2018年10月31日、鹿島アントラーズは3日後に控えるACL決勝第1戦に備え、主力メンバーを温存する作戦を敢行しました。
悲願であるアジア制覇のためには、致し方ないこととはいえ、どんな勝負でも全力で勝利を目指すのが信条である鹿島としては、苦渋の選択でした。
それでも、完全に若手だけのチームとせず、鹿島の伝統を体現出来るベテランと組ませたチームで挑むところが、鹿島らしいと感じました。
「鹿島のサッカーとは?」を体現出来るベテランや経験者が、これからの鹿島を背負うであろう若き鹿を率いた、2018年J1第31節・鹿島VS C大阪戦を振り返ります。
J1第31節・鹿島VS C大阪戦の試合結果とスターティング&交代メンバー
鹿島 1-0 C大阪
後半7分:小田 逸稀
スターティングと交代メンバー
GK 1 クォン スンテ
DF 3 昌子 源
23 小田 逸稀
28 町田 浩樹
39 犬飼 智也
MF 6 永木 亮太
26 久保田 和音 →後半45分 20三竿 健斗
36 田中 稔也 →後半37分 32安西 幸輝
40 小笠原 満男
FW14 金森 健志
19 山口 一真 →後半40分8土居 聖真
前節の浦和戦は、ターンオーバーにしては中途半端なメンバー構成でしたが、今節のメンバーはチームとしての意図がハッキリと判る(ターンオーバーかつ若手の育成)、メンバー構成となっていました。
スタメンを見て、多くのサポーターがワクワクしたと思います。
若き鹿軍団がどんな未来予想図を見せてくれるか?と。
2018年J1第31節終了時点の順位
他のチームの試合は今週末のため、暫定ではありますが、再び3位に浮上。
リーグ戦は残り3試合。
来週の第32節は今日の若鹿たちに託されると思います。
勝ち進んで欲しい!
鹿島VS C大阪戦の試合内容
試合全体を通しては・・・
当たり前ですが、レギュラーで無いのは理由があるからであり、今日のメンバーはレギュラー陣と比較すると、試合における技術や判断が劣っていたと思います。
それでも、臆せず堂々とプレーする姿は、数年後に彼らが主力となって鹿島で戦っている姿を想像させるには十分なものでした。
これから彼らが、試合に出る機会が増えれば増えるほど、周囲の期待は高くなり、それに伴い今日と同じようなプレーでは、拍手を貰えなくなるでしょう。
でも、そのハードルを乗り越えてこそ、鹿島の真のレギュラーになると思いますので、日々是精進で奮闘して欲しいです。
若鹿たち5人をピックアップして、感じたことをまとめます。
山口一真
このままではジーコに評価されないだろう。
少なくとも1点は獲っていなくてはいけない。
前半5分にゴール前でクロスを受けてヘディングをした際、ゴール右に外してしまいましたが、あれがこの試合の悪夢の始まりだったのだろう。
打てども打てども、外れるか、GKに当ててしまった。
普段、単なるシュート練習で決めていても、試合では簡単に決まられないのだ。
あらゆるシーンや、状況を想定しながら、練習をしないとダメなのだろう。
小田逸稀
点を決めたことは本当によかった。
J1初得点は見事です。
しかし・・・
前半終盤に、小笠原(確か)からロングフィードが届いた際に、全力でサイドを駆け上がってからボールを受けたから&セレッソの高木が猛チャージをした所為だからか、トラップをミスしてボールを奪われてしまった。
プレッシャーの無いところで、いくら技術が高くても意味がない。
試合の中で技術を使えて初めて意味がある事を、この試合で小田が感じたら、もっともっと成長すると感じました。
また、後半の終盤にビルドアップを狙われてピンチを何度か招いていました。
昌子が烈火のごとく怒っていたのが印象的です。
怒られるうちが花・・・でありませんが、明るい未来を掴むためには今が大事だと思います。
田中稔也
前半は我武者羅さが目立つだけでしたが、後半、小田とのコンビプレーが出てくると良さが目立つようになりました。
もっとも、今のままでは安部や土居、遠藤やレアンドロを蹴り落とせるか?
