2017年6月13日イランの首都・テヘランにてロシアワールドカップ最終予選第8戦となるイラク戦が行われました。
イラク国内の情勢不安のため、第3国のイランで開催されました。
ハッキリ言って不満の残る、そしてストレスが溜まる試合内容でした。
メンバーや監督の采配、試合内容についてまとめてみます。
試合結果とスターティングメンバー
日本 1 - 1 イラク
GK 1 川島 永嗣
DF 3 昌子 源
5 長友 佑都
19 酒井 宏樹→後半32分酒井 高徳
22 吉田 麻也
MF 6 遠藤 航
14 井手口 陽介→後半17分今野 泰幸
FW 4 本田 圭佑
8 原口 元気→後半25分倉田 秋
11 久保 裕也
15 大迫 勇也
- どうして本田を右のトップにして原口をトップ下にしたのか?
- シリア戦後半の本田を下げた布陣は何のために試したのかな?
以上の2点が試合前からとても気になる布陣でした。
最終予選Bグループの順位表
痛恨の引き分けに終わり、勝ち点を1しか積み上げられませんでした。
マスコミの論調は、
最低限の勝ち点1は得た!
とか
ワールドカップのキップに王手!
といった楽観的な雰囲気ですが・・・。
そんな楽観視出来る状況ではないと私は思います。
試合内容についての感想
感想をまとめるのがとても難しい試合でした。
日本らしさが見えたのは前半の20分位までだと思います。
それ以外の70分は、観ているこっちが苦しくなるような試合でした。
たまに・・・
パスが繋がったり
相手のミスにつけこんだり
こぼれ球を拾ってカウンターを繰り出したり
「オッ!」と思う攻撃はありましたが散発的でした。
イラクにも攻め込まれる場面もありましたが、失点のシーンも含めてそれほど脅威を感じることは無く時間が過ぎて行きました。
それだけに、あの失点は本当に勿体無かった。
しかも、ベテランの2人(吉田と川島)が絡んでのミスと言うのが残念です。
監督の采配ミスだ!
怪我人が出たから仕方が無い!
その言い訳は今回の試合には使えないと思います。
- 37度を超える真夏日
- 標高1200m
- 普段とは違う環境とスタジアムの設備
初めから判っていたこれらの要因を考えれば、怪我人や体調不良の選手が出ることは当たり前だし、その対処を事前に想定しておくべきだと思います。
それゆえ、昨日の試合の監督の仕事は普段とは違うはずです。
「戦略的・戦術的に選手を変える」
のではなく
「動けない選手が出ないようにコントロールする」
事だったのではないでしょうか?
まず、井手口が頭部を強打して動けなくなった際の交代は必然です。
UAE戦やシリア戦、過去の実績を考慮すると、緊急で投入し、かつあのポジションを無難に出来そうなのは今野以外の選択は無いと思います。
しかし、次に行った交代を私は理解できません。
原口から倉田に交代しました。
この時のハリルの選手選択が倉田だったことにネット等でかなり非難されているようですが、私はその点については非難するつもりはありません。
どの選手をメンバーに選び、どの選手を使うのかは監督の判断と責任ですから。
もちろん希望はありますが、最後は監督の好みでも構わないと思っています。
責任さえとればね。
理解できないのは、
「テレビの解説でも盛んに言っていた点になぜ対応しないのか?」です。
テレビの解説では何度も「酒井宏樹が足を引きずっています」と言ってました。
そして画面に映る姿からもそれははっきりと判りました。
それにも関わらず、痛んでいない原口を下げた判断が理解できません。
監督が気付かないなら、周囲のコーチやスタッフが言うべきでしょう?
もしも判っていて言わなかったのなら、即刻クビだと思うし、
気付きもしなかったのであれば、やっぱりクビだと思います。
繰り返しになりますが、昨日の試合環境は異常でした。
それゆえに、昨夜の監督やスタッフの仕事は、
常にピッチで11人が動ける状態を維持すること!
