lands_end’s blog

未破裂脳動脈瘤との闘いをコーギーに癒され暮らしています。鹿島アントラーズの応援と読書に人生の全てを掛けている40代の徒然日記です。

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「赤い長靴」を読んだ!



「赤い長靴」(江國香織著:文春文庫)を読んだ!
江國さんの本は殆ど読んでると思う。彼女の本が好きだと言うと、時々妙な反応をされるが、私が男だからなのか???
初めて江國さんの本を読んだのはもう15年以上前、浪人生の時だったかな???有名な本だけど「きらきらひかる」を読んで、その世界観と文章の持つ独特のリズム、、、間合いと言うのか、、、その何かに惹きつけられた。以来、本屋で新しい本を見つける度に買っては読んでいる。

今回の赤い長靴も、いつも通りの不思議な世界が描かれている。幸せなんだか不幸なんだか、、、それすらを考えるのも意味が無いほどマイペースで自分の世界に嵌り込んでいく女性と、男から見てもちょっといらつく勝手な男像、でもそのいらつく男像に必ず自分の性格や言動にリンクする何かがある。多分人それぞれだろうけど、世の男達全てに言える事じゃないかなぁ。

 

本の感想

この本、日和子と逍三という夫婦の、日々の一部を抜き出した本です。つまり短編のエッセイが14本連なっている。始まりもなければ、クライマックスも謎解きも、そしてエンディングもない。淡々と、ちょっと変わった夫婦の日々が綴られています。わたしゃ結婚してないので、完全には判らないけども、でも、もしかすると世の中の夫婦にとってこの本の中の二人の関係は理想なのかもしれない。馴れ合いでなく、空気のような存在とか言う失礼な関係でもなく、さりとて超ラブラブでもなく、お互いに悩みもあり、でもそれが二人が生活を続けていくのに障害とはならず。。。
こんな夫婦生活で楽しいのかと、最初は疑問だったけど、読み終わった後、独りじゃなくて二人(その延長で三人・四人でもいいけど)で生活したいなぁ。と思えた。

そんな気持ちにさせてくれる本です。
相変わらず江國ワールド全開だから、人によっては会わないのかも知れないけど、、、でも、あんまりストレスを感じてなく、どちらかと言えば自分と時間を持て余している時に一気に読んでしまうのをお勧めします!

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