ダンス・ダンス・ダンス(著:村上春樹/講談社)を読んだ!
羊三部作を読んで、ブログを書いたんだから、完結編というこの本も書くべく、改めて読み返してみた。
読み終わった後の印象は、「あれ、面白いぞ。こんな面白く読めたかなぁ?」だった。昔、昔に読んだときも、「羊をめぐる冒険」よりは楽しんで読めたけど、そんなに記憶に残る程ではなかった。でも、10年以上たって読み返してみたら、凄くしっくりと読める。話のストーリーがテンポ良く、アドベンチャーRPGゲームみたいな感じです。
しかし、これだから、二度読み三度読みは止められないんだよね~。
やべえ、また変な方に話が進んでる。
本の粗筋だ、あ・ら・す・じ!
羊三部作の完結編だから、登場人物は当然「僕」。そして、前作で僕の伝道師みたいだった、耳の綺麗な女の子(このダンスダンスダンスではキキと呼ばれてる)。それ以外は、ほぼこの本からの登場する。
ファーストステージは東京から。
羊追いの後、廃人みたいに暮らしたかと思えば、フリーライターの仕事をしてがっぽり稼いだりして、日々を淡々と過ごしていた僕。でも、いるかホテルが気になって仕方ない。いるかが僕を呼んでいる。。。って、霊感小説じゃないんだけど、、、いや、でも霊感小説と言ったほうが意外と判りやすかったりして。。。
気になってしょうがないので、ついに仕事を放り出して、北海道へ。でも、いるかホテルはとうの昔に取り壊され、跡地には近代的なドルフィンホテルが!物語の前半は、このドルフィンと北海道がメインの舞台となる。そこで出会った、ホテル受付のユミヨシさん。あ~狙われた、僕にロックオンされた。。。と、思ったら、、、、おい、ヤラないのか。昔の僕なら間違いなくヤッテルだろう???歳取ったのか、、、と心配になるだよ。ホント。いくらマジで惚れたからってなぁ。
・・・やばい、また話がおかしな展開に、戻そう。
ユミヨシさんの話から聞いたホテルの怪奇現象(ほんと霊感小説だな)を体験し、久々に羊男と再会。抱き合って喜び合う、、、じゃなくて、彼からは次のステージへのキーワードが渡される。「踊り続けろ!」と。
それっきり、ホテルの怪奇現象は起きず、ユミちゃんとも発展せず、日々を過ごすのに苦労していた時に入った映画館で、昔の中学の同級生・五反田くんが出ている映画を鑑賞をしていると、、、キキが競演している!
と言う事で、東京へ戻る事に。
戻る事をユミちゃんに告げると、なぜか13歳の女の子・ユキを託される。母親がカメラマンらしいが、ぶっ飛んでるらしく、置いていかれたとかで、、、ってゆーかふつー託さねぇだろう!
東京ステージでは、ユキと五反田くんがキープレイヤーだ。
な昔のコネクションを利用して、五反田君の事務所のマネージャーと連絡を取り、五反田くんと再会!喜びで抱き合う、、、事はやっぱり無く、でも羊男との再会ほど冷たくも無く、お互いウマが合うのか、10年来の友人関係を深めていく。一緒に女も買うしね!でも、その件がきっかけで、一晩の雪かきの相手をした「メイ」が殺される。彼女が僕の名詞を持っていたから、当然警察にしょっぴかれる。この取調べがやけにリアルで、もしかして村上春樹って捕まった事あるのかなぁと思ったりして、、、。
一方、ユキには振り回されっぱなし、しかも、警察から出してもらったのもユキの尽力のお陰で頭も上がらない。13歳に完全に手玉に取られている僕。「おいっ、大丈夫か!!双子を両手にブイブイ言わせていた僕は何処いったんだ!!!」
にユキに連れられて、辻堂の父ちゃんの家へ行く。父ちゃんにユキの世話を頼まれる。ってゆーか、娘を預けるか?得体の知れない男に???ちなみに辻堂は地元なので、ちょっと嬉しい。
そんなこんなしている時に、親父から金も出るし、ユキのママからも誘いが来て、、、
次のステージ進む!!
物語の中盤は、ハワイ!常夏の島!!
・・・での怪奇現象と未成年の飲酒事件!!!
この本って、海外ではユキの飲酒や喫煙のシーンがカットされているらしい。なんでそんな事するんだろう?それこそまさに現実と非現実の取り違えになると思う。別に、未成年の喫煙や飲酒を擁護するつもりは毛頭ないけれど、誰しも一度や二度は経験があり、もしくは憧れていた事もあり、今もそれはあまり変わらないはずだ。それを、小説という分野で表現したら、一気に蔓延すると言うものでもないだろうになぁ。それよか、アメリカは氾濫しきった銃をどうにかした方がよっぽどイイのではないかねぇ???
また、話しがずれた。。。
ハワイでは、ユキママのアメと、アメの愛人にも会う。
それから、ユキパパが日本から手配したコールガールと寝て、ユキに怒られたり、、、って13歳のくせにえらく感がいいんだよなぁ。あ。ユキ、霊感が強いんだった。
ハワイの休日を堪能していると、、、ハイ、怪奇現象、居るはずのないキキを見かけ、追いかけると6対の骸骨がある部屋に迷い込む。そして、ユキパパの送り込んだクノイチ、、、じゃなくてコールガールの電話番号がキキに繋がる番号だったりして、、、
ハイ、ではファイナルステージへ。
物語の後半は、クライマックスへ向けてまっしぐらです。
次々に明かされていく謎の数々。
判明していく骸骨の正体(つまり、それだけ死ぬということ)。ちなみに、1体は僕が警察にしょっ引かれる原因となった、メイちゃん。
あとは、、、秘密にしておきましょう!
五反田君との蜜月時代にも大きな変化が!シェーキーズが出てきたのが懐かしかった。学生の頃はよく行ったなぁ。最近は行ってないけど。。。
そして、13歳の魔性(?)の女・ユキの活躍。彼女の特殊能力が、最終ステージの謎を次々と解いていくキーなります。なんか、ホントにゲームみたいだ。
10数年ぶりに読んだけど、楽しかった。特に、羊さん絡みの4作品の中では、一番色んな人に受け入れられ易いのではないだろうか?冗談めかして霊感小説と言ったけど、読んでもらえば判ってくれるさ、きっとね。
そうそう、最後まで謎は残ったままなんだよね。。。○体目の骸骨が誰か判らない私は、まだこの本を理解しきれていないのだろうか。。。