この一連の記事は、2015年春に見つかった未破裂脳動脈瘤を、
2016年春に『開頭クリッピング手術』を受けて治療した闘病記録です。
前回の記事は、手術当日にICUで過ごした夜についてまとめました。
- 痛みはどうだったのか?
- 時間の進み方はどうだったのか?
などをまとめています。
未破裂脳動脈瘤と闘う ~入院2日目。手術日のICUでの長い夜~ - lands_end’s blog
今回の記事は、手術翌日にICUから一般病室に移された時のことをまとめます。
手術翌日の朝も意識は混濁していました
前回の記事にも書いたように、手術日の夜から翌朝にかけて意識はハッキリとはしませんでした。
「うつらうつら」している状態でした。
ただ、以下の点で朝なのかな?と認識しました
- ICUへの人の出入りが頻繁になった
- 人の話し声や物音が頻繁に聞こえるようになった
ICUに人が入ってきた気配で目を覚ますと
「●●さん、おはようございます」
「体調はどうですか?痛みはどうですか?吐き気はどうですか?」
などと言われた気がします。
それから、「今日は先生の診察の後、病室へ戻りますからね」と言われました。
主治医が来て説明を受ける
時間ははっきり判りません。
「●●さん、おはようございます」
と呼び掛けられて目を覚ますと、主治医が居ました。
そこで、改めて手術について話をされました。
- 手術は成功した
- 手術中に大きなトラブルはなかった
- 輸血もしていません
- 傷口の状態も問題なし
- 間もなく一般病棟に移る
こんな内容だったと思います。
それから、「手術の詳細について知りたければ、数日たって落ち着い頃にお話します。」と言われました。
確かに、この時点では意識は朦朧としていたので、長々と話されても苦痛だったと思います。
お昼頃に一般病棟へ移動しました
時間ははっきりと覚えていません。
主治医の説明の後も、ウトウトしていました。
人の気配で目覚めると、ICUの自分のベッドの周りに人が何人もいました。
「●●さん、それでは病室に戻りますね」
「頭部のチューブを外して、縫いますね」
「その後、寝台に移して病室へ行きますよ」
って言われたように記憶しています。
随分早くもう病室へ戻るんだなぁ・・・と思いました。
ですが、痛みを感じていないため、不安は無かったです。
頭からチューブを外し、医療用ホッチキスを打つ
チューブと書いてますが、この時点では自分の頭がどうなっていたのか判りません。
頭部の状態については、後日嫁さんに聞いた時の話しを引用します。
「術後にICUで見た時には頭に2本くらいチューブが刺さっていた!」
「色がちょっと赤っぽくて、正視出来なかった!」
「もう元に戻らないかと思った」
と言ってました。
要するに頭から角みたいにチューブが出ていたようです。
チューブを抜く時に痛みは特になかったですね。
医療用ホチキスで止める時にも痛みはなかったです。
若干、チクッとしましたが。
カチャッという音だけが聞こえた気がします。
移動用寝台に移されて吐く
男性スタッフが数人掛りでシーツごと持ち上げ、移動用寝台に移されました。
フワッと上がった感覚が気持ち悪かったです。
また、ICUのベッドでは身体を少し起していたのですが、移動用の寝台は平らのためなのか判りませんが、寝台に移されて「ウエッ」と吐きました。
でも、当然、何も出てきません。胃液がちょっと出て苦しかったです。
病室のベッドに戻って吐く
カラカラと寝台のキャスターが鳴る音が廊下に響いていました。
エレベーターに乗って一般病棟の階に着いた時に感じたのは・・・
「うるさい」
色んな雑音が響いていて「うるさい!」ってなりました。
これは個人差があると思いますので参考程度にしてください。
手術直後、私は「人の声が頭に響いて」しんどかったです。
数日でこの現象は解消しました。
一般病棟の自分のベッド、大部屋(6人2列)の真ん中のベッドに、またしても数人掛りで移動しました。
ユラッとする揺れが悪いのか判りませんが、病室のベッドに移されてまた「ウエッ」と吐きました。
とにかく、出るものがなくて苦しかったです。
腕には点滴が刺さったまま
私は左手首に点滴がセットされていました。
痛み止めが注入されていたようです。