だったと私は思います。
実際に、イラクの監督がどれほどの手腕があるのか知りませんが、イラクの交代枠は基本的には動けなくなった選手の交代に使われていたように思います。
乾を使わないとか、色々意見は出ているけど、仮に怪我人や動けなくなった人間に対処した上で使えなかったのであれば、それは最善を尽くした結果だと思えます。
監督以下、スタッフ全員をクビにしろとは言いませんが、減俸等の何らかのペナルティーを課すことで、首脳陣のミスを明確にする責任が日本サッカー協会にはあるとおもうのですが・・・。
まあ、出来ないし、しないだろうな、今のサッカー協会では。
負けなくて良かった!それしか言いようがない
試合の感想を一言で言うならこれしかない。
「負けなくて良かった・・・」
試合終了時に、それしか感想が出なかったです。
それと、何人もの選手が痛んでいましたが、
「昏倒するような選手が出なくて良かった・・・」
本当にそう思いました。
イラクのホーム試合なので、場所の選定については文句を言えません。
ただ、開催時間だけはもう少しどうにかならなかったのでしょうか?
使用したスタジアムの電気事情でナイターが難しいのが、酷暑の時間でのプレーになったと言われていますが、37度を超えるような時間帯にやってはいけない。
命に関わる事態になってからでは遅いよ。
サッカー協会はくだらん事に金を使ったり、スポンサーを意識した選手のごり押しをするくらいならば、会場選定に補助金出すからナイターできる場所に変えてくれ!と言うようなごり押しは出来ないのかな?
そう感じました。
試合前に注目した5選手について
試合前の記事で注目選手を5人ピックアップしました。
注目した選手全員が試合に出ましたので、答え合わせをしたいとおもいます。
大迫!先制点は素敵でした!!
最終予選で得点していなかったので、とにかく「得点」を期待していました。
その願いをちゃんと叶えてくれました。
ただし、後半10分のチャンスを逃したのは痛かった。
原口からのラストパス、絶好のタイミングだったのにトラップミスでゴールラインを割ってしまいました。
それと、後半20分のチャンス!
酒井宏樹がペナルティエリアに深く侵入したのに、パスを出す絶好のタイミングにパスを出さず、追加点のチャンスを失ってしまいます。
あの時の大迫の鬼の形相を見た時に、大迫は強くなったなぁ・・・。そう思いました。
しっかりと身体をケアして、オーストラリア戦でも得点を頼みます!
昌子!やっぱり貴方は我がアントラーズの要だよ!!
シリア戦でのミスは完全に払拭されましたね。
1対1も、カバーリングも、位置取りも、鹿島の試合でいつも見ている昌子さんのプレーでした。
気になった点は、ヘディング技術の向上が必要と言う点です。
何本か不十分なクリアがありました。
その点を改善すれば、CKでヘディングを決められるようになるのかも知れません。
これからJリーグで死闘が続きます。今週の土曜には札幌戦が控えています。
昨日の試合の出来であれば、次のオーストラリア戦でもきっと呼ばれるはずですから、絶対に怪我だけはしないようにしてください!
井手口!最高でした!!頭は大丈夫か?
本当に良い選手ですね。
ガンバと試合する時は要注意だな~と思いながら観ていました。
ポジショニングやパスなど、凄くセンスが良いと思いました。
このまま代表のスタメンに定着しても不思議ではない選手ですね。
それだけに、負傷での途中交代は残念でした。
映像で観ましたが、かなり頭部を強打していましたね。
しっかりと検査して、しっかりと治して下さい。
7月5日のリーグ戦で元気な姿を見せてください!
・・・活躍はしなくていいですよ。
久保!オーストラリア戦で必ずリベンジを!!
