雨鱒の川(著者:川上健一)を読んだ!
本の紹介を始めたら、そればっかりになってきた。なんでもやる事が狭窄視野になる私です。。。
でもって、三冊目の紹介が「雨鱒の川」だもんなぁ。結構というか、かなりマイナーかもしれん。。。
本を手に取ったきっかけは、綾瀬はるか絡みです。彼女が出演している映画として知っていたのですが、それを偶々古本屋で見っけまして、買った訳です。
昨年、ひょんな事からTBSの「世界の中心で愛をさけぶ」の再放送を見て、それ以来彼女の良さに惹かれっぱなしなんですよ。そんな訳で、彼女が出ている映画だと知っていたのですが・・・。
まあ、綾瀬さんのことやセカチューの事は、いずれまたにしましょう。だって、私なんぞが偉そうに書くことはとてもできんし。。。
でだ!本の紹介しなきゃいかんのだがね・・・。
読み初めの印象は、、、「読みにくいじゃんか」
読み途中の印象は、、、「読み慣れないじゃんか」
読み終えた印象は、、、「読みにくかったじゃんか」
ふざけてんのかっ!と怒られそうなんですが、本気なんだって!!
だってね、登場人物の台詞がぜ~んぶ『方言』なんだよ。しかも、メジャーな関西弁ではなくて、東北弁(東北の人すいません。。。)。
まじでわかんないよ、これ。とにかく読みにくいし、意味もよく解んないし、リズム感上手くとれないし、のめり込みにくいし。
最初の数ページで、放棄したくなったもの。
でもね、描写されている風景が本当に秀逸です。
雨上がりの土の匂いや、カラッと晴れた日の太陽の匂い、ムッと噎せかえるような草の匂い、清流の川の匂い。
子供の頃、確かに身近に感じていた感覚が呼び起こされ、懐かしさでいっぱいになります。(ただし、30歳以上の読者に限るかなぁ)
物語の粗筋としては、とある東北の田舎を舞台にした、少年と少女の恋の物語。
豊かな自然の中で遊び、時に会話までする不思議な主人公・心平と、幼いころに高熱で音を失ったちょー自然体に生きる少女さゆり。
二人のほかに、心平の母親、さゆりの祖母、村の爺さん、村の小学校の上級生、、、彼らの存在が、小説を盛り上げていきます。
この小説は、派手なドンパチがあったり、魔法が飛び交ったり、モンスターが出てきたり、、、は全くありませんし、どちらかといえばテンポはちょースロー。
なのに、後半は常に心臓が高鳴り、今で言うスローライフを楽しむ心平にやきもきし、さゆりのあどけなさにハラハラし、いつの間にか、小説に引き込まれています。
最初の数十ページを頑張って読めば、結構はまるかもしれませんっ!
ただし、最後まで方言には苦労しますが。。。
あ、そうそう、題名の雨鱒ですが、、、
確かに重要な役割なのかもしれないが、、、私にはちょいとしっくりこなかったよ。
雨鱒じゃなければいけない理由はあんのかなぁ???ただの鯉とか鮒とか、鮎とか山女ではいかんのだろうか???
う~ん。わからんです。。。