点滴している部分がうずくとか、痒いとか、痛いとか、特にありませんでした。
一般病棟に戻った時の状態のまとめ
一般病棟に戻った時の状態をまとめます。
手術前に、病室へどんな状態で戻るのか気になって調べたことがありましたが、中々自分が知りたいと思う記事がありませんでした。
手術前に自分が知りたかったことを、実体験を元にまとめてみます。
傷口の痛み
一般病棟に戻る時、痛みがどうなのか一番気にしていました。
実際には、ICUから戻った直後はまだ痛み止めがしっかり効いていて、痛みは殆どありませんでした。
ただ、「ジワーン」という圧迫感が頭を覆っていました。
孫悟空が頭に嵌めていた金色の輪(緊箍児)をしている感じで、ジワジワと頭を締め付けてくる感じでした。
そして、私の場合は頭とは別の部分の痛みの方が強かったです。
私の前額洞が人よりも大きいため、頭蓋骨と前額洞の間の隙間を埋めるためにお腹の脂肪を取り出しました。
お臍の下数センチの辺りを、横一文字にスパッと10センチ位切られていました。
その傷の方が、ジンジンと痛かった記憶があります。
吐き気について
手術当日と翌日に掛けて、一番酷かったのは吐き気でした。
定期的に「オエッ」となりました。
一般病棟に戻ってからも、枕元にプラスチックの桶を置いてました。
最初の頃は吐いても頭に違和感はありませんでしたが、徐々に痛みが酷くなりました。
2日目の夜には、吐いた際には頭部と腹部の傷がかなり痛むようになりました。
吐き気は、全身麻酔を受けた人に、麻酔が切れた後に良く現れる症状だそうです。
ただし、全ての人に出る症状では無いそうです。
身体のどこが動かせたか?
術後2日目、どれ位身体を動かせるのか気になっていました。
部位毎に解説します。
足 普通に動きます。膝立ても出来るし、伸ばせるし、組むことも可能でした。
手 普通に動きます。点滴している左手は不自由ですが、問題なし。
身体 普通に動かせます。ただし、私は腹部を切ったので痛みがありました。
首から上 動かせません。頭を動かすのは出来ませんでした。
※実際には動かすことは可能なはずなのですが、なぜか異様に頭が重くて動きませんでした。微妙に傾ける程度が精一杯でした。
眼球 キョロキョロと動かして、周囲の様子を探る事が出来ました。
口と会話 問題なく出来ました。ただし、多くは話せませんでした。
※脳がとても疲れやすかったです。考えたり、話したりすると非常に疲れました。
食欲について
食欲は全くありませんでした。
喉の渇きも感じませんでした。
点滴をしている内は、無理に飲食しなくても大丈夫だそうです。
生理現象について
大きい方も、小さいほうも、生理現象は感じませんでした。
手術前、「術後の動けないときにトイレに行きたくなった時にどうしよう?」と悩んでいましたが、杞憂に終わりました。
実は尿道管が入ってました
大きい方はともかく、小さい方は実は出ていました。
漏らしていたのではありません。尿道管が装着されていました。
そのため、トイレに行きたいという感情を抱くことなく、出ていたようです。
嫁さんが言うには「垂れ流し・・・みたいだった」そうです。
ちなみに、管が入っている感触はありませんでした。
なので、痛みもありませんでした。
記憶(意識)について
何度か書いている通り、手術日と2日目の意識は曖昧です。
痛み止めで痛みをコントロールしているからだと思うのですが、意識は途切れ途切れになっています。
会話出来るし、考えることも出来ましたが、常に頭は「ボーッ」としていました。
そのため、当時の記憶が正しいのか自信はありません。
顔の右側が腫れ始める
術後にICUで寝ていた時にも、頭蓋骨を切開した右側を中心に顔が腫れていました。
ただし、本格的に顔面が腫れ始めたのは手術2日目の昼頃からでした。
右目を中心にムクムクと腫れ始め、あっという間にパンパンになりました。
私は眼鏡をしているのですが、眼鏡は掛けられないほどに腫れました。
そして、腫れると同時に少しずつ鈍痛を感じるようになっていきました。
次回は、『未破裂脳動脈瘤と闘う ~入院3日目。昼飯が出たけど・・・食えるか!!~』です。
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