この一連の記事は、2015年春に見つかった未破裂脳動脈瘤を、
2016年春に『開頭クリッピング手術』を受けて治療した闘病記録です。
前回の記事は、手術が終わり麻酔から覚めた時のことをまとめました。
- 麻酔から覚めた時はどんな感じなのか?
- 痛みが酷いのか?
などです。
未破裂脳動脈瘤と闘う ~入院2日目。麻酔から目覚めた時~ - lands_end’s blog
今回の記事では、手術後に麻酔から覚めた後、初めて嫁さん(家族)に再会した時のことをまとめてみました。
何度も誰かが呼び掛けてくる
ICUのベッドへ移された時のことは何となく覚えています。
「せーの」と言う掛け声と共にシーツごと身体が浮き、ベッドに移されました。
ただ、その瞬間の記憶だけは残っていますが、その前後の記憶はありません。
次に意識を覚醒させたのは「自分の名前を呼ぶ声」でした。
この時の眠りは、深い眠りとは違いました。
前にも書きましたが、電車やバスで居眠りをしている感じです。
静寂ではなく、ザワザワとした喧騒の中から・・・
「●●ちゃん、●●ちゃん」と呼びかける声が聞こえてきました。
聴覚はしっかりしている
私が呼び掛けに反応したからでしょうか、呼び掛けが変わりました。
「私の声、判る?判る?」
「良かった~、見える?見える?」
呼び掛けられた言葉はハッキリと覚えています。
最初は判りませんでしたが、
暫くすると、誰が居て話しをしているのかも判りました。
嫁さんと自分の両親の3人が、声を掛けていました。
視力もある
残念ながら私は視力が0.1以下のため、ボンヤリとしか見えませんでした。
ですが、おそらく視界はハッキリしていたのだと思います。
馴染みのある嫁さんのシルエットでした。
運動神経に上手く指示が出せない
聴覚はあり、視力もありました。
ですが、自分の意思で身体を、または一部を動かせた記憶がありません。
たとえば、
眼球を動かして、嫁さんの姿を追えた記憶はありません。
ボーッと前を見ている視界に、嫁さんが割って入って来た感じです。
また、話しかけられている事は判るのですが、言葉を発した記憶はありません。
さらにこの時点では、顔の筋肉や手足を動かした記憶もありません。
ベッドに横たわり、周囲の音を聞き、視界に入ったものをボーッと見ている。
そんな感じでした。
嫁さんに聞いた話(付き添い側の視点)
私の側からの話だと全てが曖昧な表現になってしまうので、付き添った嫁さんに後で聞いた話もまとめてみました。
ICUに入室するタイミングは看護師に指示された
「ご本人の意識は起きてますので、どうぞ入ってください」
「声を掛ければ反応があると思います」
そう言われて、白衣と帽子を着用し、マスクをしてから入室したそうです。
時間にして僅か数分
ICU内に滞在したのは僅か数分だったそうです。
声を掛け、私が反応したのを見届けると、すぐに退室させられたそうです。
もっとも、嫁さんが言うには
「とてもじゃないが、見てられなかった」
そうです。
- 頭から何本も管が出ていて、しかもその中身は赤く濁っている
- 本人の顔は弛緩していて、生気を感じられない
このまま死んでしまうのではないか?
そう思うと、怖くて立って居られなかったそうです。
ちゃんと会話していたよ
私の記憶では会話をした記憶はありません。
ただ、嫁さんの記憶では、一応会話していたみたいです。
「●●ちゃん、●●ちゃん」
「大丈夫?私のことわかる?」
【うん】
「痛くない?苦しくない?」
【うん】
「お父さんと、お母さんもいるよ」
【うん】
「●●、無事に終わったよ」
「●●、お母さん心配したのよ~」
【無言・・・ああ】
「明日、また来るからね!」
【うん】
これが、会話と言って良いのならですが・・・。
私はこんなに話した記憶ありません。
- 嫁さんに呼び掛けられたこと
- 嫁さんが泣き声だったこと
それだけしか記憶にありません。
退室してから、今後の事について説明される
ICUを出ると主治医が待っていて、今後数日の予定について話があったそうです。
この時点で伝えられたのは以下の3点だったそうです。
- 手術は問題なく終了した
- 明日の午前中にICUを出る予定
- 後遺症の可能性
それから、私の容態は安定しているので、帰宅することを勧められたそうです。
今回は、
手術を受けた自分側の視点と嫁さん(付き添い側の視点)の両視点から、記事を書いて見ました。
次回は、『未破裂脳動脈瘤と闘う~入院2日目。手術日のICUでの長い夜~』です。
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