2019年10月23日、鹿島アントラーズは聖地カシマスタジアムにJFLの絶対王者・HondaFCを迎え、2019年天皇杯準々決勝を戦いました。
昨年の同大会で戦った時は6-1で快勝していますが、今シーズンのHondaFCは次々とJリーグ勢を連破して勝ち上がってきており侮れない相手な上に、鹿島は怪我人続出、野戦病院をはるかに超える酷いチーム状態のアントラーズにとっては、かなり難しい試合になるだろうと思っていました・・・。
そして、試合は予想通り厳しい展開となりました。
勝利を手繰り寄せたのは、生え抜きである土居の覚悟でした。
2019年天皇杯準々決勝・鹿島VS HondaFC戦の記録を残しておきます。
- 2019年天皇杯準々決勝・鹿島VS HondaFC戦の試合結果、及びスターティング&交代メンバー
- 2019年天皇杯準々決勝・鹿島VS HondaFC戦の試合内容と選手の感想
- 鹿島の今後について
- まとめ
2019年天皇杯準々決勝・鹿島VS HondaFC戦の試合結果、及びスターティング&交代メンバー
鹿島 1-0 HondaFC
後半20分:土居 聖真
スターティングと交代メンバー
GK 1クォン スンテ
DF 5チョン スンヒョン
24伊東 幸敏
26小池 裕太→後半25分
28町田 浩樹
MF 6永木 亮太
25遠藤 康→後半32分
30名古 新太郎→後半45分
41白崎 凌兵
FW 8土居 聖真
34有馬 幸太郎
相変わらず負傷者続出でスタメンは若手主体で組まざるを得ません。
それゆえ、スンテ、永木、遠藤、土居が踏ん張ってくれたのが幸いだった。
1点しか取れなかったとみるか、
それとも・・・
とにかく勝利して次のステージへ進んだとみるか、
色んな考え方や感じ方がある試合になったと思います。
2019年天皇杯準々決勝・鹿島VS HondaFC戦の動画ハイライト
鹿島の得点シーンはまさにピンポイントでの勝利でした。
遠藤と土居の2人で為せる業ですが・・・。
2019年天皇杯準々決勝・鹿島VS HondaFC戦の試合内容と選手の感想
スタジアムには前半の途中からブーイングが響き始めていた。
相手へのブーイングかと思いましたが、私には、鹿島サポの鹿島の選手へのブーイングに聞こえました。
そしてそれは、ハーフタイムに入る時にはより一層強くなりました。
そんな試合でした。
人によっては酷評あり・・・
評価の難しい試合だと思います。
前半開始、とにかく土居が負傷しないことを願いながら試合を観戦しました。
前半総括、色んな意味で鹿島は鹿島だった。相手に合わせるとか、選手の実力に合わせるのではなく、鹿島らしい戦いをこの日も見せていました。
一方のHondaは流石に連携が熟していて、見事にパスを繋いでいました。
しかしながら、最後の部分で、焦りなのか、パスやプレーの選択に微妙なミスが生まれていました。
鹿島が鹿島らしいサッカーを崩さないことに無言の圧力を感じたのでしょうか?
私の個人的な感想としては、SNS等の鹿島サポーターが苦言を呈しているほどに、鹿島のプレーがどん底には思えませんでした。
昨日の試合を酷いと感じるのは、単に良いFWが居ないからではないでしょうか?
ボールを引き出せる動きの技術がある人
ボールを受けて溜を作る技術のある人
土居は上は出来ても下はそれほど得意分野ではないので、新人の有馬がそこを担うべきなのでしょうが、荷が重すぎたのでしょうか?
後半総括、大岩監督が動いた!
