島は先発メンバーをGKまで総入れ替えで臨みました。
昼過ぎから振り出した雨でコンディションは最悪の中、小笠原、曽ヶ端、永木、遠藤たち経験豊かなベテラン達が若鹿たちを叱咤激励しつつ、試合の舵取りを行いました。
この試合の後、中3日でACL決勝第2戦が行われるのですが、ベンチに座ったACL組みも一丸となって戦う姿は、まさに「ファミリー」でした。
「誰が出ても鹿島は鹿島」をピッチ上に体現した、2018年J1第32節・鹿島VS柏戦を振り返ります。
J1第32節・鹿島VS 柏戦の試合結果とスターティング&交代メンバー
鹿島 3-2 柏
前半6分:金森 健志
前半9分:瀬川 祐輔
前半24分:瀬川 祐輔
前半27分:町田 浩樹
後半16分:山口 一真
スターティングと交代メンバー
GK 21 曽ヶ端 準
DF 23 小田 逸稀 →後半33分 20三竿 健斗
28 町田 浩樹
32 安西 幸輝
39 犬飼 智也
MF 6 永木 亮太
19 山口 一真 →後半37分 36田中 稔也
25 遠藤 康
40 小笠原 満男
FW 14 金森 健志
26 久保田 和音 →後半45分 30安部 裕葵
先発は先日のACL決勝第1戦での先発から全員交代となりました。
このあと、イランへ移動して土曜に試合があることを考えれば当然ではありますが、本当に思いきった用兵だと思います。
ただ、それも小笠原がいるからこそ自信をもって出来るのだと思います。
2018年J1第32節終了時点での順位表(暫定)
鹿島と柏だけが32試合を戦い終えています。
2位の広島の背中も見えてきましたが、
とにかく鹿島は残り2試合を勝って、3位を確保して欲しい。
しかし・・・
考えてみると中2日で試合を行ってくれた柏にも感謝しないといけないですね。
大変な時期に、連戦となってベストメンバーを組めなかったのだから・・・。
2018年J1第32節(アウェイ)鹿島VS柏戦の動画ハイライト
最後の山口一真のゴール後の雄叫びとチームの輪が最高です。
鹿島VS 柏戦の若鹿たちの成績表
試合全体を通しては・・・
前節のセレッソ戦と同じく、当たり前ではありますが、先発したメンバーの、特に出場経験の少ない若手選手と、普段出ているレギュラー選手との差を感じる試合でした。
それでも、彼らの試合に飢えている気持ち、勝利に飢えている気持ち、点を決めたい・絡みたいという気持ち、それらが身体中から溢れていて、それが結果的に勝利を呼び込んだような気がします。
若鹿たちの気になった点や気付いた点を自分なりにピックアップしました。
山口一真
前回の記事では厳しいコメントを書いた。
でも、どうやら本人が一番自覚していたようでした。
「これを決めなければクビ覚悟・・・」
その強い思い・・・執念と言っても良い思いが、サッカーの神様を振り向かせました。
柏戦を見て感じたのは、数年後、山口は鹿島を背負う選手になると思います。
そのため、良い先輩をチームは用意した方がよい。
鈴木にとっての金崎がそうであったように!
金森健志
成長した・・・と言うか変わったなぁと感じました。
それは、点を獲ったシーン以外で強く感じました。
ただひたすらに走り回るのではなく、「相手が嫌がり、かつ味方が助かる追い回し」を90分間していました。
そして、チャンスの時に周囲を活かすことが出来る余裕。
これが、結果的に山口の得点に繋がりました。
レギュラーを獲るには、今の鹿島の選手層は厚いかも知れません。
でも、確実に脅かす存在にはなる気がしました。
久保田和音
前節のセレッソ戦でも解説の柱谷が何度も言及していた、「ボールを受ける場所のポジショニングの良さ」をこの柏戦でも表現していました。
相手のDFと中盤の間にフラッと下りてきて、パスを受けて受ける。
フリーになって受けるから、前を向ける。
前を向けるから、チームの推進力が増す。
今後、相手に研究され、かつ圧力の強いチームとプレーした時にも同じように出来るのかは判りませんが、とても面白い存在です。
もっともっと、試合に使って欲しいと思わせた、この2試合のプレーでした。
小田逸稀
この試合の影のMVPは小田でしょう!
