lands_end’s blog

未破裂脳動脈瘤との闘いをコーギーに癒され暮らしています。鹿島アントラーズの応援と読書に人生の全てを掛けている40代の徒然日記です。

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半島を出よを読んだ!



半島を出よ(幻冬舎:村上龍著)を長編小説読んだ。
村上作品は良く読む。どちらかと言えば春樹本の方が多いのだけれど、龍本もジャンルによっては好きだ。

さて、どんな本だったか粗筋を書かなきゃ、日記の意味が無いんだけれども。。。
難しいだよね、これ。

 

簡単なあらすじ

前半、特に難しかった。意識を集中させるのが大変だった。別に寝てしまうという訳ではなくて、正直に言うと、あまりに緻密かつ考証を重ねた文章だから、スッと頭に入らなくて、何度も何度も読み直してしまう。つまり、リズムが狂って、物語に没頭できなくなるんだ。物語に没頭できず、妄想できないのは、かなり辛い。一度、本を閉じてしまうと、再開するのに覚悟がいったしね。
また、時期も悪かった。丁度、北朝鮮がミサイルをぶっ放す、ぶっ放さないと言っている頃に当たっていただけに、一生懸命書いてある事を理解しようとしてしまって、小説を読む基本を忘れていたんだ。
小説を読む基本は「リズムと妄想、そしてある程度の読み飛ばしなんだ」
それを忘れていたから、本当にしんどかった。

 

しまった!粗筋じゃなくて愚痴しか書いてないぞ。。。

要するに前半の前半は、北朝鮮という国(かなり興味深く突っ込んで書いてある)、そして舞台となる日本の現状の説明(結構、悲惨で混沌とした国になってる)、これらが交互に描かれている。それから、最初は全く存在価値が掴めない、いわゆる世間という枠組みからドロップアウトした若者達が出てくる。前半の後半は、半島を出てきた北朝鮮のコマンドが福岡で何をするのか、そしてどうなっていくのかを匂わせている。

 

後半は一転して物語の進行が早くなる。複雑で判りにくい説明が殆ど無くなり、対決と終焉に向けて突き進んでいく。だから、読む側ものめり込みやすいし、読んでいて楽しい。それと面白かったのは、北朝鮮の冷血で親しみが沸きそうに無かった軍人達に、少しずつ惹かれていく自分がいて、ちょっと不思議な気分だった。別に人類皆兄弟を謳い文句にした平和を推奨する本ではないのに、なぜか人の本質(共存と平和を求める心)を感じさせる場面が次々に出てくる。それから、前半に出てきた、ドロップアウト軍団の逞しさと強さ、そして孤独で協調性の無い彼らにも潜む人間の本質(群れ)、も垣間見させてくれる。

 

まとめ

なんだか、取りとめの無い文章になってしまった。
読むときのアドバイスとしては、前半の前半は堪える事!
そこさえ抜ければ、気づいたら一気に最後まで進んでいると思う。

村上龍の五分後の世界ほどにはのめり込めなかったけど、多分、暫くしてから読み返しても新鮮な驚きと新たな発見がありそうな本でした。

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