この一連の記事は、2015年春に見つかった未破裂脳動脈瘤を、
2016年春に『開頭クリッピング手術』を受けて治療した闘病記録です。
前回の記事は、手術日当日の朝、自分がしたことや感じたことをまとめました。
未破裂脳動脈瘤と闘う ~入院2日目。手術日の朝~ - lands_end’s blog
今回の記事は、部屋を出て、手術台に乗り、麻酔をかけるまでをまとめています。
歩いて手術室へ向かう
前回の記事でも書いたように、手術室へは自分自身の足で向かうことになりました。
手術室からのお迎えスタッフと嫁さんと3人で向かいました。
大部屋を出て、脳外科病棟のナースステーション前では・・・
セレモニーなどは一切ありませんでした。
大部屋の担当看護師だけが、寄って来て、「明後日待ってますからね!」
と言ってくれただけです。
後で聞いたのですが、
大勢で送り出ししたら「見送る」みたいになってしまうし、
何よりも患者さんを緊張させてしまってはいけないので、
セレモニー的なことはしていないそうです。
患者とスタッフ専用のエレベーターを使い、手術室のある階へ。
エレベーターを降りてしばし歩くと、曇りガラスの両開き自動ドアが見えてきました。
その先が手術室でした。
手術室への入口で嫁さんと別れる
手術室の入口で嫁さんにメガネを渡しました。
嫁さんの顔を見ると、自分が泣きそうだったので、さっさとメガネを外して視界不良になりました。
人間、イザとなると言葉が出ないものです。
暫く、互いに無言のまま手を握っていました。
窓の外を見ると、通りの桜が満開でした。
「来年の桜は見れるかな・・・」と呟くと、
「来年は一緒にお花見しようでしょ!」と怒られました。
やっぱり、最後の最後まで手術は怖かったです。
もしも失敗したら?と最後まで考えていました。
だから弱気な発言が最後まで出て来たのではないかと思います。
いよいよ手術室へ!
メガネを外したのでここから手術台に乗るまでは視界不良でした。
なので、周囲の描写はイメージになります。
曇りガラスの自動扉を入ると・・・
そこは手術室ではなくてただの廊下でした。
おそらく、クリーム色を基調とした床と壁だったように思います。
いくつか、曇りガラスの自動扉らしき物があったと思います。
その内の1つにスタッフと共に入りました。
ぼんやりした視界ですが、どうやら手術室だと判りました。
スタッフに手を引かれ、部屋の中心に連れて行かれました。
手術台に乗ります
連れて行かれた部屋の中央にベッドらしきものがありましたが、距離1m以内でも私の視力ではハッキリと見えず戸惑っていると、スタッフに手術台へ仰向けに寝そべるように言われました。
ちょっと高目の手術台で、3段程度の踏み台を使って登った記憶があります。
(多少、記憶があいまいです)
看護師、麻酔医、様々な人たちが挨拶に来る
手術台に横になると、枕元に次々とスタッフが挨拶に来ました。
担当看護師の●●です。
麻酔医の●●です。
少なくとも5人以上と話したように思います。
まあ、こちらは視力が悪く、顔も見えませんでしたが。
弟子先生登場、改めて今日の手術の流れを解説
- 点滴から全身麻酔を注入→意識なくなる
- 筋肉弛緩薬を注入→呼吸が止まる
- 気管に管を挿入→人工呼吸開始
※麻酔注入からここまで20分以内 - お腹の脂肪を採取→縫合
※麻酔から約1時間経過 - 主治医により執刀開始
- 頭蓋切開後に動脈瘤の根元にクリップ
※麻酔から約3~4時間経過 - 前頭洞と頭蓋の間の隙間に脂肪詰める
※前頭洞とは?こちらのサイトを参照してください。
- 頭蓋骨を戻す(何か難しい単語言っていたけど忘れた)
- 頭皮を抜鈎(クリップで留める)
※麻酔から約5~6時間経過 - 手術終了とほぼ同時に麻酔から覚ます
- 自発呼吸の確認後→ICUへ移動
※麻酔から約7~8時間後になる
こんな説明でした。
ちなみに、上記の説明は前もって話を聞いていたので覚えていられました。
手術室で初めて聞いたら、絶対に覚えていないと思いますので、必ず前もって聞いておくことをおススメします。
覚醒後についての説明
「手術が終わり、麻酔が切れて意識が戻ってきた頃に話しかけますね。
名前を聞いたり、生年月日を聞いたりしますからね!」
と言われました。
また、「覚醒後は気持ち悪くて吐くかも知れませんが通常の反応です。」
とも言われました。
『それでは麻酔を開始します!』
その一言は『ハッキリ』と覚えています。
でも、覚えているのはその一言までです。
造影剤を身体に入れた時のような、身体が熱くなったり、むず痒くなるなど、異変を感じることはありませんでした。
スーッと・・・意識が無くなりました。
次回、『未破裂脳動脈瘤と闘う ~入院2日目。麻酔から目覚めた時~』です。
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