このブログは、2015年春に見つかった未破裂脳動脈瘤を、2016年春に『開頭クリッピング手術』を受けて治療した私自身の闘病記録です。
前回の記事は、無事に退院日を迎えた朝のことをまとめました。
未破裂脳動脈瘤と闘う ~入院12日目。無事に退院日の朝を迎えた喜び~ - lands_end’s blog
今回の記事は、退院日の朝に行われた執刀医の診察で質問したことをまとめます。
退院する日の朝、退院後の生活のことで気になる事がいくつも沸いてきたので先生を質問攻めにしました。
ちょっと恥かしい質問もあったのですが、気になる人は気になることだと思いますのでまとめてみます。
退院日の診察は診察というより面談だった
8時半ごろに診察室へ案内されました。
部屋に入ると先生は術後に撮影したCT画像を見直していました。
あまりに真剣な表情だったので、「まさか何か見つかったのか?」と不安になりました。
しかし、私の方を見た先生の顔をは笑顔で、「大丈夫!問題ありません!!」「他の部分も確認しましたが。きれいな脳ですよ」と言われました。
これで診察は終わりで、あとは「質問や疑問があればどうぞ?」と言われました。
そこで、昨夜から急に湧き出てきた様々な質問をすることにしました。
どんな症状や状態になったら病院へ行けばよいのか?
やはり一番気になったのはこの点です。
- どんな痛みを感じたら病院へ行くべきか?
- 傷口がどんな状態になったら病院へ行くべきか?
医師は・・・
「手術前と変わりません。かつてない強烈な痛みに襲われたなら、救急車を呼んで手近な病院へ行ってください」と言われました。
それから、頭部の傷口や脂肪を採取した腹部の傷口は塞がっているので問題ないと言われました。
その後で・・・
「おそらく、自宅に帰ってからもしばらくは頭痛がしたり、体調が芳しくないこともあるでしょう。そのような場合、基本的には問題ありません。ただ、通院することで安心するなら病院へ来ても構いません」
そう言って貰えた事が、一番嬉しかったですし、なによりも安心しました。
痛み止めと胃薬を処方された
退院時に薬を2種類処方されました。
どちらも入院時に処方されていた薬です。
1つは痛み止め。ロキソニンでした。
もう1つは整腸剤。ロキソニンで胃が荒れやすいので処方されました。
1日1錠(胃薬は1袋)で、14日分出されました。
昼間は痛みがあっても薬に頼らず、就寝時に服用するように言われました。
退院後の生活で気をつけることは何か?
2つ目の質問では、逆質問をしました。
退院後の生活において、医師として気をつけた方が良いと思うことを教えてくださいと尋ねました。
とにかく転倒に注意する!
医師が即答で答えたのは下記の通りです。
転倒して頭部を強打しないで下さい!
頭部切開の皮膚の傷は塞がっていますが、頭蓋骨が癒着するには、個人差はありますが数ヶ月は掛かるそうです。
(完治と言うにはCT等を撮らないと判らないそうです)
そのため、自宅療養中に転倒して頭を打たないように注意されました。
特に私の場合、前顎洞が大きく、その部分の骨が非常に薄いそうで、通常の状態でも打ち所が悪いと骨折や陥没する可能性があるとのことで、少なくとも1年は頭部を守るように言われました。
入浴は退院日からOK!でも入浴時の転倒に要注意!!
転倒がらみの話で言われました。
「退院したら皆さんお風呂に入ると思います。ですが、その際にくれぐれも注意するようにしてください」
「湯船をまたごうとして片足を上げて、バランスを崩して転倒する人が多いです」
「慌てず、焦らず、出来れば最初は介助してもらって入ったらどうですか?」
アルコールは飲んでも良いのか?
医師からの注意点が終わったので、今度は自分から質問しました。
「お酒はいつから飲んでもいいのでしょうか?」
「今日から構いませんよ」
「ただし、おそらく身体が弱っているので、最初は乾杯程度にしてください」
「それから、飲酒後はお風呂に入らないこと!」
・・・ちなみにと言いながら続けて言われたのは、「今は4月なので心配ありませんが、真冬の寒い時期でしたら、寒暖差で頭に血が上るのを避けた方がいいですね」
と言っていました。
お酒とは関係ないと思うのですが、お酒の質問をした時に言われました。
食事で気をつける点は?
