2019年4月9日、鹿島アントラーズはACLグループステージ第3節をアウェイの地で慶南(韓国)との試合に挑みました。
主将の内田は膝の負傷で出場出来ず、かつ、連戦を乗り切るために主力をターンオーバーして休ませたメンバー構成では、不調の慶南相手とは言え、韓国特有の激しいプレースタイルに悩まされるだろうな・・・と危惧していました。
それでも、うちには韓国出身でいまや鹿島の絶対的な守護神となったスンテがいますので、絶対に韓国のチームには負けないと意気込んでいましたが・・・。
ボロボロのピッチコンディションに加え、強風と冷たい雨が降りしきる悪条件の中で行われた、2019年ACL第3節(アウェイ)鹿島VS慶南戦を振り返ります。
- 2019年ACL第3節(アウェイ)鹿島VS慶南戦の試合結果とメンバー
- 2019年ACL第3節(アウェイ)鹿島VS慶南戦の試合内容振り返り
- 2019年ACL第3節(アウェイ)鹿島VS慶南戦を観て感じたこと
- 2019年ACLグループEの現状
- 鹿島の今後について
- まとめ
2019年ACL第3節(アウェイ)鹿島VS慶南戦の試合結果とメンバー
鹿島 3-2 慶南
後半11分:オウンゴール (犬飼)
後半30分:オウンゴール
後半46分:金森 健志
後半48分:セルジーニョ
第2節は鹿島が2点先行してから追いつかれ引分けました。
今節は鹿島が2点先行されてから、追いつき、そして逆転しました!
大きな、大きな勝点3となりました。
スターティングメンバーと交代メンバー
GK 1 クォン スンテ 交代→前半50分 21 曽ヶ端 準
DF 17 平戸 太貴 →後半30分 19山口 一真
22 安西 幸輝
28 町田 浩樹
39 犬飼 智也
MF 18 セルジーニョ
20 三竿 健斗
25 遠藤 康 →後半26分 23小田 逸稀
30 名古 新太郎
FW 10 安部 裕葵
14 金森 健志
内田の不在をカバーするため、先週金曜の名古屋戦に続いて平戸を右SBで起用。
名古屋戦では軽くあしらわれた印象でしたが、この試合では少しは成長のあとが見れればと思っていましたが、まだまだですね。
それにしても、スンテの負傷交代は痛い。
この試合だけではなく、今後、連戦が続く時に痛すぎる。
軽い、打撲や打ち身程度であれば幸いなのですが・・・。
2019年ACL第3節(アウェイ)鹿島VS慶南戦の試合内容振り返り
冒頭にも書いたとおり、酷いピッチと強風、そして体力を奪う冷たい雨・・・。
最悪のコンディションの中で、鹿島の選手達は最後まで諦めずに戦っていました。
本当に、これぞ「鹿島」。
「献身、誠実、尊重」がピッチに溢れていました。
前半序盤、画面を通してもピッチコンディションの悪さが目に付きました。
思うようにショートパスが繋がらない。
風の影響でボールが揺れるのか、トラップが大きく乱れる。
いつもの鹿島の選手のプレーからは考えらない稚拙なプレーが散見されました。
前半中盤、試合を支配しているのは鹿島ですが、攻めに転じるところでボールロストして、何度か危ないシーンを招きますが、スンテを中心に守備陣が必死に耐えます。
前半終盤、依然として試合を支配しているものの決定機まで作れません。
すると・・・最悪の事態が起きてしまいます。
カウンターに合わせて飛び出してきた相手選手より先にスンテがクリアしますが、接触の際に相手に左ふくらはぎから足首に掛けて思いっきり踏まれてしまいます。
立ち上がることが出来ず担架で退場。
そこで登場!曽ヶ端さん!
後半序盤、久々のプレーでベテランとは言え曽ヶ端も緊張しているのか、キックが相手に渡る等、危ない場面を作られます。
また、依然としてボールが収まらず、こぼれたボールを拾われてピンチを招きます。
そして・・・
後半11分、久々の出場に燃えているはずの名古が、慶南の日本人選手・邦本に振り切られてクロスを挙げられると、犬飼がダイビングでクリア!
