lands_end’s blog

未破裂脳動脈瘤との闘いをコーギーに癒され暮らしています。鹿島アントラーズの応援と読書に人生の全てを掛けている40代の徒然日記です。

スポンサードリンク


ジーコと共に~2017年度、鹿島アントラーズのまとめ 無冠の原因について~



2017年度のチームは、1月1日に天皇杯優勝を達成して僅か2週間後の1月17日に始動しました。

昨年の記事を見返すと、僅か数週間の休みで、怪我はしないのか?または1年戦うための身体作りが出来るのか?など心配することも書いてますが・・・

  • CWCでの戦いぶりとその後の凄味を増した勝ち方
  • 短いオフでもチームを始動させる強気の姿勢
  • ACLを獲る為に選手を大量に補強するフロントの姿勢

などから、チームが本気で4冠を狙っていると感じられて、心配以上にワクワクしながらチームの始動を迎ていました。

11ヵ月後に、まさか、あんな悲劇が待っているとは知らずに・・・。

今もまだ思い返すと心が痛むのですが、2017年度の鹿島アントラーズを振り返ります。

 

2017年度J1リーグ振り返り

昨年は最多勝ち点数の浦和と勝ち点15も離されて3位でリーグを終えました。
その後、チャンピオンシップに望み、リーグ2位の川崎F、そして1位の浦和を撃破して2016年度のJ1優勝チームとなりました。

今年はチャンピオンシップ制度が廃止され、リーグで最多勝ち点を取ったチーム(諸条件あり)が優勝チームとなる判りやすい制度に変わりました。
鹿島としては、連覇してこそ2016年度優勝の価値も高まると考え、オフに選手補強を進めていました。

しかし・・・
開幕戦のFC東京戦で躓くと、その後もなかなか波に乗れず、第12節終了時点で7勝5敗と大きく出遅れることになりました。

この時点でフロントはチームに外科手術を施します。
昨年の優勝監督を更迭し、新監督を据えました。

新監督は次々と新しい選手を起用して、攻撃を重視する戦術を取り入れた結果、チームは息を吹き返し、5試合後には首位に立ちます。
その後、首位をキープし続け、9月中旬には2位と勝ち点差8となり、世間では今年も鹿島の優勝か!?という空気が流れていました。

しかし・・・
新人監督にとってはそこからが試練でした。
それまでに見せていたような柔軟な選手起用や戦術は見られなくなり、全てが後手後手になった結果、チームはリーグ序盤のような重苦しい空気に包まれていきました。

そして・・・
ラスト2試合。
勝ちさえすれば自力で優勝であったにも関わらず、2試合連続でスコアレスドローという失態を演じ、掴みかけていたリーグ優勝と巨額の賞金を失う結果となりました。

あれから約1ヶ月。
今もまだ、心の傷は癒されていません。

 

2017年度のJ1順位表

目を逸らしてはいけないと思うので、最終の順位表を掲載しておきます。
2位という屈辱を忘れていはいけない。

f:id:lands_end:20171228151015j:plain

 

2017年度J1における選手のプレーデータ 得点やアシスト数と警告の数など

2017年度の鹿島の選手プレーデータをまとめていましたので、掲載しておきます。

表は出場試合順に並んでいます。
注目すべき箇所を赤字にしています。

f:id:lands_end:20171228151104j:plain

2列目のアシストが少なすぎる。
チーム2位のアシストがSBの西と言うのは如何なものか?

 

石井体制で臨んだ12試合

★12試合 7勝5敗 勝ち点21 得点14 失点14

今年の優勝を逃した最大の要因は、石井体制で臨んだ序盤のもたつきです。

ラスト2試合での大岩采配には疑問が残りますが、冷静に考えれば序盤の5敗が最大の要因であることは間違いありません。

第12節終了時点での順位表

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/l/lands_end/20170521/20170521193711.jpg

なぜ、躓いたのか?

冷静に考えると、昨年の後半戦からずっと調子は悪いままでした。
16年セカンドシーズンのラスト4試合は4連敗で終えています。

たまたまとまでは言いませんが、鹿島が今まで築いてきた勝負強さや集中力の高め方、短期決戦での勝ち方などの経験値が、チャンピオンシップやCWC、天皇杯発揮されたのだと思います。

つまり、第12節終了時での監督交代は優勝を狙うためには必然であったと思います。
「今期は上位に食い込み、来年以降にトップ3を狙えば良い」
というチーム方針でしたら、石井監督が継続しても面白かったように思います。
ですが、今年も優勝を狙うなら、手を変えるしかなかったのです。

 

土居を2列目にコンバートした狙いは何だったのか?