前半は永木と名古のボランチでしたが、後半は名古を左2列目の白崎と入れ替えました。
その結果、ボールがスムーズに回るようになり、かつ、白崎が前に出る分、攻撃にも厚みが加わり、後半序盤は鹿島が圧倒していました。
ただし、やっぱりFWが居ない問題は解消されていませんでした。
この試合で鹿島らしさが出たと思うのは、鹿島の猛攻を押し返してHondaペースになった時間帯に、一瞬の隙を突いて遠藤のクロスから土居が点を決めたところです。
後半終盤に関しては、結果として失点はしませんでしたが、正直、このチームでの鹿島りは失敗だったと思います。
かなりの幸運が味方してくれなければ、立て続けに被弾して負けていてもおかしくなかったです。
試合終了、鹿島が1-0で勝利。
とにかく準決勝に駒を進めた。
それが、この試合の全てです。
土居の覚悟に心から共感します
試合後の記事で一番心に響いたのは、得点した土居のコメントでした。
記事を引用します。
「この時期は内容とかどうでもいいし、結果が全て。天皇杯では次に進むこと、リーグ戦では勝ち点3を取ることが最大の目標。内容がどれだけ悪かろうが、勝ち点3を取ることに執着できればいい。内容を言ってもしょうがないし、勝てば忘れるし問題ない。そこに突き詰めてやっていきたい」
この記事を読んで最初に感じたのは、土居がこの境地にまで達したのか・・・と。
こういう台詞が出るようになった彼が鹿島にいる限りは、鹿島の伝統は受け継がれるな・・・と。
私が鹿島を好きになった理由の一つに、鹿島が掲げるイズムがあります。
『鹿島が存続するためには「勝利の味」を選手もサポーターも味わい続けること』
何をしても勝てば良いとまでは言わないが、反則以外は出来ることは全てやって勝利を目指すという姿勢に、私は強く共感しています。
この鹿島のイズムが好きな私にとっては、昨日の相手であるHondaFCの主将が試合後のインタビューで語っていた、
「惜しい試合が欲しかったわけじゃない」
このコメントには心から共感しました。
鹿島がJに加入した当初、多くの選手がHonda(当時は本田技研)から移籍したのには、やっぱり理由があったのだと思いました。
鹿島とHonda・・・
カテゴリーは異なれど「強者であり続ける」ことへの難しさを知っているチーム同士の一戦は、ある意味では見応えのある試合だったのだと思います。
念のために記しておきますが・・・。
今回「これでいい」と私が言うのは・・・
「勝ったこと」
であって
「戦いぶり」
ではありません。
とてもとても、「鹿島らしい試合巧者ぶり」を発揮していた試合とは言えませんので・・・。
大岩監督は動く
前節の松本戦で、私は大岩監督の批判をしました。
試合が、
劣勢のときや変化が必要なとき
監督の、
引き出しの少なさや動きの遅さ
が気になると。
しかし、今回のHonda戦では監督は後半から布陣を変えました。
前半のボランチは永木と名古でしたが、名古がパスミスだらけで攻撃的に機能していないとみるや、後半は頭から白崎と名古をスイッチしました。
その結果、後半序盤は鹿島が猛攻を仕掛けることに成功しました。
白崎のパスが秀逸だった訳ではないのですが、オフェンシブボランチとしてチョイスするなら、この日は白崎が良かったのだと思います。
また、鹿島優勢の時間帯に点が入った訳ではないので100%成功では無いかもしれませんが、序盤にそれなりに鹿島の時間帯を作り出して相手を押し込んだことで、相手が前へ重心を掛けたときに隙を突くことに成功しましたし、終盤のHondaの猛攻の時間を短くするのに成功したとも言えのではないでしょうか?
まあ、すべては結果ありきの話になるか・・・。
でも、とにかく、監督が能動的に動いたことは良かったと思います。
鹿島の今後について
浦和が「あの」広州恒大を破って決勝へ進みました。
その結果、日程が一部変更になりました。
それにしても、浦和は素直に凄いと思う。
あの広州をホームでもアウェイでも倒すというのは・・・。
■鹿島アントラーズの今後の試合予定
- J1第30節 11/1(金) 19:00 ホーム VS 浦和
- J1第31節 11/9(土) 14:00 ホーム VS 川崎F
---日本代表の試合が予定されています--- - J1第32節 11/23(土) 14:00 アウェイ VS 広島
- J1第33節 11/30(土) 14:00 ホーム VS 神戸
- J1第34節 12/7(土) 14:00 アウェイ VS 名古屋
- 天皇杯準決勝 12/21(土)場所・時間未定 VS 長崎
- 天皇杯決勝 1/1(元旦) 国立・時間未定 VS 神戸or清水
改めて日程を見て思うのは、今期、鹿島の試合は最大で7試合しかないということ。
あと、7回しか勝利を味わえないのか・・・。
一年が経つのは本当に早い。
まとめ
次のリーグ・浦和戦まで1週間以上あります。
浦和戦に照準を合わせて怪我人を戻すのか、翌週11/9の川崎F戦に合わせて調整するのか?ここは思案のしどころです。
浦和は、広島、鹿島、川崎と戦ってからACL決勝でサウジへ行く過密日程。
川崎は、広島、鹿島、浦和と1週間に3試合戦う過密日程。
彼らが真ん中の鹿島戦にどんなメンバー構成で、どんなモチベーションで挑んでくるのか?その辺りを考えながら、チームの方針を決めなくてはいけません。
次の2試合の結果が、今季を左右するような気がします。
勝ちに拘ろう
2年前の悔しさを晴らそう
優勝を見せてくれ!
勝て、アントラーズ!!
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