無常にもゴールへ吸い込まれ、オウンゴールで先制点をプレゼントしてしまいました。
後半21分、FKに合わせたボレーはポスト!曽ヶ端さんがゴールマウスに立つと、何故かポストやクロスが助けてくれる気がします。
後半25分、ワンツーでペナルティに侵入され曽ヶ端と1対1になるも、見事にブロック!
鹿島がアンラッキーのあと、ラッキーを2発手繰り寄せますが・・・。
後半26分、再び邦本のクロスから追加点を奪われてしまいます。
守護神を失い、攻撃も決め手に欠く状況で、万事休すかと目を瞑りましたが・・・
後半30分、三竿のクロスが相手のオウンゴールを誘い1点返します。
すると・・・
流れは大きく鹿島へ傾きます!
山口を投入し、攻撃の勢いを強めますが、鹿島を再び悲劇が襲います。
後半35分、町田にイエローが出て次節出場停止。
そして・・・
後半39分、犬飼にこの日2枚目のイエローが出て退場&次節出場停止。
正直、全ての鹿島サポーターが審判に罵詈雑言を浴びせていたことでしょう。
でも、選手は戦う姿勢を崩すことはありませんでした。
その姿にサッカーの女神は微笑んでくれました。
後半アディショナル1分、久々の金森のゴールで起死回生の同点!
後半アディショナル4分、ACLの申し子・セルジーニョの一撃で逆転!
守護神を失い、2点先取され、さらにCBを失いながら、アウェイで逆転勝ち!
大きな大きな勝点3です!
2019年ACL第3節(アウェイ)鹿島VS慶南戦のハイライト動画はこちら
劇的過ぎる、同点、そして逆転弾!
これで、スンテさんの負傷がなければ、万々歳だったのに・・・。
2019年ACL第3節(アウェイ)鹿島VS慶南戦を観て感じたこと
平日の18時からではライブではテキスト速報をコッソリ覗くのがやっとでした。
ゆえに、帰宅してからじっくりと録画で観戦しました。
観戦して感じたことを3つ!
スンテの怪我が本当に心配!
劇的な勝利は本当に嬉しい。
だが、この試合の一番のポイントはスンテの怪我の状態です。
試合後に、足を引き摺ってはいたが「自力」で歩いていたとのニュースがあった。
だから、骨折ではないのかも知れない。
ただ、あれだけ思いっきり踏まれているので、ふくらはぎの筋などが痛んでいることは十分に考えられる。
それでもひょっとすると、驚異的な回復を見せて、今週末のFC東京戦でピッチに立っているかも知れない。
だが・・・
普通に考えれば、数週間の離脱は覚悟しないといけない。
これは、間違いなく痛いし、大怪我でもおかしくない・・・。
ただ・・・もしも仮に数試合の欠場で済むのであれば、考えようによってはスンテにとってリフレッシュ出来る時間になるのかも知れません。
先日の名古屋戦でもチームメイトと意思の疎通が合わないミスパスをするなど、今期は時々、昨年までは見られなかったような危ないプレーが見られました。
疲れなのか?
集中力の問題なのか?
謎だが、シーズンが始まったばかりだけど、一度、ピッチを離れることで、正GK復帰への貪欲な欲求が高まれば、プレーの質も一段と凄味を増すのではないだろうか。
もちろん、あくまでも軽症であれば・・・ですが。
安西、安部、山口、小田、平戸・・・若鹿達よ、大志を抱け!
ACLでの1試合の経験は、たぶん、天皇杯の格下相手の試合や、ルヴァンのグループリーグの試合よりも、何十倍も大きな財産となるに違いない。
安西は先のキリンカップで日本代表に選出され、僅かな時間だがコロンビア戦にて初出場、続くボリビア戦ではスタメンで出場して73分もプレーをしました。
そしたら・・・
たった2試合で、こんなにも変わるのか?