後半5分、安西が伊東にしてやられ、曽ヶ端もカバーしきれずにフリーでシュートを打たれたシーン。
完全に1点ものでしたが、カバーに飛び込んだ小田が頭でクリアしました。
もの凄い大きなプレーでした。
また、度々見せたオーバーラップなど攻撃に関しては、迷う事無く突撃していて気持ち良かったです。
ただ・・・
守備は相当に鍛錬しないと厳しいと思います。
クリスティアーノに何度も何度も、好き勝手にされていました。
相手の距離の獲り方
ボールへのアタックの仕方
相手との距離の詰め方
先を予測した位置取り
高速移動時のトラップ
高速パスのトラップ
ビルドアップ時のリスク管理
などなど・・・山本や西、そして内田から貪欲にどれだけ盗めるか?
それが、今後のSB人生を決めるような気がします。
町田浩樹
小笠原のCKに合わせた同点ゴールのシーンは、柏の守備の甘さを差し引いても、今後を期待させるプレーでした。
CKやFKのチャンスに、相手DFの間に飛び込んで決める。
これは、歴代の鹿島CBが何度も試合を決め、優勝を手繰り寄せてきたシーンだと思います。
得点が獲れるCBという強みを手に入れれば、鹿島のCBのレギュラーの座がグッと近づくと思います。
彼に頑張って欲しいのは2つです。
1つはビルドアップの判断とパスの正確性。
本当に繋いでいいのか?
クリアすべきではないのか?
昨日の試合は「危ない」って叫ぶシーンもありました。
2つめは単なるクリアではない頭で繋ぐクリア。
単に頭でクリアしても、2次攻撃に繋げられる恐れがあります。
クリアだけど、繋ぐクリア!
これが出来たら・・・
海外に強奪されるな(笑)
でも、期待しています。
安西幸輝
先の5人に比べれば、遥かに経験値は豊富です。
実際、攻守において、流石安西!
と思わせるシーンはいくつもありました。
しかし・・・
伊東には完敗だったと私は思います。
多分、安西も感じているのではないかなぁ。
伊東は日本で有数のサイドアタッカーだと思います。
良い選手です。代表に呼ばれるのも納得です。
だからこそ、安西もSBとして代表に入るには、昨日のようなプレーをしていては呼ばれる可能性は低くなります。
守備の面では小田と同じく、山本や西、そして内田からドンドン盗んでください。
鹿島VS 柏戦を観て感じたレギュラー陣と控えの違い
色々とありますが、私は2つだと思います。
- 1つ目は相手やボールへの寄せの速さと的確さ。
- 2つ目は先を予測して動く速さと的確さ。
昨日の試合、全体的に柏に押されっぱなしだったのは上記2つの甘さだと思います。
とくに2つ目が出来ていないから、セカンドボールが拾えない状態が続いていました。
また、この2つの点は、小笠原や永木は出来ていても、チーム全体で出来なければ意味がないため、彼ら2人が奮闘しても押されっ放しになったのは仕方がないと思います。
後半の終盤、柏の攻撃圧力が落ちたのは、柏の選手の疲れや選手交代によるものも合ったと思いますが、小田と交代で入った三竿の影響が大きかったと思います。
三竿の動きの質の高さもありますが、ボランチに小笠原と三竿、そして右SBに永木が入ったことで、点ではなく面を支配したことで、柏に自由に動くスペースを与えなくなった気がしました。
鹿島の今後の日程について
11日間で4試合。
- 10/31 リーグ・セレッソ戦 1-0で勝利。
- 11/3 ACL・ペルセポリス戦 2-0で勝利。
- 11/6 リーグ・柏戦 3-2で勝利。
- 11/10 ACL・ペルセポリス戦
アジア王者の称号をかけた試合が最後にやってきます。
- 【ACL】決勝戦第2戦 11月10日(土)
アウェイ ペルセポリス 日本時間24時!
※日本とイランの時差は5時間半なので、現地時間は11/10の18時半です。
※ACL後は、日本代表ウィークに入ります。
今回だけは鹿島の選手には休みを与えて欲しい。 - 【天皇杯】11月21日(水)
アウェイ 甲府 19:00 - 【リーグ】第33節 11月24日(土)
アウェイ 仙台 14:00 - 【リーグ】第34節 12月1日(土)
ホーム 鳥栖 14:00
まとめ
2003年のA3チャンピオンズカップ以来の国際大会でのタイトル獲得のチャンスです。
長年、狙い続けたタイトルを、絶対に手にして欲しい。
今日、チームはイランへ移動するそうです。
出来ることならば、ベンチに入らない選手も、さらに怪我で療養中の選手も動いて問題ないならば、全員、イランへ連れて行って欲しい。
ONE FAMILY
全員でアジアの頂点を獲って欲しい。
鹿島は勝つ!
絶対に勝つ!!
戦え、アントラーズ!!!
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