石井体制の躓きの原因を1つだけ上げろと言われたら、この点だと思います。

土居の技術を考えれば、使いたくなるのは理解できます。
ですが、明らかに機能していませんでした。

攻撃を組み立てる訳でもなく
リンクマンにもなれず
危険なパスを供給もできず
2列目から飛び出してゴールを奪うのでもなく

普通、2列目に求めることを悉く出来ない状態でした。

それにも関わらず、土居を起用し続けた石井監督の狙いは何だったのでしょう?
今となっては語られることの無いその狙い・・・。
いつか明らかにして欲しいです。

 

大岩体制で臨んだ22試合

★22試合 16勝3敗3分 勝ち点51 得点39 失点17

悲願であるACLのチャレンジが今年もラウンド16で潰えると、フロントは即座に監督の首を挿げ替えます。
新監督となった大岩は、それまで起用されていなかったレアンドロと中村を起用して、攻撃を活性化させます。
チームはV字回復を果たし、夏に首位に立つと最終戦まで首位に立ち続けました。

22試合での勝率は72%です。
ただ、私は勝率よりも負けなかった試合の数が重要だと思うのです。

●石井体制では敗戦率42%です。
●大岩体制では敗戦率14%です。

勝負事なので勝つほうが良いに決まっています。
ですが、ルール考えれば、悪いなりに引き分けに持ち込むことは、長いシーズンを考えれば最後に影響を及ぼします。

石井体制における5敗のうち3敗は0-1です。
この1つでも引き分けに待ち込めていれば・・・ですね。

 

失速した最後の7試合

★7試合 3勝2敗2分 勝ち点11 得点7 失点5
大岩体制を評価するにはこのラスト7試合を見直すことが重要だと思います。
おそらく、綻びはあのガンバ戦から始まっていたはずです。
ラストワンプレーで植田の勝ち越し弾が決まり勝利しましたが、勝利したことで問題が曖昧となり、続く鳥栖戦を0-1で敗戦し、さらにその後代表ウィークに入ってしまいチームとして危機感を共有出来ませんでした。

その結果、チーム内のチグハグ感を払拭できず、後ろから追いかけてくる川崎の足音に知らず知らずにプレッシャーを受けてしまったのではないでしょうか?

まとめますと・・・、
今期優勝を逃したターニングポイントは第27節のガンバ戦だと思います。

ガンバ戦の前後から漂い始めていた緩みがちな空気(試合開始直後に失点を重ねていました)、それと攻撃の手詰まり感(金崎頼みになりがちだった)が原因だと思います。

もしも仮に、ガンバ戦で劇的な勝利を収めずに引き分けていれば、早目に危機感を持つことが出来て、次節の鳥栖戦で敗戦することはなかったと思います。
そうすれば、その後の残り試合の展開も大きく変わったはず!と私は考えています。

 

ACLについて

2017年シーズン、鹿島はラウンド16で敗退しました。

アンチが良く言う台詞に「内弁慶」という言葉があります。
確かに・・・
アウェイに出ると何故か勝てません。
実際、グループリーグを戦っている時点で、このままではとてもACLを制覇できるとは思えませんでした。

私は、鹿島がラウンド16以上に進めないのは、単に運などの問題では無いと思います。
力で勝ちを手に入れられる改造が必要だと思います。

  • 個の力で状況を打ち破れる点取り屋
  • 一発のパスでゴールを陥れることが出来る選手
  • FKやCKを得点に結び付けられる選手

でもこれらの改造をチームに施した時に、果たして鹿島が今までの鹿島で居られるのか?とても不安でもあります。

 

ルヴァンカップについて

2017年度のルヴァンカップは準々決勝で敗退しました。

これは、フロントの責任でしょう。
レギュラーCB2名が不在で勝てるほど甘くはありません。

バックアップのメンバーに昨年のようにソッコが居るなら別ですが、本職ではない選手と経験の浅い若手では、勝てませんよ。

鹿島のスタイルが攻撃重視のチームならば可能性はあったかも知れませんが、堅守ありきのチームではどうにもなりません。

来季に向けての補強では、本日現在(12/28)までCBの補強の話が聞こえてこないのが気になります。

 

天皇杯について

2017年度の天皇杯は準々決勝で敗退しました。

神戸戦に敗れたあの時期、直前のリーグでも横浜マリノスに2-3で敗退しており、
鹿島が今期一番の負のスパイラルに陥っていた時期だったと思います。
これは全て、リーグV逸の原因で上げたガンバ戦から始まっていた歯車のズレだと思います。
だからこそ、あの時点でチームに漂い始めていた緩みがちな空気攻撃の手詰まり感払拭出来ていれば、今年も2冠を達成していた可能性は高かったと思います。

横浜戦や神戸戦での中村のプレーとか、両試合でのオフサイドで得点を取り消されたりするなど、選手やチームがどうにも出来ない原因は確かにあります。

それでも、私は思うのです。
全てはチームの負の状態が招いたことだと。

 

なぜ2017年度は無冠に終わったのか?