と言うほどに変わりました。
シュートは上手くなっていない。
クロスの精度も格段に上がった訳ではない。
ただ、ポジショニング、上がるタイミング、守備の意識が変わったと思います。
代表戦には叶わないかも知れませんが、それでも、ACLという貴重な国際舞台で若い鹿選手たちが苦戦しつつも戦い続ければ、数年後、間違いなく鹿島に黄金期が訪れような気がしてなりません。
もっとも、その前に、海外のクラブに強奪されないかが心配ですが・・・。
大岩監督は本当に謎な人です
名前の通り、明らかに硬直していてアクションの遅い時があると思います。
ですが、試合を重ねるごとに、選手交代のタイミングが結果に繋がりつつあるように思います。
また、点を獲るための戦術が無いように思っていました。
モチベーションを上げ、コンディションの良い選手を選び、ピッチに送り出したらあとは選手任せ・・・。
ですが、最近思うのは、大岩監督の戦術は布陣なのかな?と。
FW2枚とSH2人の位置取りをとても気にしているように感じます。
FWの2人は前線でワイドに開くが開きすぎない。
SHの2人は常にFWの更に大外から裏を狙う。
4人の位置関係が上手く嵌ると、先の札幌戦のような素晴らしい連動した攻撃を見せるのかも知れません・・・。
さらに、私が大岩監督に不満を感じていた欠点、「肝心な試合で勝てない」「先に点を獲られると逆転できない」も解決されつつあるように思います。
特に前者の「ここぞの試合で勝てない」という「勝ち運」の「無さ」は問題だと感じていました。
その点は前任の石井監督は「持っていた」ので、余計に際立ちました。
しかし、最近はその「持って無さ」も解消されつつあるように思います。
しかも「ここぞの試合で逆転勝ち」しています。
よって・・・しばらくは監督の采配を冷静に見つめてみることにします。
2019年ACLグループEの現状
第3節終了時での結果です。
1位 鹿島 勝点7
2位 山東魯能 勝点5
3位 慶南 勝点2
4位 ジョホール 勝点1
ACL第4節は4/24に行われます。
相手は第3節と同じ慶南を、今度はホームに迎えます。
その試合は、町田と犬飼の両CBは出場停止です。
スンヒョンも怪我で離脱中です。
つまり、正CBは高卒新人の関川しかいない状況です。
さらに、スンテもどうなるか不明です。
でも、きっと、若鹿たちが躍動してくれるはず。
ホームで勝利して、GS突破を確定させましょう!
鹿島の今後について
6月上旬の中断まであと11試合(リーグ8試合、ACL3試合)。
団子状態のリーグ戦は上位陣との試合では絶対に負けてはいけません。
喰らいついて、喰らいついて、最後にうっちゃる!
やってやりましょう!
■鹿島アントラーズの今後の試合予定
- J1第7節 4/14(日) 14:00 アウェイ VS FC東京
- J1第8節 4/20(土) 15:00 ホーム VS 仙台
- ACLGS第4節 4/24(水)ホーム VS 慶南(韓国)
- J1第9節 4/28(日) 13:00 アウェイ VS 横浜FM
- J1第10節 5/3(祝) 15:00 ホーム VS 清水
- ACLGS第5節 5/8(水)アウェイ VS ジョホール(マレーシア)
- J1第11節 5/12(日) 14:00 アウェイ VS 神戸
- J1第12節 5/18(土) 15:00 ホーム VS 松本
- ACLGS第6節 5/22(水)ホーム VS山東魯能(中国)
- J1第13節 5/26(日) 14:00 アウェイ VS 鳥栖
- J1第14節 6/1(土) 19:00 アウェイ VS G大阪
※代表WEEKとなり約2週間の中断
負傷離脱中の伊東、山本、鈴木、そして内田!
彼らの一日も早い復帰を願います。
連戦を勝ち抜くには、絶対に皆の力が必要です。
まとめ
次の試合はアウェイでのFC東京戦です。
FC東京・・・どうも最近は良い思い出がありません。
優勝を逃した2017年は1分1敗
昨年は2敗。しかも2試合共に逆転負け。
そろそろ借りは返しておきましょう!
リーグ奪還のため
首位を叩くぞアントラーズ!
進め、勝て、アントラーズ!!
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