lands_end’s blog

未破裂脳動脈瘤との闘いをコーギーに癒され暮らしています。鹿島アントラーズの応援と読書に人生の全てを掛けている40代の徒然日記です。

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モンゴル紀行を読んだ!



モンゴル紀行(著:司馬遼太郎/朝日文庫)を読んだ!

古い本だ、これは。年末に実家に帰った際に、本棚の片隅で埋もれているのを発見した。ちゃんと読んだ記憶も無かったので、持ち帰って読んでみた。
1978年12月20日 第1刷発行。。。
産まれて間もないころの作品です。

 

簡単に粗筋を・・・

街道をゆくシリーズを執筆中の筆者に、モンゴル行きの話が舞い込んでくる。モンゴルに様々な想いを抱いていた筆者は、その話に飛びつく。
旅の始まりは新潟空港からだ。
15Pにこんな記載がある、
「・・・
ハバロフスクから定期航路が開かれているのである。モンゴルへは、おそらく今後もじかにゆけることはあるまい。ソ連を通らなければならない・・・。(本文より)」
この文章を読んで、一日考え込んでしまった。
なんて、この世の動きは激しいのだろう。
今、モンゴルには直行便が飛んでいる。モンゴル航空がちゃんと成田や関空に飛んでいる。他にも、中国や韓国を経由して同日または翌日にはモンゴルに行く事が出来る。
さらにだ、ソ連はない!ないのだ!!
筆者が行った時に、まさかソ連が無くなる日が来るとは思ってもいないのだろう。ましてや、モンゴル出身の横綱が誕生するなんて、、、。
トドメが新潟からの飛行機だ。。。「日本航空」でハバロフスクに行っている。
2010年2月20日に上場が廃止されたあの航空会社だ。

たった、30年ちょっとで、こんなにも世界は変わるのか。。。

 

新潟を出て、ハバロフスク、イルクーツクを経て、モンゴルの首都ウランバートルに辿り着く。そして、ゴビへ。11日間の旅日記だ。

筆者の学徒出陣の際の友人に助けられたり、親切な大使館員や、心優しいモンゴルのガイド達に出会い、旅は美しい風景と思い出で彩られている。

ゴビでの記述が圧巻だ。
206-207Pにゴビでの夜の風景が書かれている、圧倒的な質量で襲いかかってくる星々。きっと、誰もが見たい!と思うに違いない。

この本を読んで改めて思うのだが、司馬遼太郎という作家の文章力と知識力はやっぱり並ではないのだ。ずば抜けいるのだと思う、ただ、彼の凄さを思い知るには、もしかするとこのような紀行文の方が良いのかもしれない。歴史小説(前回の坂の上の雲)などでは、小説に徹しきれないのだ。溢れんばかりの知識が、どうしても文章のそこかしこに滲み出てしまい、結果としてリズムが壊れている。。。ような気がする。。。ちと偉そうな事を書いてしまった。。。

なんにせよ、モンゴルに行ってみたい。と思わせてくれる、いい紀行文だ!

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