と言われると「NO」だと思います。
使い勝手の良いプレーヤーで終わらず、レギュラーの座を掴むには、「田中らしい」と言われる何かを掴むことが必要だと思います。
久保田和音
DAZNの解説柱谷が、久保田の良さに何度も言及していました。
「ボールを受ける場所のポジショニングが良い」と。
こういうのは中々教えられて出来る様になるものではなく、天性が大きく関わると思いますので、大切にして欲しいと思います。
この日の試合でも、何度も前線に素晴らしいパスを通していました。
前線に鈴木やセルジーニョが居たのであれば、アシストが付いていてもおかしくないパスが何本もあったと思います。
その反面、「オイッ!」と思わず呟きたくなるようなミスパスもありました。
全ての場面でチャレンジしているからこそ、昨日の試合ではミスをしても責めるような雰囲気にはなりませんでしたが、もっとパスの精度を上げていけば、攻撃的MFとして面白い存在になると感じました。
町田浩樹
先の4人に比べれば、遥かに経験値は豊富なはずですが、イマイチその片鱗を感じることが出来なかったのは、本職ではない左SBでの出場だったからでしょうか?
守備の面では昌子の横でまあまあ及第点だったと思いますが、SBとして相手のサイドを押し込むまでに到らなかったと思います。
それでも、今年、いくつもの大舞台を経験したことは、今日の試合のためだったと思えば、SBとしてはともかく、プレーヤーとしての1年の成長を感じられた試合でした。
鹿島VS C大阪戦を観て感じたこと
若き鹿たちに対して、セレッソ戦で感じたことはことは先にまとめましたので、今度はベテラン陣4人について触れておきたいです。
彼のように人を引っ張る人間になりたい
前節の浦和戦は、どう贔屓目に見ても小笠原の評価は低かったと思います。
交代でベンチに下がる際の表情。
ベンチに下がってからの表情。
見ているこちらが苦しくなるような苦悶の表情を浮かべていました。
この試合が、まさか引退試合になるのでは・・・と心配するほどの結果でした。
しかし・・・
何事も無かったかのように、ピッチ上で鹿島の選手としてやるべき事を90分やり続けるキャプテンの姿は、若き鹿たちをどれだけ勇気付け、戦わせたことでしょうか。
人の上に立つ人間は、小笠原の姿勢を見習うべきだと感じました。
スピード勝負では分が悪くなりましたが、まだまだ、キャプテン健在を印象付けた試合でした。
昌子の復調はACL決勝に向けて好材料!
水原戦、そして浦和戦と、正直、全盛期のプレーには程遠い状態でしたが、試合に出続けたことでコンディションが急速に整ったように感じます。
試合中、若い選手への叱咤も凄みがありました。
ACL決勝へ向けて、昌子の復調は好材料です。
永木という男は鹿島に絶対に必要だ!
小笠原と組んだボランチは、本当に安定していました。
昨日の勝因は、間違いなくCBの昌子と犬飼、そしてボランチの小笠原と永木のお陰だと思います。
危ないにおいのする場所は早めに潰し、小笠原とバランスを取りながら前に出て、セットプレーでは可能性のあるボールを蹴りこみ・・・。
来季以降も、絶対に鹿島に必要な男だということを証明しました。
スンテ!足は大丈夫ですか?
後半終了間際に、柿谷と接触して足を痛めていましたが、大丈夫でしょうか?
昨日の試合を見て感じたのは、
「ACL制覇にスンテは不可欠」と言うことです。
何度も自らのセーブでチームを救い、
良いプレーをしてシュートコースを防いだ選手には駆け寄って褒め称え、
ピンチの時には大声で指示を出す。
日本人とか、韓国人とか関係ありません。
鹿島アントラーズの選手として、スンテを尊敬します。
アジアを一緒に獲りましょう!
鹿島の今後の日程について
いよいよです。
11月3日、鹿島が獲りたくて獲りたくて仕方が無かったアジア王者の称号をかけた戦いが始まります。
- 【ACL】決勝戦第1戦 11月3日(土)
ホーム ペルセポリス 時間未定 - 【リーグ】第32節 11月6日(火)
アウェイ 柏 14:00 - 【ACL】決勝戦第2戦 11月10日(土)
アウェイ ペルセポリス 時間未定
★セレッソ戦から中2日でACL決勝第1戦、そこから中2日でリーグ柏戦、さらに中3日でイランまで移動してACL決勝第2戦。
本当に選手の身体が心配です。
※ACLが終わると、日本代表ウィークに入ります。
正直、今回だけは鹿島の選手はあまり選出しないで欲しいです。 - 【天皇杯】11月21日(水)
アウェイ 甲府 19:00 - 【リーグ】第33節 11月24日(土)
アウェイ 仙台 14:00 - 【リーグ】第34節 12月1日(土)
ホーム 鳥栖 14:00
まとめ
全てを掛けて土曜の試合を応援します。
体調はしっかりと整えたので、鹿島まで遠征する許可が下りました。
待ちに待ったACL決勝の舞台は、僕らも命を懸けて応援します!
鹿島は勝つ!
登れアジアの頂点へ!!
行け、アントラーズ!!!
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