シリア戦も、そしてこのイラク戦も、物凄くやり難そうにしていましたね。
身体が重いのか判りませんが、持ち味のドリブルもスペースへの飛び出しも殆ど見られず、高い技術を持っているはずなのにトラップミスを犯し、散々な2試合でしたね。
でも、まだチャンスがあります。
オーストラリア戦で得点を決めれば良いんです!
そしたら、貴方がヒーローですよ!!
酒井高徳!せっかくのチャンスを・・・
酒井宏樹の負傷による交代でしたが、出場機会が巡って来ました!
ですが・・・
本来の仕事であるDFはまあ問題なかったとしても、SBとして求められる攻撃面では散々な出来でしたね。
- ドリブルを仕掛ければ相手に引っ掛かる
- パスをしたらミスパスになる
- トラップも流れて体勢が崩れる
何一つ良さを出せないまま、試合終了となってしまいました。
もしかして、出場するチャンスが無いと思って、気持ちを切らしていたの?
ハンブルガーでのプレーを見ていて、期待していたのになぁ・・・。
残念でなりません。
今後の日本代表の予定
ロシアワールドカップの最終予選は残り2試合となりました。
- 8月31日 ホームでオーストラリア戦
- 9月6日 アウェイでサウジアラビア戦
グループ3位と2位のチームとの連戦になります。
この期に及んで監督交代は無いと思うので、しっかりと準備して欲しいと思う。
選手だけでなく、監督やコーチ・スタッフにも!
ワールドカップ出場の行方
皮算用しても意味が無いと判っていますが、楽観的な記事を見る度に心配になります。
日本の残り2戦は先に書いたようにオーストラリアとサウジアラビアになります。
対するライバル達の対戦は・・・
2位のサウジの残り2試合
8月31日ホーム・UAE戦
9月5日ホーム・日本戦
3位のオーストラリアの残り2試合
8月31日アウェイ・日本戦
9月5日ホーム・タイ戦
豪州もサウジも、格下との試合が1試合あります。
つまり、オーストラリアとサウジの両国と連戦する日本は、実はとても追い込まれています。
なぜなら、現状では日本が首位に立っているとは言え、勝ち点差は僅かに「1」。
仮に、日本が残り2戦共に引き分けた場合、勝ち点は19にしかなりません。
一方、サウジや豪州がUAEやタイに勝つと両国共に勝ち点20になります。
日本は3位に陥落します。
まあ、どちらか1試合勝てば良い訳ですが、オーストラリアには過去10年の最終予選で一度も勝ったことがありません。
2016年のキリンカップでは勝っていますが参考になるのかな・・・。
2試合無敗でも3位に転落する可能性が高いので、日本が目指すのは1戦必勝です。
調子の良い選手を選択し、そして試合に投入し、どんな形でも良いので2試合の内1試合を勝ってください!
まとめ
海外組みのメンバーは、まずは1年の疲れを取ってください。
痛んだ身体をしっかりと癒してください。
そして、各チームのシーズン前の合宿に参加して身体を作ってください。
Jリーグのメンバーは、試合に出てコンディションを整えてください。
ただし、怪我だけはくれぐれも気を付けてください
毎年、夏から秋に掛けて行われる代表の試合では、
「海外組みメンバーがシーズン前で身体の動きが鈍く、その結果苦戦した!」
などの言い訳を良く聞きます。
ですが、今度の豪州戦はそんな言い訳は一切聞きたくありません。
事実上の決勝戦なのですから!
勝って栄冠を掴むか、地獄の淵まで落とされるか、ですから!!
敢えて言わせて頂きます。
次のような決勝戦のような試合でこそ、
大迫や昌子が鹿島で培った「勝つべく試合で勝つメンタリティー」が活かせるような気がします。
優勝(栄冠を掴み取る)するメンタリティーだけは、海外勢の選手であっても香川を除けば体得していないと思います。
勝ってくれ!
俺達をロシアワールドカップへ連れて行ってくれ!
とりあえず私は、チケットが当たることを全力で祈ります。
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