前回までのブログでは、初の造影剤検査での体験談を、
『検査前、検査中、そして検査後に発症した副作用』についてまとめました。
未破裂脳動脈瘤と闘う ~人生初めての造影剤投与・CT撮影~ - lands_end’s blog
未破裂脳動脈瘤と闘う~造影剤を受けるべき前にしるべきこと~ - lands_end’s blog
未破裂脳動脈瘤と闘う~造影剤撮影後、私に起きた副作用!~ - lands_end’s blog
今回は、造影剤検査後に始めた病院めぐりで得たことをまとめたいと思います。
脳神経外科巡りの目的
造影剤検査で得た結果をDVDに焼いてもらい、
自分なりに勉強した知識を元に、関東近辺の脳神経外科がある病院を巡りました。
病院を訪れる際の目的は、
- 手術方法について相談すること
- 経過観察は問題ないのか相談すること
この点を確認できそうな医師をピックアップして、その医師が勤務している病院をリストアップしていきました。
これらの詳細は、以前の記事にまとめています。
未破裂脳動脈瘤と闘う ~苦労した病院巡りのはじまり~ - lands_end’s blog
未破裂脳動脈瘤と闘う~選択肢は3つ!2つの手術法と経過観察~ - lands_end’s blog
未破裂脳動脈瘤と闘う~おススメの脳神経外科がある病院を探す~ - lands_end’s blog
訪れたほぼ全ての医師は、手術を薦めました
開頭クリッピング手術がメインの病院でも、
コイル塞栓術がメインの病院であっても、
私の頭に見つかった脳動脈瘤について、造影剤検査時のDVDを見ると、
手術した方が良いと言いました。
ちなみにスペック・・・と言う言い方は変ですが、脳動脈瘤の紹介をしますと。
- サイズ:4~4.5ミリ
- 前交通動脈
- 括れの無い瓜実型
- 形は歪である
脳動脈瘤の状態はともかく、
医師が手術を薦めるのは当たり前と言えば当たり前かな、と思います。
だって、普通に診療しただけの場合は、3割負担だと1000円前後の治療費で済むわけで、医師(病院)としては全く儲からない。
もちろん、それだけが理由ではないと思いたいですが、
それでも、医師が手術を薦める理由の一つであることは間違いないと思います。
病院巡りをしているうちに、自分は心に問題を抱えました
『この病気を治すには、手術しか無いだろう。』
という自分なりの勉強における結論があったことに加え、
どの病院へ行っても、医師からは手術を勧める話しが出てくるため、
だんだん自分の頭の中では手術をする事が前提となっていきました。
それはそれで、自分の心に、少しずつ影を落としていき、
普段の生活のリズムを狂わせ、仕事にも悪影響を及ぼしつつありました。
自分で手術が必要とは思いつつも、苦しい日々だったことを覚えています。
未破裂脳動脈瘤の手術には目安となるガイドラインがあります
手術を薦める医師が多いのは事実ですが、
理由も言わずに、とにかく手術を薦める医師には注意したほうがいいと思います。
日本脳ドック協会が定めているガイドラインがあります。
そのガイドラインに書かれていることだけはしっかりと頭に入れて、医師の話しを聞くのが良いと思います。
- 一般的に脳動脈瘤の最大径が5ミリ前後より大きく
- 年齢がほぼ70歳以下
- その他の条件が手術の妨げにならない場合
ガイドラインをまとめてあるサイトを紹介しておきます。
未破裂脳動脈瘤の治療 - 日本脳卒中学会
PDFのファイルになってます。
コイル塞栓術を薦める医師は少なかった
開頭クリッピング手術をメインにしている医師は、
ほぼ全ての医師がコイル塞栓術は薦めませんでした。
私自身が、頭を開けるのはイヤだし、痛いのもイヤだったので、
『術後が楽なコイル塞栓術はどうでしょうか?』
と聞くと、ことごとく否定的な意見を言われました。
- 括れのない形なので、コイルがきちんと瘤の中に収まらない。
- コイル塞栓術は、術後に再発の可能性がある。
一方、コイル塞栓術をメインとしている医師の診察を受けている際に、
他の医師の否定的な意見を伝えて聞いてみると、必ず、こう言いました。
- 括れのない瘤でもコイルがしっかりと収まるは術式もあります。
- 仕事への復帰を考えるなら、侵襲性の低いコイル塞栓術を薦めます。
ただし、必ず、『血管内検査をしないと何とも言えません。』とプロテクを言われるのが気になりました。
結局のところ、多くの医師の話しを聞いて自分なりに確信したのは、
『現時点で未破裂脳動脈瘤の手術に適した手術は、開頭クリッピング術の方が良い』
と言うことでした。
手術を勧めない医師に出会う
自分で調べたときには、未破裂脳動脈瘤患者が取る2つの選択肢『手術と経過観察』ですが、『経過観察』を選択するメリットがさっぱり判りませんでした。
いつ破裂するか判らない脳動脈瘤を抱えながら、普段通りの生活を行うというのは、
破裂のリスクを常に意識しながら生活する訳であり、
正直言ってデメリットしか感じられませんでした。
そこで、病院巡りをしている際に、
医師に経過観察を選択する際のメリット・デメリットを聞いていましたが、
自分が納得出来る答えをくれる医師にはなかなか出会うことが出来ませんでした。
なぜなら、多くの医師は手術前提で話しを始める、または考えているため、
経過観察を行うことを、患者目線で考えて発言してくれなかったからです。
そんな時、ようやく手術を否定する医師に出会いました。
DVDの画像を長いことを確認した後で、先生ははっきりと言いました。
『すぐに手術はしなくてもいいと思います。』
『しばらく様子を観てみましょう。』
『経験上、この瘤は破裂しない気がするから、安心して』
ここまで、ハッキリと言い切ってくれる医師はいませんでした。
正直、手術をするしかないと覚悟をしていた私にとって、
この先生の一言で、張り詰めていた心が楽になったことを覚えています。
経過観察についての考え方をまとめているサイトをリンクしておきます。
この医師との話し合いの後で、私は実際に経過観察を行いました。
その時の経験談は次回にまとめます。
次回は『未破裂脳動脈瘤と闘う ~実際にやってみた経過観察~』です。
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