食事の内容について聞いたのですが、「何を食べても問題なし」と言われました。
ただし、固い物は気を付けて下さいと言われました。
固い物をガリガリ食べると、断裂させた側頭部の筋肉が痛むそうです。
固い物を食べて慣らさないといけないのですが、とは言え何事もほどほどに・・・と言われました。
たばこは止めてください
「●●さんはタバコは止めたと聞きましたが、吸わないで下さい。」
私は気になって喫煙者は辛いですね、完全禁煙しないといけないのですか?」と尋ねると、退院後1ヶ月程度は止めて貰った方が良いです」と言っていました。
喫煙者の人は大変です。
運動はどの程度してもよいのか?
運動について尋ねました。
歩行訓練や運動は社会復帰のために必要と言われていたので、いつ頃から、どの程度の運動をして良いのか聞きました。
「今日の時点でランニングしても頭部に問題はありません。ただし、何度も言っているように転倒には気をつけないといけません。入院中に鈍った身体で運動すると転倒しやすいですし、足先が上がらずに躓きやすいので、最初の2週間程度は自宅内での歩行訓練と自宅の近所を散歩する程度にしてください。」
と言われました。
退院日から走っても大丈夫と言うのはちょっと意外でした。
車の運転をしても大丈夫か?
手術前に言われていたのは、術後にてんかん症状が出た場合、2年間は運転を制限されますと言われました。
私の場合、特に症状は出なかったのですが、念のために確認しました。
「車の運転は、退院後に運転したら判ると思いますが、もの凄く脳が疲れます。ですので、可能であればまずは歩行訓練等をしっかりと行い、体力をしっかりと戻してから運転したらどうでしょうか?」と言われました。
テレビ鑑賞や、PCで作業するのは大丈夫か?
入院中、スマホを長時間見たりすると頭痛と眼底痛に悩まされました。
しかし、家を留守にした間に溜まっている録画も観たいし、自宅療養中は暇だろうからPCで色々と作業するだろうと思い聞いてみました。
「個人差があるので何とも言えませんが、2週間程度はテレビを見ていると眩暈がしたりする人はいます。」
「長時間目を酷使しないで、30分や1時間程度で休憩を挟むようにしてください」と言われました。
夜の生活は大丈夫か?
手術する前の状態の時に医師に同様の質問をしました。
その時の回答も「問題ない」でした。
「興奮すると破裂しやすくなるのは事実だが、MRI等で撮影した画像を見る限り、その程度で破裂するようには思えない」と言われました。
退院に際し、改めて尋ねました。
「全く問題ありません」
とのことでした。
子作りに造影剤や手術で使用した薬の影響は出ないのか?
何度か使用した造影剤や手術時や後に使った薬、さらに痛み止めの薬を飲んでいる状態で子供を作った場合、胎児に影響が出ないのか尋ねました。
医師の回答は次の通りでした。
「造影剤で退治に影響が出たとは聞いたことはない。」
また、「術後の薬からは日が経っているし、痛み止めも問題があるとは思えない」とも言われました。
この点は奥さんがかなり気にしていた点でした。
問題ないと判り、ホッとしていました。
退院後の経過観察について
私の場合は4週間後に通院して検査を受けることになりました。
人により異なるそうですが、私は頭部切開部分(前顎洞)が人一倍大きかったこと、さらにこの時点でいくつかの術後後遺症が残っていた事から、1ヵ月後に検査をすることになりました。
何も問題が無い人だと、半年後にMRI撮影検査をするのが一般的だそうです。
まとめ
改めて退院日のことをまとめていたら当時の事を色々と思い出しました。
気付いたら随分長い文章になってしまいました。
そろそろこの闘病日記も終了を迎えそうな気がします。
日記として残っているのは、支払い、帰宅してから、退院後の身体の状態、などです。
1年以上に渡って日記を書いてきたので、途中放棄などせずに、最後までしっかり書きたいと思っています。
次回『未破裂脳動脈瘤と闘う ~私の受けた開頭クリッピング手術の費用~』です。
↓応援ありがとうございます。
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