改めて、2017年は何故に無冠に終わったのか考えてみました。
色んな要因があると思いますが、私の考える敗因です。

 

ボールを運ぶ人、攻撃を組み立てる人の不在

今期の序盤から私は何度か呟いてきたのですが、チームに攻撃を組み立てられる人がいませんでした。
遠藤がその役を担うべきだったのかも知れませんが、果たせたとは思いません。

ボールを刈り取る人
ボールを保持する人
前線で起点になる人
前線でサイドに流れる人
これらを行える選手は居ました。
でも、攻撃のスイッチを入れられる人がいませんでした。

リーグ戦が進むにつれて、柴崎の不在を感じる試合が増えていきました。
彼も鹿島在籍時には完璧ではありませんでしたが、それでも、ここぞと言う時に起点となってボールを前に運んだり繋いだりしていました。

その役目を担う人がいてこそ、金崎や土居、ペドロが活躍出来た様に感じます。

 

石井監督の経験不足

選手の見極めが鋭くない点、攻撃の引き出しが少ない点、妙な度胸の出し方が問題だったと思います。

選手の見極めが鋭くない点としては、レアンドロと土居です。
レアンドロの良さ、使い方が判らずにベンチに座らせていました。

攻撃の引き出しも足りませんでした。勝っているときの采配は良いのですが、逆転を狙う場面では観ている方を唸らせるアイデアが足りないように思いました。

また、妙な度胸の発揮の仕方も謎でした。
突然、セレッソ戦で大胆なターンオーバーをしてみたり、新人の安部をいきなり磐田戦で先発させたり、大胆と言うか不用意と言うか・・・。

全ては監督としての経験不足だと思います。

 

大岩監督の経験不足

選手起用の面や攻撃のレパートリーと言う点では、石井監督よりも遥かに上手だったと思います。
ただし、大岩監督は時々コーチになっていました。

監督として戦況を俯瞰して必要な行動を起こすべきところ、時々、ピッチサイドでコーチのように細部のプレーに指示を出している姿が印象的でした。

選手の交代
システムの変更
などは監督しか出来ないのですから、その点に特化して欲しかったです。

おそらく、第22節のアウェー川崎戦がターニングポイントだったと思います。
あの試合で大胆な3バックに挑んで惨敗しなければ、終盤の局面でもっと大胆に動けたと思います。
それがとても残念です。

まあ、それも石井さんと同じく監督経験の不足だと思います。

 

1月のタイ遠征の失敗

正直、タイに遠征すると聞いた時、フロントは何を考えているんだ?と思いました。

鬼のような連戦を勝ち抜き、1月1日の天皇杯決勝まで駆け抜けたチームを、僅か数週間の休みで海外に放り出す気が知れませんでした。
正直、シーズン中に主力選手が怪我をしてリタイアするに違いないと思いました。

幸い、選手やチームドクター達の管理が適切だったのか、昨年からフル稼働している主力クラスで大きな怪我をしたのは遠藤だけでした。
(レオ、スンテ、ペドロは今期加入の選手なので、昨年からの蓄積とは違う)

それでも、疲労の蓄積は確実に選手のパフォーマンスに影響を及ぼしたと思います。

例えば昌子などは、1年通してプレーの質がベターかグッドで、ベストと思った試合はごく僅かでした。
サイドの山本もほぼ1年通じてプレーの質はベター止まりでしたし、遠藤が殆ど本調子にならなかったのも、蓄積した疲労の所為だと思っています。

間違いなく、フロントのスケジュール調整のミスだと思います。

 

勝利の執念を体現出来る人間がピッチにいかなった

最後は、「絶対に勝たなくてはいけない試合」「それを表現できる選手」小笠原ピッチに送り出せなかったのが、いや、出さなかったのが、最大の謎な点です。

小笠原は、石井体制の下では小笠原はかなり出場しています。
12試合中10試合に出場(全てスタメン)していました。
その結果が7勝5敗なので、小笠原が居れば絶対に勝てるとは私も思いません。
それに、チームの若返りも必要です。

ただし!
ここぞの試合の時に見せる勝利への執念は、彼以外の選手ではまだ出せません。
例えば今期のリーグ戦ではないけれど、元日の天皇杯で中村に見せた怒り第10節の浦和戦で見せた怒り、これらは選手の心に火をつける一役を担ったはずです。

多くのサポーターは、柏戦、磐田戦と淡々と負けてしまったことに嘆いているのです。
キャプテンが居れば、勝利への執念をチームが見せられたのではないか?と。

今年、悔しい思いをした選手達が、もう二度とこんな思いはしたくない!
そう心に誓い行動に現してくれないと、私達サポーターの血の涙も、小笠原の悔しい血の涙も、全て無駄になってしまいます。

来季、今まで以上に勝負に拘る集団となることを願います。

 

だいぶ長くなってしまったので、記事を分けることにします。
次回の記事では、2017年に新加入した選手達の評価と、私が思う2017年鹿島アントラーズのMVPについて触れたいと思います。

www.road-to-landsend.net

 

↓オススメの鹿島アントラーズブログランキングはこちらへ!

鹿島アントラーズブログランキング

 

にほんブログ村 サッカーブログ 鹿島アントラーズへ
にほんブログ村

 

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

スポンサードリンク